どんどん下がってゆく3Dモデリングの敷居。
pixivがリリースした無償の3Dモデル制作ツール「VRoid Studio」が、ベータv0.4.0にアップデートし、新たに「髪揺れ機能」と「衣装の形状調整」が追加されました。
この髪揺れ、既存のツールに追加された一機能ではありますが、テクノロジー的にはなかなかにすごいものなのですよ。
【アップデート】
— VRoid公式 (@vroid_pixiv) 2018年12月7日
髪揺れ機能がついたVRoid Studioベータv0.4.0出ました!
新機能
・髪揺れ機能
・衣装(ワンピース)の形状調整
改善
・ヘルプメニューの追加
・不具合修正
・サンプルモデル:「千駄ヶ谷 篠」追加https://t.co/pDEuX3yX8I#VRoidpic.twitter.com/QG91QwRszm
お〜揺れてる〜。
VRoid Studioは、VRM形式(人型3Dアバターデータを扱うためのファイルフォーマット)でエクスポートすれば各パーツに自動でボーン(ポリゴンデータの中に埋め込む骨格のようなもの)が設定されます。今までのバージョンでは、髪を揺らす場合は髪束ごとのボーンにウェイトを塗り、「SpringBone」なり「DynamicBone」なりのUnityスクリプトで動かす必要がありました。
この工程が、髪揺れに関しては不要になりましたという話です。
【髪揺れ機能解説①】
— VRoid公式 (@vroid_pixiv) 2018年12月7日
現状UIがちょっとわかりにくいので動画で解説します。
揺らしたい髪を選択(複数可)してから「ボーングループを作成」で、選択した房の中心に自動でボーンが設定されます。これだけで揺れます! #VRoidpic.twitter.com/vag3LUC0AK
【解説②】
— VRoid公式 (@vroid_pixiv) 2018年12月7日
自動で入ったボーンで意図した揺れにならない場合は特定の髪を軸にしてボーンを入れてみましょう。軸にしたい髪を選択し「この毛束を軸にする」で変更できます。
またボーングループを選択した状態で未設定の髪を選択し「ボーングループに髪を追加」するとグループに後から追加できます。 pic.twitter.com/CMnkiGkilg
髪やスカートなどのいわゆる揺れモノは、女性3Dキャラクターや丈の長い服を動かす際に苦労する要素でした。おのれのSEI-HEKIを注ぎ込んだ作り上げたキャラクターも、いざモーションを入れて動かしてみたらどうにもカタい。でも揺らすのは大変。かなしい。
アップデートによって、これが過去のものとなったのですッ! ベネ、非常にベネです。
これでもう「VRoid Studio」でキャラ作成と髪揺らしまで完結できるワケですから、あとは良い感じのモーションを拾ってきて、Unityで動かせば、何度見ても飽きない我が子の発表会の完成ですよ。揺れるってだけで臨場感が一気に増しますからね。
今まで(一見簡単そうだけど)複雑だった作業が、こうしてどんどん簡単になっていくの、いかにもテクノロジーって感じだなぁ。いいよーこういうのどんどんやってこー。
Source: Twitter(1, 2, 3), VRoid Studio