中国の監視社会化が止まらない! 「借金持ち」の人を密告するスマホ用アプリが誕生

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  • author 岡本玄介
中国の監視社会化が止まらない! 「借金持ち」の人を密告するスマホ用アプリが誕生
Image: Mail Online

ユーザー全員が政府のスパイです。

中国の監視社会の激化が人民の安全を保証してくれるのか? それともディストピア化まっしぐらなのか? 賛否はそれぞれかと思われます。そしてこのたび、他人の財布の事情をも監視してしまう、驚愕のアプリが爆誕しました。

それは、利用者の500ヤード(460m)圏内にいる「借金持ち」の人を教えてくれるというスマホ用アプリ。Mail Onlineによりますと、これはもし債務者が支払いが可能であると思われる場合は、それを報告するように促すという超絶お節介かつ、政府にとっては取り立ての手間を削減してくれる便利なもの。

開発の目的

国営新聞チャイナデイリーによりますと、アプリ名は「map of deadbeat debtors」。直訳すると「滞納債務者マップ」となります。借金を踏み倒し続ける人を、人民の手で当局にチクらせるようにするのです。

開発したのは、河北省の当局にいる人物とのこと。このアプリは、中国で定番のLINEみたいなソーシャル・チャット・アプリ「WeChat」を通じてアクセスするもので、「債務者の支出が多すぎることを市民に報告させる」ことを目的としているんですって。

そしてこの新システムは、個人のクレジット・スコア(支払い履歴を基にした信用度)を拡張したものとなり、2020年から使用が開始されるとのこと。これを使って各人の信用度と、公共交通機関の利用状況に基づいて債務者を判断するとあります。

このアプリが生まれた背景

まず中国文化では借金をタブーと考えており、伝統的に支出するより貯蓄することが好まれています。 それと中国が社会信用システムの改革により、融資を取り締まるようになってきたという事情も。

実は中国の多くの人々が、いまだに銀行口座を持つことができないため、彼らがローンを返済することができるのか? 家を借りることができるか? あるいは子供を学校に行かせることができるのか? を評価するための代替システムが必要、という事情も抱えているのです。

使い方

アプリの画面を見るに、自分を中心にレーダー探知機みたいなUIになっていますね。おそらくですが、圏内で「WeChat」を起動している債務者を捉える仕組みになっているわけです。なお債務者の正確な所在地は表示されますが、個人情報まで表示されるかどうかは不明とのこと。そして借金の金額や程度なども表示はされないのではないか、と思われます。

そして政府にはどうやって密告するのかも現段階では不明。中国人だったら、面と向かって「アンタ借金返しなさいよ!」なんて直接言ってきても不思議はありませんが。


もし銀行口座を持たない人々を特定するのであれば、どうやってその人たちの借金を知るのかが疑問ですが……いずれにせよディストピア監視社会化に、拍車が掛かっているのは良くわかります。

Source: Mail Online via CHINADAILY

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