壁から飛んでくる電気信号をキャッチ!
過去数年にわたり、Ossia(オシア)は充電ケーブルとパッドを時代遅れにしてしまう、無線電力供給システムのデモで、私たちに感銘を与えてきました。しかし、それは常にプロトタイプのデモに過ぎず、我々が望んでいる未来は焦らされてきました。
今回のCES 2019では、OssiaはアクセサリーメーカーのSpigen(シュピゲン)と共同で、スマートフォン向けの、初となる真のワイヤレス充電ケースを開発しました。これは室内の電力供給源から壁を反射する電力を捕まえ、自動的に充電してくれるもの。
確かな無線充電技術の到来を感じさせてくれます。
もう電源コンセントを見つける必要はなくなり、充電切れの心配も無用ですね。
部屋そのものが充電パッドになる
この充電ケース「Forever Sleeve」なら、内蔵されたOssiaの「Cota」チップが、ワイヤレス電力信号を受信し、使用可能な電力に変換してくれます。信号は1秒間に100回飛んでくるので、手に持ったまま動き回っても問題ありません。ただし、ユーザーが無線トランスミッターから3~3.6mほどの距離にいる必要があります。その範囲内なら、常にスマホが充電され続けるのです。

今のところiPhone X用にデザインされたデモ機だけですが、将来的には追加デバイスが予定されており、ほかのスマホにも使えるようになるようです。
大幅なパワーアップを遂げた
Ossiaはこれまで、2.4GHzの信号を使っていました。ですが今回から5.8GHzにしたことで、トランスミッターとチップのサイズが縮小できただけでなく、充電できる範囲と容量が増し、劇的な進歩となったのです。これは競合他社が、OEMで自社製品を作るのを容易にすることでしょう。
この充電ケースは我々が望む技術ではあるものの、Ossiaは発売日を決めていないとのこと。ですが製品版と、消費者向けのトランスミッターは遅くとも2020年までに入手可能になるだろうと考えているようです。ジャマなケーブル類とは、さっさとオサラバしたいところですが……あと1年の辛抱ですね。