Google Home Hubレビュー:レシピ閲覧には最適。テレビや音楽との連携は要改善

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  • author Adam Clark Estes - Gizmodo US
  • [原文]
  • 塚本 紺
Google Home Hubレビュー:レシピ閲覧には最適。テレビや音楽との連携は要改善
Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

触らずページをめくれるレシピ本、と。

カメラ無し、スクリーン付き、スマートホーム・デバイスの中央コンソールとして発表された、Google Home Hub。米GizmodoのAdam Clark Estes記者は「タブレットでレシピを見ながら料理をするには最適」とレビューをしております。以下、レビューをどうぞ。


スマートホームを一箇所でまとめてコントロールさせてくれる端末、というアイデアは魅力的です。

家のすべての照明や、テレビのオンオフを1つの小さいスクリーンで操作でき、玄関の外に誰がいるのかもチェックでき、オーブンの温度を調節してちょうどよい具合にガーリックとブロッコリーをローストしてくれるスクリーンです。魅力的じゃないわけがありません。これは新しいGoogleによるHome Hubが描いてくれる生活です。

しかし、今のところは、Home Hubを購入したからと言ってそんな夢のようなスマートホーム生活は始まりません、というのが私の素直な感想です。

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Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

Home Hub

これは何?:ディスプレイ付きGoogleホーム

価格:150ドル(約1万7000円)

好きなところ:スマートホーム機器を制御するのにぴったり

好きじゃないところ:Google以外のガジェットとの組み合わせには手こずるときがある

ガジェットとして質が良いことは認めます。150ドルで購入できるHome Hubは、箱から取り出すと感心してしまうような小さくもかわいいデザインのタブレットが登場します。

ベース部分に装着されたスピーカーは音楽を聴くほどのクオリティはありませんが、YouTubeビデオを見る分には十分でしょう。7インチのディスプレイも、画質という点では目覚ましいものではありません。しかし、部屋の照明に合わせてアナログ風なスクリーンを表示してくれるAmbient EQ機能はなかなか良いです。

カメラは...と書きそうになりますが、このデバイスにはカメラは付いていません。なのでハッカーがデバイスを乗っ取ってユーザーが裸で家の中を歩き回る様子を盗撮される心配はありません。しかし同時に、ビデオ通話が出来ないことも意味しています。

ほとんどの人にとっては照明を消す、天気予報をチェックする、という用途にHome Hubが使われるでしょう。そして、こういった用途には最適でしょう。レシピを見ながら調理をするのにも向いています。ニュースやカレンダー上の自分のスケジュールをチェックするのに使うユーザーもいるかもしれません。

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トップから下に向かってスワイプすることで、接続しているデバイスを一覧できます。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

私はレシピ閲覧に利用しました。Home Hubはかなり便利なタブレットということが分かりました。「ヘイ、Google。チキンパルメザンのレシピを見せて」と言うとレシピをまとめたカードが表示されます。どれかをタップするか、もしくは音声で指示すればシンプルに手順がそれぞれまとめられたレシピを見せてくれます。次のステップに進むにはただスワイプをするか、「ヘイ、Google。次のステップ見せて」と言うだけです。

Home Hubはかなり軽量なので、スワイプの力が強すぎるとデバイス自体が動く、ということが何度かありました。それぞれの手順のバックグラウンドに、材料の画像を表示してくれるのもGoogleの味な仕業です。音楽の切り替えや照明の操作でもそうですが、操作を音声だけでなくタップで出来るのは非常にありがたいです。「ヘイ、Google」が便利な場面もあれば、声を出したくない時もあるわけです。

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Home Hubは世界で最もスマートなレシピ本かも。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

これがこのデバイスの大きなコンセプトとなっています。スマートホームの操作がほんの少し簡単に、ほんの少し便利になっています。

もちろん通常のタブレットでもレシピは検索できますが、Home Hubほどはスムーズに音声操作と組み合わさってはいません。天気予報を他のGoogleホームデバイスに音声で尋ねることはできても、予報をスクリーンでパッと分かるように表示はしてくれませんよね。スマートフォンを使ってスマートライトを調整することはできますが、スマホが近くに無い場合もあります。といった具合に、Home Hubのおかげですべてがほんのちょっと、楽になるんです

