決定するまで2カ月近くかかりました。
Huawai(ファーウェイ)のスマートフォン「Honor 10 Lite」とコラボするというウワサもあった、アメリカのスケートボード・ショップでファッション・ブランドでもあるSupreme(シュプリーム)。
実はSamsung中国(サムスン電子)もSupremeとコラボをしようとしていたのですが……そのSupremeはパチモンだったんですよね。
そもそも、特に誰も待ち望んですらいなかったコラボレーションなのですが、中国サムスン電子がやっと、Supreme Italiaとの業務提携を取りやめたとWeiboで発表しました。この情報はEngadgetが見つけ、中国語の原文から翻訳して伝えています。
サムスン電子は、12月10日に開催されたGalaxy A8s Chinaのイベントで、Supreme Italiaとのコラボレーションについてお知らせしました。サムスン電子は現在、このコラボレーションを停止することを決定しました
変なタイミングだった
このストーリーは最初から最後まで奇妙なものでした。このコラボが発表された頃、彼らはちょうどGalaxy A8 Starのポートレート・モードの画像に、ストックフォトを使用したことがバレて炎上していました。
Supremeのほうもアレで、Hypebeastいわく、「SupremeのふたりのCEOが2019年に北京のフラッグシップ店舗と共にSupremeが中国に進出すると主張していた」とのこと。ですがそのふたりは、国際商標の穴をついた合法フェイク・ブランド「Supreme Italia」の代表者であることが判明したのでした。
それから本家Supremeのファンからの猛抗議にも遭い、中国サムスン電子は2日後にパチモンSupremeとの提携を見直すこととなりました。
本物が違法で偽物が合法
問題のひとつは、本家Supremeが実際には中国で自社製品を販売および広告をする権限を持っていないということで、逆にSupreme Italiaのコピー商品はその権限を持っているってこと。なのでSamsungが偽Supremeとのコラボ商品を売ることに対して、法的にストップすることはできないのです。特に2018年、本家Supremeが偽物Italiaに偽造訴訟で最高裁に負けてしまっているので、手も足も出ない状態なのだとか。
ということで、今度のコラボ中止のお知らせは驚くことではありません。何も知らずに偽物を買った客の怒りで、ネガティヴなPR効果が起こることは目に見えていましたからね。ただただ驚きなのは、見直しを検討しだしてから中止の発表をするまで、中国サムスン電子が54日もかかったこと。何でこんなに長引いちゃったのでしょうねぇ?