人権無視の子育てグッズが誕生。まるで犯罪者扱いな問題児用GPSデバイス

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  • author Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US
  • [原文]
  • 中川真知子
人権無視の子育てグッズが誕生。まるで犯罪者扱いな問題児用GPSデバイス
Video: Action Plus Bail Bonds / Tampa Bay Monitoring/YouTube

子育ての大変さを考えさせられる子育てデバイスが誕生しました。問題行動のあるティーンに装着させて行動を監視するアンクレット型GPSデバイスなんですって。人権無視? 犯罪者扱い? う〜〜〜む…。

フロリダに拠点を置くTampa Bay Monitoringが開発したのは、ティーンエイジャー用アンクレットの「ReliAlert」。家から脱走したり、授業を抜け出したり、「悪い友達とつるむ」問題児を監視したい親向けのアイテム向けだそうです。オーナーのFrank Kopczynski氏がシカゴのテレビ局Fox13に語ったによると「子どもがこのゴムを切ろうとしたら、私たちはすぐさまそれを知ることができる」とのこと。

Video: Action Plus Bail Bonds / Tampa Bay Monitoring/YouTube

プロモーション動画によると、親はサービスを利用する上で、子供の門限学校スケジュールといった情報を会社に提供する必要があるようです。すると、利用者の家や学校の周りに電子フェンスなるものを作ってくれます。このフェンスを設定された時間外に越えてしまったら、親に通知したり、子供の所在地を送信してくれるのだそうです。近寄って欲しくない場所にも電子フェンスを作ることができるので、ギャングの溜まり場やドラッグを楽しむような隠れ家的な場所を登録しておけば近寄るのを未然に防ぐことが期待できます。

このデバイスをつけられたという17歳の青年は、Fox13に次のように語っています。

「俺は車を盗んだり、不法侵入していたので、このデバイスをつけられました。大嫌いでした。誰にも着用して欲しいと思いません」

アンクル・ブレスレットは、軽量の「Buddi」と、要注意ティーン向け「ReliAlert XC」の 2種類展開。利用費用は1日につき8〜10ドル。デバイスによって料金が異なるそうです。ちなみに、Kopczynski氏がFox13に語ったによると、週に6組ほどの家族にサービスを提供しているといいます。

デバイスには95デシベルのサイレンが搭載されており、親は会社に連絡してデバイスのアラームを鳴らしたり、デバイスを通して子どもに話しかけることもできるのだとか。Kopczynski氏は、デバイスから声が聞こえてくれば、「悪い仲間」にもデバイスの存在が認知されて抑止力になると考えているようです。また、スラックスやワイドパンツを穿くことを余儀無くされ、ファッションに制限ができるものの、モーテルに連れ込まれて暴行されるリスクも回避できるとも発言しています。

親がオンライン・アプリを使って、子どもの行動を監視することは珍しいことではなくなってきました。しかし、最近の調査では、その行動は必ずしも効果的ではなく、親子間の信頼関係に亀裂をいれる可能性もあることがわかっています。

Tampa Bay MoitoringのHPには、このデバイスは、子供の安全を保障する方法を親に提供する目的で開発されたと書いてあります。私個人としては、自分の子どもに監視デバイスをつけたいとは思いません。それは、デバイス装着に到るまでに、歯止めをかけるなり、方向修正するなりのチャンスがあると思っているからです。

しかし、そういった家庭内の話し合いや見直し程度で済まないレベル、具体的には、薬物、アルコール、ギャンブルなどの依存症で、すでに信頼関係も崩壊し、親子の努力だけではどうにもならない状態の人間を抱える家庭には必要なデバイスだと思います。

このサービスは「足に装着する子ども監視GPSデバイス」というパワーワード具合と、親が楽をしたいがために使っているような誤解を生む宣伝動画のせいで、かなり悪印象になっているのが残念です(あの動画はバカにしているレベル)。もう少し重要性と必要性を伝えられる作りをしていたら、条件反射的に拒否反応を示されないのにな、と思うんですけどね…。