ミツバチに超小型センサーを載せてスマート農場を作ろう

  • author 岡本玄介
ミツバチに超小型センサーを載せてスマート農場を作ろう
Image: University of Washington

メカ搭載だけど、トランスフォームしないバンブルビーです。

ワシントン大学が、ミツバチ(マルハナバチ)に搭載できるほど小さい、たった102mgという軽量な無線感知チップを開発しました。彼らはこれを「Living IoT」と呼び、生きたハチをドローンの代わりにしてしまったのです。

収集データは位置情報、温度、湿度、光度などハチの周りにあるものを計測します。それらは飛行中に保存し、1日の終わりにアップロードされるようになっているのです。

Video: Paul G. Allen School/YouTube

ハチの習性を利用

マルハナバチはモフくてカワイいだけでなく、とっても力持ち。自重と同じくらいの荷物を持って、何時間でも飛んでいられます。そんな彼らの能力を利用して、スマート農場をやってみようというのがこの研究です。

これだとドローンのように飛行に電力を消費しないので、最大7時間連続で30kBほどのデータを取得できます。そして夜、ハチが巣箱に戻っている間に、「バックスキャッター」というラジオ波を使ったデータのアップロードと、無線充電を同時にやってのけるのです。マルハナバチにここまでのパワーと、巣に戻る習性がなければ成立しない研究でした。

位置の割り出し方

102mgは生米7粒分という軽さで、そのうち70mgを蓄電池が占めています。そして残りの32mgが、各種センサーや追跡システムとのこと。

GPSをハチのサイズにするとパワー不足になるので、研究者たちは基地局から特定のエリアに向け、信号を発信するアンテナを何本も立てました。そして背中の受信機に、ハチの位置と基地局の位置との角度差を三角測量させることにしたのです。これだと位置を割り出すのに電力が不要なんですね。

サッカー場で実験

研究者たちはまずサッカー場でこれを実験。フィールドの片側に4本のアンテナを立て、ビン詰めしたマルハナバチを持ち込みました。そこでは80m以内の範囲、つまりサッカー場の長さ約4分の3程度の範囲で、ハチの位置を検出することができたのだそうです。

将来的には

研究者たちは、ハチが植物の健康状態を記録できるよう、カメラを背負わせたいと考えています。ハチはドローンでは感知できないものを見て行動することもあり、マルハナバチの生態も学ぶことができるだろうと期待を寄せています。

今後はそのた陸海空でいろんな動物がドローン化されるかもしれませんね。益虫や害虫の生態を調べるとか、イルカにアトランティスを案内してもらうとか、応用範囲は広そうです。

Source: YouTube via University of Washington (1, 2)

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