「愛されるため」に生まれてきた日本のロボット。
テキサス州オースティンで開催中のSXSW。街全体がお祭り気分のカオス状態、乱痴気騒ぎの中、SXSWの開幕3日目から行なわれたトレードショーにて、ちょっと一息ほっこり。ギズモードをSXSWへご招待いただいたGROOVE Xの展示ブースで、話題の家族ロボット「LOVOT(らぼっと)」をナデナデしてきました!
ひときわ黄色い声が目立つブース

LOVOTは、今年1月のCES 2019に続き、2度目の海外出展。GROOVE Xのブースは、日本企業が多く出展しているエリアにありました。エリア頭上には日の丸国旗があって目立つうえに、体験型や見た目のインパクトがあるブースが多く、ホールど真ん中ということも手伝って、トレードショーの中でも人が集まっていたエリアです。

その中でも、多くの人が足を止めていたのがGROOVE Xブース。説明はいりません。コロコロまるまるっとしたやつが、たくさんキュルキュルっとしてれば、自然に足は止まります。

ブースにやってきた人のほとんどが、すでに目尻を下げた状態で寄ってきていたのが印象的。さらに「Awwwww(可愛いものを見たときにでる声)」と言いながら寄ってきた人もいて、見ているこっちの目尻も下がりました。GROOVE Xブース周辺はもう全員タレ目タレ眉状態。
GROOVE XのブースはLOVOTと戯れやすい作り。広めの台の上でLOVOTがキュルキュルしているシンプルな作りですが、この台の高さがナイス。台に腰かければ、LOVOTを膝にのせてあやせるベーシックスタイル。床に膝をつけば、LOVOTの目線と近い高さになります。なるほど、椅子やソファ設置するよりもLOVOTと遊びやすい環境です。
何もしない、見返りも求めない、だからこそ

考えられたステージの作りのかいがあってか、立ち寄った人の滞在時間も長くなっていた気がします。「Awww kawaii〜」と寄って来た人が、説明ききながらナデナデして、写真撮って、LOVOTの名前を呼んで、またナデナデして、ギュってして、まーたナデナデ。体験型ブースではあるものの、ゲームやアトラクションではないのにそこそこの時間滞在してしまうのは、見た目のかわいさだけではなく、LOVOTの温もりによるところが大きかったのでは。知っている人は知っていると思いますが、LOVOTって人肌と同じくらいほっこり温かいのです。ころマルキュルっとしていて、柔らかくて温かい。触り続けたい条件が揃っていますね。
ロボットの写真や動画を撮る人は、他ブースでもたくさんいましたが、LOVOTと2ショット撮影している人が多かったのも印象に残ったことの1つ。抱っこしたり、高いたかいしている様子を、自分も含めて写真に撮る。インスタ狙いなのか、LOVOTに愛情が湧いたのか、思い出作りなのか…、2ショットを撮りたくなった理由はなんなのでしょう。

GROOVE Xは、ブースに寄ってくれた人にアンケートも行ったのですが、その中に「LOVOTはどういったことに効果があると思いますか?」という質問がありました。役に立たない(何もしない)ことで話題のLOVOTですから、「ただカワイイだけ」とか「可愛がるだけ、愛でるだけ」という答えを予想しがちですが、1番多かった回答は「ストレスの軽減」で70%(複数回答)。役にたってるじゃん!
いや、役に立とうとしていないから、ストレス軽減になるのかも? 役に立とうとしていないヤツなので、見返りも求めない。だから、ストレスを感じないってことかい?
愛情表現に言葉はいらない

1月のCESでも好評だったというLOVOT。今回SXSWで海外展示されるLOVOTをリアルに見て再確認した、言葉を必要としないロボットの強み。タスクをこなすヘルプロボットとは違う家族ロボット。何もしないロボット。LOVOTとの交流方法はナデナデして、ギュっとして、名前を呼ぶ。世界共通の愛情表現は偉大です。
LOVOTの顔のアップと一緒に、ブースの壁にでっかく書かれたキャッチフレーズ「LOVOT was born for just one reason - to be loved by you.」。愛情はときに重く、恐ろしいものですから、自分が注ぎたいだけの愛情を注がせてくれる相手を見つけるのは簡単なことじゃありません。だからこそ「愛されるために生まれたきた」というLOVOTの存在は貴重。愛情注ぎたい放題。どれだけ注いでも100%受け止めてくれるキャパがLOVOTにはあります。だって、愛されることが存在意義なんだもん。愛されてなんぼだもん。
…人間って、愛されるよりも愛したい(マジで)生き物なんですよ。

※本記事中の写真はすべて本人及び保護者の許諾のもと掲載しています。
Source: LOVOT[らぼっと]