これ、期待しかない!
ラスベガスで開催中のCESで日本のWHILL株式会社が、自動運転機能を搭載した車椅子「WHILL自動運転システム」を出展しました。これで、将来、足が悪くなっても外出を控える必要がなくなるかもしれませんよ。
電動車椅子と何が違うのかというと、WHILL自動運転システムは、車椅子の運搬、回収、管理といった人がマニュアルで行なっていた作業を車椅子が自動で行なえるんです。つまり、空港や商業施設、観光地といった場所で車椅子の「シェアリング」が可能になるんですね。
リリースによると、日本は人口の13.8%が75歳以上の後期高齢者で、その半分が500m以上の歩行に困難を感じているのだとか。この数字は今後も増え続けていくことが予想されますし、必然的に、介護者には負担が重くのしかかってきます。また、家族や介護者だけでなく、社会的にも介助の負担が増えてきています。
たとえば、空港。リリースによると、EUなどの空港では乗降に助けを必要とする人には無償で支援を提供しないといけないと義務付けられているんだとか。そのため、人手やコストが増え続けているんですって。

言われてみれば、確かに空港は介助が手厚いです。車椅子での旅行は空の旅のほうが快適だと、車椅子の知り合いも話していました。
WHILLのシェアリングが始まれば、人員が割かれることもありませんし、利用する人も、介助してくれた人に遠慮することなく自由にショップを回ったりすることができますよね。これはWIN-WIN。今年のCESのAccessibilityカテゴリで最優秀賞を受賞したのも納得です。
現在、スキポール空港(オランダ)、ヒースロー空港(英国)、ラガーディア空港(米国)などでの実用化に向けて動いているそうです。空港の他にも、スポーツ施設、商業施設、観光地などでの実用化も進めているんですって。公道での実用化は2020年を目指しているようです。不安だらけの高齢化社会を少しだけ明るくしてくれる未来はもうすぐですね。
あーぁ、これが10年前に開発されていたら、足が悪くて8年くらい家から出られなかった祖母にも外の世界を見せてあげられたんだけどな。