ちょうどな季節。
SIGGRAPH Asia 2018のVRホールでひときわ私たちのハートを掴んだのが、名城大学理工学部情報工学科の「VR餅つき」でした。「VR餅つきがある」と知った時点で、「餅つきは餅を作るためのものじゃないのか」「餅を食べられない餅つきなんてポイズン!」と興味津々。
というわけで、控えめながら他の追従を許さぬ存在感を放つブースで、VR餅つきを体験してきました!
VR餅つきと聞いてまず気になるのが、餅特有のぬっちょんぬっちょん感は味わえるのか、ではないでしょうか。これは動画を見ていただければわかるんですが、くっついてます! そしてこびりついてます!!
「VR餅つき」の衝撃
— ギズモード・ジャパン (@gizmodojapan) 2018年12月5日
やる前と後ではまったく印象が変わります#SIGGRAPHAsiapic.twitter.com/z6llxfAWPT
杵係と水係がふたり1組みでプレイできたら楽しさ倍増だと思ったのですが、これはできませんでした。プレイヤーは杵係のみ。賑やかし程度にウサギのアシスタントがいましたが、リズムを整える程度の助っ人具合で、水分調整はセルフで行なわなければいけません。
エンターテインメントとしての餅つき
つき始めはもち米の中心部がぷるんと揺れるぐらいですが、つき続けると次第に粘り気がでてきて杵にくっついてきます。VRヘッドセットをつけていたいたのでわかりませんでしたが、座布団のようなマットの中にマグネットが入っていてくっついていたようです。このくっつき具合に関しても段階があって、杵に水をつけないでいると引っ付いて大変。水をつけるとまったくくっつかなくなります。この感覚がすごくリアルで、とにかく無茶苦茶たのしいんです。まさか餅つきが娯楽になる日が来るなんて!!
ちなみに、あまりにも楽しいので、副編集長の金本さんにもプレイしてもらいました。どうしても楽しさを共有したかったのです。
金本さんも楽しそう!
ツカミからオチまで完結してる
このVR餅つきの面白さは、「VR餅つき? んなアホな話があるかい」→「くっつくのかな? 二人プレイありかな?」→「おおおおおお! 想像してたのより超楽しい! 餅なんて作れなくてもプロセスが面白い!」という、段階的驚きと意外性でしょう。とにかくインタラクティブなんです。
さて、ここまできたら「なんでVR餅つきなんて作ろうと思ったんだろう?」と思いますよね。VR餅つきは製作者の優しさでできているんです。写真の奥に映るボーダーシャツの男性が発案者さんなのですが、彼は「ノロウィルスで餅つき大会が中止になってしまったニュースを聞いて、ウィルス感染を心配しなくてもいい餅つきができればいいと思ってVR餅つきを考えた」のだそうです。
一足早くピンポン押しましょう!
軽く感動しましたね。私には5歳の息子がいて、彼の幼稚園では年明けに餅つき大会を計画しています。最終学期のハイライトともいえるイベントで、子供達は楽しみにしています。それが中止になったら…。考えるだけで心が痛みます。VR餅つきは、いっけん地味ですが、皆んなを笑顔にしてくれる素晴らしいアイデアだと思いました。
SIGGRAPH Asia 2018に足を運ぶ方は、是非体験してみてください。本当に面白いですよ。
レッツ・越後製菓!