AirPlay 2とGoogle Cast、ストリーミングに使うのはどっちがいいの?

  • 16,206

AirPlay 2とGoogle Cast、ストリーミングに使うのはどっちがいいの?
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

最終的には環境で決まると。

Apple(アップル)とGoogle(グーグル)はモバイル用OSから音楽プラットフォームまで複数のプロダクト分野で競争を繰り広げています。それはストリーミング技術でも同様です。CES 2019でも多くの話題となったこの分野ですが、それぞれのストリーミング技術はどのような仕組みで、どちらがどのような場面で有効なのでしょうか。

そこでこの記事ではAppleのストリーミング技術「AirPlay 2」とGoogleのストリーミング技術「Google Cast」を比較してみたいと思います。大まかに言えばこれらは、スマートフォンなどのデバイスから、Apple TVまたはChromecastと接続したテレビや対応スピーカーなどに動画や音楽などのメディアをストリーミング(ダウンロード・送信しながら再生)できる技術です。スマートホームをこれから作って行きたいと考えている人には役に立つ情報ではないでしょうか。

基本性能:できることは同じ

190123_streaming1
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

AirPlay 2もGoogle Castもできることは基本的には同じです。メディアファイルを一つのデバイス(例えばユーザーのスマートフォン)から別のデバイス(例えばテレビ)へとストリーミングします。YouTube動画をスマホからChromecastを通じてストリーミングしたことがある人は、この作業が実際的には何を意味しているかを理解していることになります。

これら2つの規格はどちらもオーディオ・ビデオ・画像・画面のミラーリングに対応しています。アプリによっては、コンテンツはローカルのWi-Fiを経由してダイレクトにストリーミングされますが、デバイスからではなくネット上から関連ストリーミングを受ける場合もあります。

Google Castは主にウェブ上からコンテンツを引っ張ってきます。それがSpotifyであれ、YouTubeであれ、といった具合です。ユーザーが家から出たとしてもストリームは継続して再生されます。ただコントロールができなくなるだけです。しかしウェブ・ブラウザをストリーミングするというようなケースでは、Wi-Fiネットワークを通じたダイレクトな接続となります。

190123_streaming2
Image: Apple

AirPlay 2はこれまで主に、一つのデバイスから別のデバイスへとBluetoothやローカルなWi-Fiネットワーク経由でコンテンツをストリーミングするのに使われていました。しかしそうではないケースも増えてきています。これにはHomePodでApple Musicの音楽を再生したり、iTunesの映画をAirPlay2対応のテレビで再生するといった場面が含まれます。こういったケースではウェブ上から直接ストリーミングを受け取っています。(iCouldからApple TVに直接AirPlayする場合もあります)。

ウェブから直接コンテンツを受け取ることで、送る側のデバイスの負荷が軽減されます。そのため例えばスマートフォンからコンテンツを送る場合なら、スマホのバッテリーやプロセッサの使用量は減ることになります。デバイス間での直接のストリーミングのメリットとしては、外部のネットワークが存在しなくても機能する点にあります(ストリーミングコンテンツがすでにiPhoneにダウンロードされている状況などに限られますが)。

ストリームがウェブから受け取られている場合でも、AirPlayを使った場合は送る側のデバイスも接続されている必要があります。iTunes上で購入した映画や、iPad上のNetflixの番組をApple TVにAirPlay経由で送る場合、iPadのウェブ接続が切れてしまうとストリーミングも止まります。しかし一方でiPadから動画をGoogle Cast経由でChromecastへとストリーミングした場合、iPadがネットワークから消えてしまってもストリーミングは継続されます。

機能面:ビデオ解像度などに違いあり

190123_streaming3
Image: Gizmodo US

前述したように、基本的な性能としてはどちらも同じ、コンテンツをスクリーンが小さなデバイスから大きいスクリーンへと移すというものです。しかし使えるデバイスやアプリに違いがあり、その結果使える機能が変わってきます。

AirPlayもGoogle Castも送る側のデバイスをリモコンのように使うことができます。ストリーミング中でも送る側のスマホやタブレット上で別のアプリを使うこともできます。これはAirPlayに関しては以前は必ずしも上手くは行きませんでしたが、我々のテストの結果では、今では以前よりは頻繁に行なえるようになったようです。少なくともYouTube動画のようにウェブからコンテンツを引っ張ってくる場合はそのようです。

