Kinectが形を変えて復活、Azure Kinectって何ができるの?

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  • author 福田ミホ
Kinectが形を変えて復活、Azure Kinectって何ができるの?
Image: Microsoft

Kinectは不滅です!

本日MWCのイベントで予想通り「HoloLens 2」が発表されましたが、その前振りでわりとサラっと発表されたのが「Azure Kinect」でした。これはMicrosoft いわく「HoloLens 2にも見られる深度センサーと複数のマイク群、カラーカメラを組み合わせ、MicrosoftのクラウドサービスAzure上のAIサービスと連動させられる」デベロッパー向けデバイスです。

デベロッパー用なのでこれ単体で買って楽しむというタイプのものじゃないんですが、Xbox 360のアクセサリーとして登場したKinectがゲームの枠を越えていろいろハックされてたことを考えると、その可能性はかなり大きそうです。

すでにテスト利用は開始。医療用途から、工場、スーパーまで

Video: Microsoft Azure/YouTube

Azure Kinectはすでにいくつかのパートナー企業でテスト利用されています。たとえばOcuveraという会社では、Azure Kinectを入院患者の転倒予防に役立てています。深度センサーで寝ている患者さんの動きを捉え、ベッドを出ようとするときの動きをパターン化し、ベッドから下りる前に誰かがサポートしに行けるようアラートを出しているのです。

11カ所の病院で行われた先行テストでは、転倒を90%減らせたという結果が出ているようです。病院での転倒は米国だけでも年間100万件あると言われていて、この技術が広がれば患者さんやその家族、そして病院スタッフなどたくさんの人を助けることができるんじゃないでしょうか。

Video: Microsoft Azure/YouTube

Microsoftでは他にも、工場での作業のサポートに使う事例や、スーパーのようなお店で使う事例を紹介しています。これまでにも業務用とかDIYプロジェクト用にKinect for Windowsがあったのですが、それの進化版のような感じです。

見た目はコンパクト、中身は進化

スペック的に言うと、Kinect for Windowsと比べてサイズは半分以下になり、マイクの数やカメラの解像度は増量され、加速度センサーも加速度計オンリーから3軸ジャイロスコープが追加されました。全体的に大幅進化したものがよりコンパクトなボディに詰まっているイメージです。名前に「Azure」が入ってるので、Microsoftのクラウド使わないといけないの?という感じがしてしまうんですが、FAQによると別に他社のクラウド使ってても、というかどこのクラウドを使わなくても別に問題ないようです。

使い道は想像力次第

Kinectは2017年に生産終了してしまってどうなるんだろう…と思っていたんですが、こういう形で復活してきたのは(自分が直接使うものじゃないんですが)なんだかうれしいです。あ、自分では作れないんですが、個人的には、たとえば料理中のムダな動きを分析して調理器具の配置を提案してくれるシステムとか、仕事中にお菓子を食べようとするとアラートを出してくれるシステムとかあったらありがたいですね。Kinect同様、何ができるかは使う人の想像力次第ですが、よりコンパクトになったことで使える場面は広がったんじゃないでしょうか。

ただし価格は399ドル(約4万4000円)なので、お菓子のアラートシステム使うくらいなら意志の力でガマンすべきなのかもしれません。最終的にもっと価格が下がって、Amazon Echoみたいに家中に置かれるようになるとさらに面白いことになっていきそうです。デベロッパーキットのAzure Kinect DKとして、現在はプレオーダー受付中となっています。

Source: Microsoft(1, 2), YouTube(1, 2