海賊版、イクナイ。
2018年12月7日(金)は、スマブラファンにとってはXデー。なんたって、シリーズ最新作にして集大成の『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(スマブラSP)』の発売日なんですから。ところが、発売の10日以上前にして、ソフトのデータがリークしてしまったようです。
メキシコ→ハッカー→世界へ
MotherboardやArs Technicaが報じているところによると、YouTubeやTwitchに突如アップロードされたスマブラSPのプレイ動画は、メキシコの小売業者がフライング販売した物理カートリッジが発端とのこと。ソフトのデータはDiscordのハッキングコミュニティにわたり、コミュニティメンバー全員に共有されるにいたりました。4chanによると11月21日(水)時点で販売が確認されたようですが、該当記事は削除されています。
が、特に被害(?)があったのはゲームプレイではなく、サウンドトラックや隠し要素について。フライングゲットをしたユーザーのなかには、音源データを抜き出してYouTubeにアップした人もいます。Dystifyzerさんは著作権侵害を承知でこれを行ない、見事にチャンネルを削除されました。再生数欲しかったんですって。
I have also been copyright striked and the Dystifyzer YouTube channel will be deleted in 7 days. I knew the risks when uploading a soundtrack 2 weeks early, but I didn't want to be left behind other uploaders. Tough luck.
— Dystifyzer (@Dystifyzer) 2018年11月25日
今後はネタバレにご注意を
また、コアなデータマイナーたちはバイナリエディタでソフトを解析し、公式がまだ明かしていない隠し要素を先んじて暴露しようとしています。特に今作からの新要素「スピリッツ」はまだ謎が多く、解放条件などもよくわかっていませんから、ネタバレしがいはあるのでしょう。
注目タイトルのリークやフライングゲットはもはやミーム的行事ですが、スマブラSPは公式が積極的に情報を公開することで、盛り上げ感を出しつつフェイクや噂を上手くいなしてきました。しかし、今回のソフトリークは物理メディアで、しかも発売の10日以上も前。
Rockstar Gamesなどはこうした事態を避けるためか、『レッド・デッド・リデンプション2』などは発売日に販売できるのは大手販売店のみに絞り、小売店には1週間以上入荷を遅らせる作戦をとりました。若干のひんしゅくは買ったようですが、物理メディアのリークを防ぐ、あるいは流通量を制限するという意味では、効果あったとみえます。
また、スマブラSPは登場ファイターをすべて公式が発表しています。これもリークに対する積極的防御ですが、キャラクターの情報が何よりも注目されるスマブラならではのやり方でしょう。「スマブラSPに○○が参戦!?」みたいな情報、SNSで目撃するとげんなりしちゃいません? SNSで流れてくるネタバレは避けようがないからなぁ。
Nintendo Switchソフト史上最高の予約数を叩き出している、スマブラSP。これほどのビッグタイトルだと、発売前から情報戦が始まっているんでしょうねぇ。
がんばれ、僕らの任天堂法務部。
Source: Motherboard, Ars Technica, Twitter, IGN, YouTube