違う点のうちのいくつかは、アプリによるものです。YouTube動画をAirPlayを使ってApple TVに/Google Castを使ってChromecastに送る場合を考えてみましょう。後者では次に見る動画を順番に並べることができますが、AirPlayではそれができないようになっています。Netflixでは、Google Castを使えば他の番組や映画を選ぶことができますが、AirPlayだとできません。

190123_stream4
Image: Gizmodo US

オーディオに関しては、どちらの規格も複数の部屋におけるオーディオ再生に対応しています。そのためポッドキャストや音楽を複数の接続されたスピーカーに送り、自分がいる部屋に合わせて音楽を移動させることができます。AirPlay 2で新しく追加されたオプションでは、コントロールセンターを通じてそれぞれのスピーカーのボリュームを別々にコントロールできるようになりました。

スマートアシスタントとの統合も、使用するデバイスに応じて両方のテクノロジーが対応しています。GoogleアシスタントかSiriのどちらかを使って動画や音楽を別のデバイスに送るよう指示することができます。もちろんこれはストリーミング元となるアプリが対応していれば、の場合です。

ビデオ解像度について話しましょう。AirPlayは現時点では1080pまでに限られています。iTunesからApple TV 4Kに直接ダウンロードすることで4K再生は可能ですが、AirPlayを使った場合は1080pが上限となります。Google Castは4K動画ストリーミングに対応していますが、これはもちろんNetflixのように4Kのソースから、4K対応のプレイヤー(例:Chromecast Ultra)に送る場合に限られます。

AirPlay 2 vs Google Cast:デバイスとアプリ

190123_streaming5
Image: Adam Clarke Estes/Gizmodo US

両者の間で最も違いが大きいのはここです。Google CastはAndroidデバイスもしくはChromeブラウザを必要とします。Appleも最近自社以外のスマートスピーカーやスマートTVにAirPlayを搭載させるようになりましたが、基本的にはiOSデバイスかMac、Windows上のiTunesから送ることになります(なおWindows版iTunesでできるのはオーディオ送信のみ)。AirPlayはAndroidでは利用できません。Apple Musicアプリ上ですら、対応していません。

受け取り側のデバイスとして注目を集めているのは、AirPlayに関してはApple TV 4K、Google Castに関してはChromecastでしょう。AirPlayにはHomePodもあります。その他スピーカーやテレビも対応しているプロダクトが増えつつあります。Appleによる対応デバイスのリストはこちらで確認できます。これは今後もどんどんと増えるでしょう。

その他のGoogle Cast対応デバイスにはさまざまなサイズのGoogle Homeがあります。Chromecastの機能が搭載されたAndroid TV、そしてNvidia Shield TVも忘れてはいけません。Googleによる公式なリストはこちらで確認できます。ここにはSonosスピーカーが含まれないことには注意が必要です。Google Assistantには対応するようになるものの、Google Castはサポートしません(AirPlay 2には対応します)。

190123_streaming6
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

モバイル・アプリに関しては、iOSがネイティブで搭載しているオーディオ、ビデオアプリはもちろんAirPlayのみの対応で、Google Castに対応はしていません。iOS用の第三者パーティによるアプリはほぼどれもAirPlayとGoogle Castに対応しています。これにはYouTube(とYouTube TV)、Netflix、Spotify、Hulu 、そしてHBOなども含まれます。特筆すべき例外はAmazonプライム・ビデオです。これはiOS上ではAirPlayのみの対応となっています。

Amazonプライム・ビデオはまたAndroidアプリがGoogle Castに対応していない珍しいアプリでもあります。それ以外のオーディオや動画アプリ(Apple Music除く)はほぼすべてがGoogle Castに対応しています。そして予想通り、AirPlayに対応しているものはほとんど見当たりません(第三者パーティのアプリを使うという手段は存在しています)。こちらでGoogle Castが可能なアプリのリストが見られます。

現代のテクノロジー比較ではありがちですが、AirPlayとGoogle Castの比較においてはそれぞれの機能よりもそれを活用するための環境の違いが大きいことがわかります。Appleのハードウェアで統一している(またiTunesで映画を見ている)場合、AirPlay 2しかほぼ選択肢はないでしょう。その他のユーザーたちにとってはGoogle Castという優秀なテクノロジーが検討候補となります。

    あわせて読みたい

    powered by