しかしもちろん、ちょっとした制限(とバグ)による短所も存在しています。

Home Hubは色々と便利にはしてくれるものの、パーフェクトなデバイスとは言えません。もちろんパーフェクトでない、というのは他の多くのデバイスにも言えることですが、GoogleがHome Hubを発表した時に「ついにスマートホームの抱えるジレンマが解消される」と期待をさせた中での結果なのでそれが強く印象として残ってしまいました。

スマートホームがマーケットに登場してからしばらくが経ちますが、自宅にあふれるガジェットを操作するのは非常に面倒なままです。Philips HueやNestプロダクトのような、自社プロダクト間ではとてもうまく機能するものがあるものの、ブランドアプリの外に出るとイマイチ。

そもそも、アプリを使うためにスマートフォンを取り出すという作業が面倒だったりします。照明を切るのに、スイッチを押すのではなくてスマートフォンを出して、アプリを開いて、操作する、という面倒くささに矛盾を感じるユーザーは多いでしょう。室温の調節といったシンプルな一連の作業を、真にシンプルにスマートにしてくれる中央コンソールというのは存在してこなかったんです。Googleが最初に約束したところによると、Home Hubはまさにそんなコンソールになるはず...でした。

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音声コマンドは嫌だ、という人もスワイプで簡単操作できるようにデザインされています。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

しかし、そうはいきませんでした。Home Hubは「あと一歩で大好きなガジェットとして使えるのに」という、問題のあるソリューションのようです。レシピ閲覧といったまったく問題なくスムーズに使える機能がある一方で、テレビのコントロールには苦労をします。私のHome Hub体験を描写してみましょう。

Home Hubを最初につないだ時、私の家には大量の(つながっていない)スマートホーム関連のガジェットがあふれていました。Home Hubが管理してくれるようなスマートホーム・ガジェットの最低限はそろえていたと言えるでしょう。照明、スマートプラグ、スマートTV、ワイヤレススピーカーなどです。

これをHome Hubでコントロールするためには、まずすべてをGoogleホームのアプリに追加する必要がありました。さらに詳しく言うと、Philips Hueをセットアップして、そのHueアプリをGoogleホームアプリにつなげる、といった作業が必要でした。Home HubはZigbee、Z-Waveに対応していないために、デバイスのいくつかは独立したハブ機能を必要とするためです。最初のセットアップは少し厄介だったと言えますが、それほどの時間はかかりませんでした。

セットアップが終われば基本的にはすべてのデバイスが機能してくれました。Philips Hueの調節も問題ありませんでした。これは通常のGoogle Homeでも問題が無いのでそれほど驚きではありませんでした。スマート・プラグも機能しました。これも、もともとGoogleアシスタントに対応しているということで購入したものなので驚きではありません。

しかしビデオを見ようとすると、ちょっとフラストレーションがたまります。というのもYouTubeビデオを見る以外に使うにはサイズが小さすぎるのです。お湯が沸騰するまでにYouTube動画を見る、という以上のことには不向きでしょう。レシピと動画視聴の機能はなかなか上手く統合されています。しかしGoogleにすでに対応している世界の外に出ると、色々と問題が生じてきます。

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通常ならカメラが設置される位置にはAmbient EQセンサーが。その両側にマイクが付いています。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

私が持っているスマートTV、Vizio TVにはChromecastが搭載されています。Home Hub経由でYouTubeビデオをVizio TVに送るのは問題無くできました。ではNetflixの映画をHome Hubで表示させるとなると、問題ばかりでした。

まず、(そもそもそういう使い方をしたいユーザーはいないでしょうが)Home HubでNetflixの映画を見ることはできません。ただし映画をTVで表示させることをHome Hub経由ですることはできます。しかし、このプロセスもバグっぽい挙動にあふれており、至難の技でした。

