「はやぶさ2」は早撃ち名人のようです。
これまで小惑星リュウグウを接写したり、探査機「MASCOT」を投下したりと、調査を続けてきたJAXAの宇宙船「はやぶさ2」。昨年10月に着陸を予定していたものの、あまりにも表面が凸凹すぎたため延期になったままでした。
その「はやぶさ2」が、2月22日(金)6:45~9:15頃にタッチダウン(着陸)をするべく、現在リュウグウに向かって降下を初めているようです。もしこれが成功すれば、「はやぶさ2」は地球に持ち帰るためにサンプルを捕獲するべく、地表の砂利に弾丸を撃ち込む予定となっています。
【更新】2019年1月のB0X-B運用での撮影画像https://t.co/v2FLzOuNFi
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) 2019年2月20日
ホームポジションとは異なる角度から観測しました。1枚目は太陽を背にした衝観測で、のっぺりと面白い画像になりました。そして、約20㎞先のターゲットマーカが見えました! 2枚目は比較用です(昨年7月、TM投下以前)。[1/2] pic.twitter.com/XrIA2X2CrM
JAXAで射出実験を行なう
JAXAによりますと、その予行演習として地球でもリュウグウの地表を模した砂利を大量に用意し、実際に弾丸を撃ち込む実験を行なったとのことです。

もともとJAXAは、リュウグウの地表に粉末状の堆積物「レゴリス」があるだろうと予想してました。ですが「はやぶさ2」が落としたMASCOTとMINERVA-II1着陸機から得た情報により、そのような地形ではないことが判明。数cmかそれ以上の石や岩に覆われた星だということがわかったので、着陸を確かなものにするべく延期させたのでした。
JAXAのテストは、直径60cmほどの真空チャンバーの中に砂利を敷き詰め、1/1000気圧以下まで減圧したのちに、5gのタンタル製の弾丸を、音速に近いおよそ300m/sで射出するというものでした。そこで、砕けて飛び散った砂利の破片が、周りの砂利にビリヤードのように衝突して連鎖的に破砕が起き、当初の想定以上のサンプル量を表面から放出されることがわかったとのことです。
目標達成まであと少し
2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」が、やっとここまで漕ぎ着けたのは感慨深いですね。サンプル採取が成功すれば、3つのサンプルを、2020年12月にカプセルに入れて地球に戻す予定となっています。
生配信とそれまで遊べるサイト
ということで、「はやぶさ2」タッチダウン運用ライブ配信はこちらからご覧いただけます。どんな映像が見られるでしょうか?
その間、SF映画に出てくる宇宙船のモニターみたいなリアルタイム運用モニタ「HAYA2NOW」、そして現在位置がCGレンダリング画像で360度グリグリ回して見られる、「タッチダウンシーケンス可視化サイト」もチェックしてみてください。
また、今回のタッチダウンを「宇宙データ中継」するNHKの舞台裏も見てきましたよ!
Source: Twitter, YouTube, JAXA, HAYA2NOW, タッチダウンシーケンス可視化サイト