サービス!サービス!
本当に今回のApple Eventは最初から最後までサービスの発表でした。登場したハードウェアは1つだけですが、もはやガジェットではないという。
でもでも、やはりApple、発表は思ったよりも楽しめました。クールなオープニングは健在、著名人がたくさん登壇して盛り上がりましたよ。発表の様子はこちらの記事にまとまっていますので、ぜひどうぞ。
それでは、発表されたてホヤホヤの新サービスを一気に観ていきましょう。
Apple News+

iOS9で登場したAppleのニュースアプリ「Apple News」。50社以上の出版社の雑誌が読めるサービスでしたが、さらにパワーアップしました。
新サービス名は「Apple News+」。サービス名にプラスがつくパターン。
月額10ドル(約1,099円)で300以上の雑誌コンテンツと、ウェブや新聞のコンテンツが1つのアプリで読み放題、そしてそれを最大6人の家族と共有できます。Apple News+は今日から使用可能!やったぜ!ありがとApple!
と歓喜するのはまだ早い。そうです、日本ではまだ使えません。米国、カナダ、英国、オーストラリアのみの提供なんです。ですよねーわかってた。
Apple News+はプライバシーにも力を入れています。ユーザがどんな雑誌を読んでいるか、Appleも出版社もトラッキングできない仕組みとのこと。Appleらしい、ユーザーにやさしい方針です。
雑誌のサブスクリプションサービス「Texture」をAppleが買収したことで前からウワサされていたこのサービス。メディアとの揉めごとも話題になっていますが、今日のところはいちユーザーとして、日本にも来い来いとジョブズシアターの方角に念力を送りたいと思います。
Apple Card
クレジットカードのイメージがガラッと変わりそう。
Apple CardはAppleがゴールドマン・サックスとマスターカードと手を組んでつくったクレジットカード。iPhoneのWalletアプリで発行できて、すぐ使えます。
Walletアプリで決済の履歴が見られるのはもちろん、支出の内訳なんかも見られてもう、家計簿みたい。分割払いしたときの総額もグラフィカルに見せてくれますよ。やさしさに溢れている...。
Apple CardはApple Payに対応した店舗やオンラインショッピングで使えます。
Apple Payに対応していないお店は?リアルカードで支払いができます!そう、この白くてかっちょいいチタンの板!これが欲しいがためにApple Card作る人続出に10000票。それにしてもこのカード、カード番号やCVV番号、有効期限に署名すら存在しないんです。これってどうやって使うのかな?お店の人に「?」って顔されない?
提供開始は今年の夏からで、日本で使えるのかは今のところ不明。唯一触れそうなプロダクトということで、編集部も湧きました。
Daily Cash

クレジットカードといえば、還元率。日本では電子マネーが乱立していて、LINE PayやKyash、PayPayなど、ポイント還元率が高いサービスが人気ですよね。
そしてApple Cardも還元、あります。Appleが「Daily Cash」と呼んだその還元率は2%、Appleで買い物をすると3%戻ってきます。新型AirPodsをApple Cardで買うと700円くらいお得です。発表では「毎日お金が戻ってくるなんて素敵じゃない?」なんて言ってましたが、たしかに他と比べても素敵な還元率ですよね。
Apple Arcade

直前に浮上したウワサは本当でした。
「Apple Arcade」はゲームのサブスクリプションサービス。有名デベロッパが作ったハイクオリティなゲームが定額で遊び放題というわけ。追加課金も一切ないということで、課金ゲーにお金と時間を吸いあげられることはなさそうです。
うれしいのが、iOSとmacOSとtvOSに対応していて、横断してプレイできるということ。つまり家のテレビでやっていたゲームを、電車で移動中にiPhoneでもプレイできるということ? 最高では?
提供開始は今年の秋で、日本でも使えそうです!
Apple TVアプリ

ウワサされていた動画配信サービスは「Apple TV+」として発表されました。そしてこれは「Apple TVアプリ」というアプリの中でコンテンツが提供されます。
もともと日本以外の一部の国でのみ利用可能だった「Apple TVアプリ」はテレビ番組や動画配信サービス、iTunesコンテンツを1つのアプリで見られる、というものでした。今回の発表ではそのApple TVアプリがアップデートされ、iOSとtvOSに加えて新たにMacにも対応します。さらにApple TV+とApple TV Channelが追加された(後述)となれば、このアプリ1つでほとんどの動画コンテンツを消費できるようになると言っても過言ではないかも。
さらに、Apple TVアプリはApple製品だけじゃなく、SamsungやSonyのスマートテレビ、そしてFire TVなどの他社のTVボックスに対応します。ハードウェアだったApple TVが、アプリになっていろんなハードウェアを股に掛けることに。
そしてそして、このApple TVアプリは日本語のサイトにも登場しています。何がどこまで対応するのかは不明ですが、日本でもリリースされる可能性は高そう。
あー、MacがApple TVの機能を持つって地味にうれしい。ベッドの上のMacBookが捗るし、なんなら5K iMacとか欲しくなっちゃいます。
Apple TV+

Apple TVにプラスがついた名前ですが、テレビにつなぐApple TVの新型ではありません。
「Apple TV+」はずーっとウワサされていた動画のサブスクリプションサービスで、Apple版Netflixのような感じです。Appleのオリジナルコンテンツもたくさん作る予定で、発表では出演者や監督が次々登場しました。スティーブン・スピルバーグ監督以外はなかなかピンとこなかったというアナタ、こちらの記事で詳しく紹介しているので必見です。
リリースは今年の秋で、価格は発表されませんでした。こちらも日本語サイトに登場しているので、Apple TVアプリと一緒に日本に来るでしょう。来い!
Apple TV Channels
Apple TV Channlesは米国のケーブルテレビなど有料チャンネルを購読できるサービス。同じくApple TVアプリ内で提供されます。こちらは日本には来なさそう。国ごとに、Apple TVアプリ内で提供されるサービスが変わるのだと思います。
あらためて整理しますが、「Apple TVアプリ」というアプリの中で「Apple TV+」や「Apple TV Channels」が提供されます。そしてそのApple TVアプリがMacやスマートテレビ、Fire TVでも使えるようになるんです。
ハードこそ出なかったものの、2時間のたっぷりボリュームな発表会でした。
Appleのサブスク全部契約したら、月額いったいいくらになるんだろう? そんな怖いシミュレーションは置いておいて、Appleが作る新しいコンテンツやゲームやクレジットカードに胸をときめかせることにします。
Source: Apple