はやぶさ2のタッチダウンでは、リュウグウを音速射撃しちゃうよ!

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  • author Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
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はやぶさ2のタッチダウンでは、リュウグウを音速射撃しちゃうよ!
Image: JAXA

「はやぶさ2」は早撃ち名人のようです。

これまで小惑星リュウグウ接写したり、探査機「MASCOT」を投下したりと、調査を続けてきたJAXAの宇宙船「はやぶさ2」。昨年10月に着陸を予定していたものの、あまりにも表面が凸凹すぎたため延期になったままでした。

その「はやぶさ2」が、2月22日(金)6:45~9:15頃にタッチダウン(着陸)をするべく、現在リュウグウに向かって降下を初めているようです。もしこれが成功すれば、「はやぶさ2」は地球に持ち帰るためにサンプルを捕獲するべく、地表の砂利に弾丸を撃ち込む予定となっています。

JAXAで射出実験を行なう

JAXAによりますと、その予行演習として地球でもリュウグウの地表を模した砂利を大量に用意し、実際に弾丸を撃ち込む実験を行なったとのことです。

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Image: JAXA

もともとJAXAは、リュウグウの地表に粉末状の堆積物「レゴリス」があるだろうと予想してました。ですが「はやぶさ2」が落としたMASCOTとMINERVA-II1着陸機から得た情報により、そのような地形ではないことが判明。数cmかそれ以上の石や岩に覆われた星だということがわかったので、着陸を確かなものにするべく延期させたのでした。

JAXAのテストは、直径60cmほどの真空チャンバーの中に砂利を敷き詰め、1/1000気圧以下まで減圧したのちに、5gのタンタル製の弾丸を、音速に近いおよそ300m/sで射出するというものでした。そこで、砕けて飛び散った砂利の破片が、周りの砂利にビリヤードのように衝突して連鎖的に破砕が起き、当初の想定以上のサンプル量を表面から放出されることがわかったとのことです。

目標達成まであと少し

2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」が、やっとここまで漕ぎ着けたのは感慨深いですね。サンプル採取が成功すれば、3つのサンプルを、2020年12月にカプセルに入れて地球に戻す予定となっています。

生配信とそれまで遊べるサイト

ということで、「はやぶさ2」タッチダウン運用ライブ配信はこちらからご覧いただけます。どんな映像が見られるでしょうか?

Video: JAXA | 宇宙航空研究開発機構/YouTube

その間、SF映画に出てくる宇宙船のモニターみたいなリアルタイム運用モニタ「HAYA2NOW」、そして現在位置がCGレンダリング画像で360度グリグリ回して見られる、「タッチダウンシーケンス可視化サイト」もチェックしてみてください。

また、今回のタッチダウンを「宇宙データ中継」するNHKの舞台裏も見てきましたよ!

はやぶさ2のタッチダウンを「データ中継」で応援! その舞台裏をNHKに聞いてみた

「カッコいい」が応援になる。みなさんご存知でしょうか? JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」が、いま地球から約3億キロも離れた小惑星リュウグウの付...

https://www.gizmodo.jp/2019/02/hayabusa2-touchdown-visualization.html

Source: Twitter, YouTube, JAXA, HAYA2NOW, タッチダウンシーケンス可視化サイト