日本にも来ないかな。
中国のメジャースマホブランド・Xiaomi(シャオミ)。一時勢いが衰えたものの、最近はむしろ中国外でかなり勢いがあります。インドでもシェアトップを取り続け、中東やヨーロッパにも拡大しています。そんな彼らが打ち出したMi 9をハンズオンしてきましたが、ハイエンド機にも匹敵する楽しみな仕上がりです。
OnePlus 6Tと同様、XiaomiはMi 9にハイエンドなスペックと、いくつかの面白い機能を搭載していて、しかもそれが「ポップアップするカメラ」みたいな表面的な機能じゃないんです。中国外での公式価格とか、そもそも買えるかどうかとかは来週のMWC(Mobile World Congress)での発表を待たないといけないんですが、これまでのパターンからすると、One Plus 6Tよりお買い得になるんじゃないかと期待できます。
もしそうなら、Mi 9はいろんな意味でミッドレンジデバイスのあるべき姿といえます。ここで「ミッドレンジ」とは価格に関してで、スペックじゃありません。Mi 9はQualcomm 855チップと6GBのRAM、64GBか128GBのストレージ搭載で、パフォーマンス面でも申し分ないからです。











パフォーマンスという意味では、6.39インチ・2340x1080のAMOLEDディスプレイも素晴らしく、直射日光の下でも明るくカラフルです。カーブしたガラスパネルや金属の筐体はもうそんなに特別じゃないにしろ、2倍の値段の端末と比べても見劣りしないプレミアム感です。
興味深いのは、価格に上乗せすることなく搭載されたと思われるいくつかの機能です。何か戦略的な判断があるんじゃないでしょうか。まず背面カメラはトリプルになり、広角と超広角、そして2倍の望遠レンズの組み合わせです。メインの広角レンズの裏のイメージセンサーは、ソニーの4800万画素のIMX586。これはHonor View 20と同じセンサーで、HonorもXiaomiもデフォルトでは1200万画素、シンプルな切り替えで4800万画素で撮れるようにしています。

僕らとしてはレンズとかセンサーが増える今の傾向は大歓迎なので、Mi 9ならかなり柔軟にいろんな場面で撮れるんじゃないかと期待してます。雄大な風景とか遠くの被写体とかを撮りたいときも、気後れする必要はありません。将来的には、ミッドレンジとかハイエンドなスマホはみんな同じようなトリプルカメラになっていくと思います。

もうひとつ新たに加わった重要な機能は、ワイヤレス充電です。しかも普通のワイヤレスにありがちなちょろちょろした充電じゃなくて、特殊な充電パッドでドバーっと20ワットで入っていきます。他社と比較すると、たとえばRazerのワイヤレス充電クレードルは今あるものの中でも一番強力な部類ですが、それでも15ワットです。
ただし若干ながらトレードオフがあって、10ワットを超えて充電する場合は、Qi規格対応じゃなくなります。つまり普通のGalaxy S9とかiPhone XSも一応使えるんですが、フルに20ワットで充電するには、Xiaomi純正じゃないといけません。

ケーブルで充電するときも27ワットの大容量で、ゼロから100%になるまでに1時間半しかかかりません。さらに指紋リーダーもスクリーンに内蔵され、デザインの上でも一段と洗練されてます。
それでもさらなるワンモアシングがほしい人のために、Mi 9には先代にならった背面透過・RAM12GB搭載のラグジュアリーバージョンがあります。背面透過のMi 9は見た目のインパクト大ですが、Xiaomiによれば透けて見える基板とか回路とかはほぼ装飾で、実際使ってる回路とかじゃないそうです。

そんなわけで、今までのスマホがなんかつまらないなって人には、Mi 9は一見の価値があるかもしれません。ただ日本で買えるかどうかはまだわからないのと、独自UIのMIUIには広告が入ってくるのも事前に了解しておいたほうがいいと思います。