ドンマイとは、失敗した仲間を励ます言葉(引用:日本語俗語辞書)。
キヤノンがフルサイズミラーレスカメラの新機種「EOS RP」を発表しました。「EOS R」の下位モデルで、価格が約16万円(参考価格)とかなり買いやすいモデルなんですけど、軽くて小さくてスペックは十分という、もうカメラこれでいいんじゃ感がすごいんだこと。
ということで、EOS RPとEOS Rのスペックを比較してみたので、どうぞ。
EOS RPとEOS Rのスペック比較
EOS RP | EOS R | |
---|---|---|
センサー | 26M フルサイズ | 30M フルサイズ |
エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 8 |
ISO感度 | 常用ISO100〜40000/拡張ISO50〜102400 | 常用ISO100〜40000/拡張ISO50〜102400 |
連写速度 | 約5.0fps | 約8.0fps |
フリッカーレス撮影 | あり | あり |
ファインダー | 0.39型 約236万ドット | 0.5型 約369万ドット |
IS | デュアルセンシングIS5段 | デュアルセンシングIS5段 |
シャッター耐久 | 10万回 | 20万回 |
動画 | 4K24p(コントラストAF) | 4K30p |
重量(バッテリーあり/なし) | 約485g/約440g | 約660g/約580g |
撮影可能枚数 | 約210枚(電子ビューファインダー) | 約350枚(電子ビューファインダー) |
モニター | 3.0型/104万/バリアングル/タッチ | 3.15型/210万/バリアングル/タッチ |
気になる部分を抜粋してみました。
大きなところだと画素数の違いでしょうか。EOS RPが約2600万画素、EOS Rが約3030万画素です。画素数だけでカメラは語れないですが、それでも上位機種であるEOS Rのライバル、ニコンZ6が2450万画素、ソニーのα7IIIが2420万画素ですから、かなりの健闘っぷり。
ISO感度もEOS Rと同レベル。連写速度はさすがに見劣りします。ファインダーやモニターの画素数も下がっていますが、このあたりは価格とのトレードオフって感じ。でもバリアングル液晶だし、タッチスクリーンだしで、使い勝手の部分は捨てていないです。
動画性能を見ると、フルHD撮影時はデュアルピクセルCOMS AFが機能するものの、4K撮影の場合はコントラストAFになります。4K動画の撮影を考えている方は要注意。EOS RPはスチル用カメラとして捉えたほうがよさそうです。
最大のメリットは、撮影可能枚数が減ったこと
EOS RPで一番気になったのが、撮影可能枚数がEOS Rと比べてだいぶ少なくなったこと。これ、キヤノンの英断だと思います。というのも、EOS Rでは、5D Mark IVや6D Mark IIと同じバッテリー「LP-E6N」が使われていたのですが、EOS RPでは、EOS M6やEOS Kiss X8iなどサイズが小さめのカメラに採用されている「LP-E17」に変わっているんです。
撮影可能枚数が少ないのはずっとデメリットだと思っていたんですけど、GoProのレビューをみてその考えが180°変わりました。バッテリーがすぐなくなるのは確かに欠点ではあるのですが、それによりボディが巨大化するのはもっとデメリットだと。家の近くに散歩に行くぐらいで350枚も撮ることはないので、用途に応じで複数のバッテリーを持っていく運用方法のほうが合理的。バッテリーの価格も半額程度ですし、複数運用も手軽にできるはずです。
動画を撮らないならこの上ない機種
EOS RPはいろいろ削ぎ落として、小型化に振り切った感あって好印象です。ミラーレスカメラを購入する場合、サイズが小さいことを理由に上げる人が多いですから、EOS RPはそんな人でも満足できるサイズ感です。
中央1点AFがメインで、動画も撮らないのであれば、EOS RPはかなり魅力的なカメラです。いろいろ削ぎ落としたシンプルなプロダクトの魅力ってあるとおもうんですけど、EOS RPはまさにそれ。
ギズでは同時にハンズオン記事も出しています。ソニーα7sとのサイズ比較もやっていますので、ぜひご覧ください。
2019年2月15日 20:57 訂正:EOS Rのバッテリーについて、「1DXや5D MarkⅣと同じバッテリー「LP-E6N」が使われていた」と記載しておりましたが、1D Xのバッテリーは、「LP-E4N」でした。訂正してお詫びいたします。