靴ヒモ締めなくても履けるんですけどね。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーII』で憧れた技術を搭載した、ナイキの自動調整バスケットシューズ「Adapt BB」。
モーター仕込みでアプリと連携し、お値段350ドル(約3万8000円)というハイテク・スニーカーなのですが……Androidに接続すると、「文鎮」になってしまうとの報告がチラホラ聞こえているのだそうです。
どういうこと?
これは決して購入した人を小バカにするのではなく、Android用のアプリでは、最近ファームウェアを更新したあとに深刻な技術的不具合が発生している、というお話なのです。
CNETが、アプリのダウンロードページに投稿されたレビューを紹介していますが、そこには “スニーカーとの接続に失敗し続ける” と書かれていたり、 “ファームウェアが靴を文鎮にしてしまった” などのコメントが並んでいるとのこと。
The Vergeでも、ユーザーたちにより、“どうやってもモーターが機能を停止してしまう”と言っている旨が取り挙げられています。
ソフトウェアのエンジニア、ジョナサン・ワーナー氏も、Android版の不具合についてナイキが答えてくれず、スニーカーが文鎮化した話を投稿しています。
The future is now, specifically that Nike didn't QA the *android* version of their Adapt app as thoroughly as their iOS app, and all customers with Android devices now have bricked shoes due to broken firmware update routine. @internetofshitpic.twitter.com/vBgoHUC9Y4
— Jonathan Warner??? (@Jaxbot) 2019年2月18日
履けないわけではない
CNETは、アプリが機能するかどうかに関わらず、靴は靴であり続ける、そして側面のボタンが機能し続けることを指摘しています。
ユーザーはとりあえずスニーカーを履くことはできます。しかしアプリから操作するすべてのスマートな機能はアップデートと共に機能を停止しているので、ユーザーたちはストレスが溜まっています。
アプリのレビューには、Asa Domolkyが「初めてのソフトウェア更新で、アップデート中にエラーが発生しました。右足の靴を文鎮化してしまったのです」と書いています。
通常、文鎮化はデバイスを完全に使い物にならないものにしがちですが、少なくともAdapt BBの文鎮化はある程度普通のスニーカーとして使うことはできます。この問題が発生しても、靴本体の側面のボタンでフィット感を制御することはできます。
とはいえ、この不具合はすっごく面倒な手順を踏めば、マニュアル操作でリセットできるとのこと。
ナイキはCNETからのコメントには応じていませんが、Google Playストアでは怒れるユーザーたちに「私たちはこの問題を認識しており、積極的に解決策を模索しています」と答えています。
どんなテクノロジーも、機能しないと困りモンですね。普通のスニーカーになったんじゃ、「バック・トゥ・ザ・パスト(過去)」ですよ。トホホ。
Source: Twitter, CNET, engadget, THE VERGE, Google Play