まず、Home Hub上でネットフリックスの作品ライブラリーを閲覧することができません。「Netflixのホラー映画を見せて」と言って出てきた候補から選ぶ、ということができないんです。なので映画のタイトルを指定して、さらに私の場合はChromecast経由で見たい、と指示に明確に言う必要がありました。ただ「ヘイ、Google。『ディアボロス 悪魔の扉』をNetflixで再生して」と言っても、Netflixの映画はHome Hubのディスプレイでは再生できません、と伝えられます。「ヘイ、Google。「ディアボロス 悪魔の扉」をNetflixでChromecastで再生して」と言うとちゃんと再生してくれることもあれば、してくれないこともありました。

非Googleデバイスで音楽を聴こうとすると、さらに大変でした。現状の私のオーディオ環境は2つのSonosスピーカーとVizioサウンドバーシステムとなっています。Sonosスピーカーは今のところ、Googleアシスタントに対応していません。今年中には対応させるとSonosは述べています。なのでこれはもう諦めるしかありません。

Vizioサウンドバーシステムは動かすことができなくもなかったですが、毎回しっかりと反応してくれる、という具合にはいきませんでした。「ヘイ、Google。Spotifyをテレビで再生して」とコマンドをしたら反応してくれる時もありましたが、しない時の方が多かったです。Home Hubはしばしば、このコマンドを理解してくれませんでした。

こういった問題のいくつかはソフトウェアのバグが原因だと思います。Netflixの問題も最初のソフトウェア・アップデートで解決されるような類でしょう。音楽に関してもSonos Play:5ではなくGoogle Home Maxスピーカーを所有していたら問題はなかったのでしょう。

Nestデバイスとの連携はHome Hubの発表でカッコいいデモを拝見しましたが、Nest温度計やビデオ・ドアベルを私のブルックリンのアパートにインストールすることはできないので確認できません。Googleが作ったことを考えるとNestのプロダクトはHome Hubとの連携は良いのでしょう。私が試した範囲では、GoogleプロダクトやサービスはすべてHome Hubとの連携はスムーズでした。が、これは当然ですね。

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Google Pixel 3はHome Hubディスプレイの2/3ほどの大きさです。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

これらをすべて考慮すると、Home Hubの価格帯が非常に興味深く感じられます。

音声スピーカーにディスプレイがついたもので、スマートホームを操作するハブとして機能するデバイスは他にも存在します。230ドル払えば、AmazonエコーShowの第二世代が購入できます。こちらはHome Hubと同じような機能を持っている他、ZigbeeやZ-Waveも対応しています。私は試したことがありませんが、レビュー全体的にポジティブです。

Googleアシスタントを搭載したサードパーティによるデバイスも登場しています。私達がレビューをしたものではLenovoによる200ドルのSmart Displayは良いデバイスに仕上がっていました。しかしこれらすべてを比べても150ドルのHome Hubは最安値となります。また通常のGoogleホームと比べてもたった20ドルしか高くありません。Googleホームを購入するなら、スクリーン付と追加機能付きのHome Hubを買おうと思うのは自然でしょう。

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驚くほどコンパクトです。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

ここで皆さんの心を読んでみましょう。「スクリーン、欲しい」です。どうでしょうか。間違ってますでしょうか。

音声コマンドを使って、家じゅうのデバイスを操作したいという欲求は、今でも限られたものです。私だって、たまにはスクリーンをタップしたくなります。そんな中、Home Hubはマイクをオフにすることもできます。スタンドのついた便利なタブレットとして使えます。

以前であれば、調理中はiPadを何かに立てかけて使っていました。調理中なので油でベタベタになった指で、仕方なく画面をスワイプもしていました。レシピを閲覧しながら、何度も手を滑らせて落としてしまいそうにもなりました。そういう意味では、台所の失敗を防ぐだけでもHome Hubは価値があります。

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ベース部分はGoogleホームやミニと同じように布製のカバーで覆われています。Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

と、Home Hubで一つ明確なことがあるとしたら「料理好きには最適」ということでしょうか。照明やスマートプラグを使ったベーシックな操作にもピッタリです。ホーム・エンターテイメントシステムに統合するにはまだ改善が必要です。これは今後のソフトウェア・アップデートが待たれます。全体的にはフラストレーションがたまる要素もありながら、なかなか未来感が味わえる良いデバイスであることは間違いありません。

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