ワンどころかゼロになっちゃいました。
人類を火星に移住させようという壮大な計画を立てるも、候補者が詐欺だと告発したり、計画が杜撰すぎると指摘されてきた「Mars One計画」。
最近音沙汰ないなーと思っていたら……? 破産しちゃったんですって。
「Mars One計画」とは
この計画は、2032年までに火星に人類初の恒久的な永住地を作り、人を送ることを目的とするオランダの民間非営利団体が立ち上げたもの。宇宙大好き美少女アリッサ・カーソンちゃんを大使に選んだりもしていました。
火星へは片道切符で、団体は一般人から選出して宇宙飛行士を募っていたんですよね。ですがMITやその他の科学者たちからは、充分な食料も持っていけないし、火星で人類が生存できる技術力も足らないので、どうも失敗しそうだとも考えられていたんです。ついでにいうと、MARS ONE社には充分な従業員も、さらには専門家すらいなかったというのも致命的です。
1月に破産
スイスの都市バーゼルの商業登記簿によりますと、裁判所は2019年1月15日の時点で、Mars Oneの破産を宣言したとあります。
MARS ONE社は、寄付、商品販売、およびメディア会社とのドキュメンタリー及びその他のコンテンツ制作の契約を通じて、計画実行の資金を調達しようと頑張っていました。そしてSPACENEWSいわく、彼らはロッキード・マーティンとサリー・サテライト・テクノロジーと契約し、着陸機や軌道周回衛星を手に入れる算段になっていたようです。ですがお金が底をついちゃったんですね。
しかし基本的に、選択プロセスは厳格ではなく、将来の宇宙飛行士たちは任務に資金を提供するよう奨励され、挙句の果てには火星に行けるかどうかも約束がされなかったのです。
宇宙飛行士の選考過程やら何やらと問題が指摘されていましたが、資金繰りにも失敗し結局いろんなことが上手く行っていなかったことが証明された形になりました。詳細は、MATTERにてエルモ・キープ氏が深い考察を綴っているので、ソチラもぜひどうぞ。
一応、壮大な夢を描いて動き出したことは評価されても良いと思います。でも杜撰な運営など中身が伴っていなかったのがアウトでしたね。
米Gizmodoは、MARS ONE社のバス・ランスドープCEOや、出資者などに質問状を送っています。もし返答があれば、続報にてお伝えできることでしょう。
Source: MARS ONE, YouTube, Reddit, Kanton Basel-Stadt, SPACENEWS, MATTER