デフレがハンパない。
1980年代のポップス史を彩ったシンセサイザー、「Synclavier(シンクラヴィア)」。サンプラーにシーケンサーにFM音源にミキサーにコンピューターにと、とっにかく全部詰めだったこのリッチシンセは、今日ではデジタルオーディオワークステーション(DAW)の元祖ともいわれています。小室サウンドでおなじみですね。

そんな歴史的シンセのモデルの1つ「Synclavier II」が、「Synclavier Go!」としてアプリになりました。お値段据え置きだったらそれもまた歴史的だったんでしょうけど、iPad版は3,600円。iPhone版は「Synclavier Pocket!」として無料(課金あり)で提供されています。すさまじい価格破壊ですな。
いかにもデジタルッなサウンドは、確かに80年代チック。オリジナルSynclavierの音色が1,200種類以上収録されています。GUIもオリジナルに寄せたんでしょうけど、これを操るには相当の根気と慣れが必要そうだ……。
そして、開発元のSynclavier Digital Corporationがオリジナルに捧げんとするリスペクトは、ソフト面だけにあらず。なんと物理のベンドコントローラーまで別途用意してるってんですから、気合入ってますよ。

こちらの演奏動画の左上に見えるコントローラーがそれです。
MIDIキーボード+「Synclavier Go!」+専用ノブ、あとは渋谷区に一戸建てでも買えば、1億円シンセの出来上がりですね。あぁ、ソフトウェアの進化の恐ろしさよ。