ユニバーサルリモコンならLogitech(ロジテック)一択!といいたいところですがこれいかに…。
Apple TVにゲーム機と、増え続けるリモコンに対処するにはユニバーサルリモコンが便利ですよね。でも製品によって値段や機能に大差があるのが、ユーザーとしては悩みどころ。ツボを押さえたレガシー製品「Logitech Harmony Companion」を購入しておけば間違いないですが、これに対して新参の「Caavo Control Center」がどこまで張り合えるのか、米Gizmodo編集部のAlex Cranz記者がレビューしています。
主要なメーカーのセットトップボックス、テレビ、ゲーム機すべてを操作できるLogitechのユニバーサルリモコンは間違いなく良製品です。が、お値段が約150ドル(約1万7000円)とそれなりにしてしまいます…。
そこに、今年の初めにCaavo(カーボ)がさらにお高い400ドル(約4万5000円)の製品を投下し、ユニバーサルリモコン市場の王座奪取をしかけました。でも個人的には、しかしCaavoの製品はあまりおススメできる代物ではありませんでした。なぜならとても高価なのに、HDRをサポートしていなかったんです。
もうこの時点で、ユニバーサルリモコンとしての価値は完全に無に帰していますよね。安く抑えるられているならHDRまでサポートしろとはいいませんが、ベストリモコンLogitech Harmony Companionの2.5倍の価格なのであれば、断然良い性能を搭載していて然るべきでしょう。
でもここにきて、高価なソリューションを世に出したCaavoが、なんと価格100ドル(約1万1000円)に抑えながら、HDRにまで対応した新製品を引っ提げて舞い戻ってきました。
「Caavo Control Center」

これは何?:4入力x1出力の HDMIスイッチとリモコン
価格:100ドル(約1万900円) ※国内発売なし
好きなところ:たった100ドルなのに見た目ゴージャスでHDRをサポートしている
好きじゃないところ:100ドルであまり無理は言えないが、HDMIポートが4つしかついてないし、HDR規格のDolby Vision(ドルビービジョン)にもまだ対応していない
つなぐだけでテレビやゲーム機を自動で認識
ついにユニバーサルリモコンの真打登場…といった感じで、私はえらく興奮しています。まあ、私はユニバーサルリモコンに対して特にアツいタチなのですが…。というのも、我が家では、2つあるセットトップボックス含め、テレビの裏側にはたくさんのプラグが差し込まれていて、常に良い解決策を模索しているんです。
私は、連続アニメ 『Bob’s Burgers』 の視聴に追いつくにあたって、"操作するリモコンが少なければ少ないほど正義"と考えています。しかしCaavoは、これまでのリモコンとはちょっと違った方法で機能します。そのやり方が 合わない方もいるかもしれませんけどね 。

ほとんどのユニバーサルリモコンは、操作する機器のIRコードをプログラムすることによって機能します。IRコードはすべてリモコンに記録されているもので、現段階におけるユニバーサルリモコンの指標であるLogitechの場合、機器を設定するのにUSBケーブルとコンピュータが必要になります。この点について、Caavo Control Centerでは少々やり方が変わってきます。
まずこの製品は、リモコン単体ではなくHDMIスイッチとの抱き合わせで機能します。設定の際には、HDMIスイッチにイーサネットケーブルと1~4本のHDMIケーブルを接続し、これとは別のHDMIケーブルをテレビに接続します。このあたりはもともとの高価なモデルでも搭載されていたものですね。ただし旧製品は、素敵な木製のフタと4Kに対応した8つのHDMIポートを備えているのに、HDRには対応していないという、巨大でゴージャスな箱だったんです。
新しくなった箱のほうは、サイズがはるかに小ぶりになり、HDMIポートは4つのみに。素敵な木製の仕上げもすべてとっぱらわれていて、400ドルのモデルよりも格段に安っちいです。でもこれは、けっして悪いことではありません! 便利機能はしっかり受け継がれていて、箱にコードを差して電源を入れるとかなりスムーズにセットアップが進みますし、接続しているスピーカー、テレビ、そのほか製品をひとつ残らず箱が自動的に認識してくれるのです。
私のセットアップだと、Nvidia ShieldとXbox One、Apple TVとPS4が接続されていることを即認識。 PS3とXbox 360につなぎ替えても、Control Center上でIDが振りなおされてうまく再認識しました。
もっとも無難なユニバーサルリモコン
ハードウェアだけを見れば、Control Centerは前の世代のものと機能的に大きな違いはありません。特定の出力元やアプリに移動するオプションがあり、アプリごとに出力元を指定することができます。そのため、Netflix(ネットフリックス)をAndroid TV搭載のNvidia Shieldで観たり、AmazonプライムをXbox Oneで利用したりといったことが可能です。音声コントロールがお望みであれば、GoogleアシスタントやAmazon Alexa(アレクサ)もサポートしています。

でもなんだかんだいって、Control Centerのもっとも魅力的な点はその価格(旧モデルの1/4で、Logitech Harmony Companionよりも安いところ!)とHDMIスイッチ機能でしょう。
最近、セットトップボックスやゲーム機、旧世代のゲーム機やコンピュータなど、テレビに挿し込みたいHDMIケーブルはたくさんありますが、これに対してテレビの後ろにあるHDMI入力は少なすぎます。私の持っているLGの有機EL-OLEDテレビはHDMI入力が4つしかありませんし、現在レビューしているソニーのテレビにはHDMI入力3つとさらに貧弱です。挿し込んでおくHDMI機器の選択を迫られますし、使う段になって手探りでケーブルを挿し替えなければならないこともあります。
でも、Control CenterならHDRと4Kにも対応した手堅いHDMIスイッチ程度のお値段で、よく使うHDMI機器をまとめて操作できる素晴らしいユニバーサルリモコンがゲットできます。さらには、スーファミ、PS3のような、今は使ってないもののためにテレビのHDMIポートを開けておくこともできるのです。私にとって、音声アシスタントやナイスなアプリのナビゲーションは、あくまで"ナイスなおまけ"といったところですね。
もし、日常的にテレビにつないでいる機器が4つしかないのなら、はなしはとてもシンプルです。その場合はCaavo Control Centerが、もっとも無難なユニバーサルリモコンの選択肢でしょう。私のテレビ台に入っているどの機器よりも、素早く機能して使いやすく、スマートです。
まとめ
・旧モデルの1/4の価格で、近いクラスのLogitech製品よりも50ドル(約5,600円)安いです。
・Control Centerよりさらに40ドル(約4,400円)安いLogitech 650という製品もあるにはありますが、こちらはPS4やPS3といった赤外線リモコンに対応していない機器は操作できません。
・Control Centerは意図した通り正確に機能します。
・いまのところ照明の操作はできませんし、Caavoはこの先機能を追加する計画についても言及していません。
・同じくドルビービジョンもサポートしていませんが、こちらについては近い将来のアップデートで実装されます。