地球にもっとも近い惑星は金星じゃなくて水星だった

  • 24,864

  • author Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
地球にもっとも近い惑星は金星じゃなくて水星だった
Image: NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington/Wikimedia Commons

公転の速度がカギでした。

科学者のチームが、デモンストレーションを通じて、平均的に地球に一番近い惑星は金星ではなく水星だという答えを導き出しました。彼らは独自の計算で単純化した距離を割り出し、その結果報告はPHYSICS TODAYにて発表されています。

太陽系にあるほかの7つの惑星に対して、平均的に水星が地球に一番のご近所さんでした

金星が近いという考え方

一般的には、太陽から順に「水金地火木土天海」と覚えられている通り、金星の方が地球に近いと考えられています。ですが、惑星同士の距離を考えるときは、太陽との距離を比べるのとは違う考え方もあったのです。

まず、地球から太陽までの平均的な距離をは1AU(天文単位)と定められています。これは太陽を中心に地球が公転する半径の距離ですね。そして公転する地球から、同じく太陽を公転する金星までは、平均距離がおよそ0.72AU。でも、もっとも近付く距離は0.28AUです。これがどの惑星よりも地球に近い距離となるため、金星が一番近いと思われている理由になります。

間違いに気付いた科学者チーム

ですが3人の科学者たちが「この計算は正しくない」と気付き、公転している地球が金星の反対側にいるときのことも考慮しました。ちなみに地球と金星がもっとも離れると、1.72AUにもなります。そこで各惑星の公転軌道の平均を、公転が大体円形に回っていることと、その軌道に角度が付いていないという仮定の下、シミュレーションを行ないました。

20190315-mercury-closer-than-venus
Video: Tomment Section/YouTube

その結果

公転速度の関係で、ゆっくり公転してたまにしか地球と近付かない金星よりも、しょっちゅう地球と近付く水星のほうが、平均的に一番近い(時間を過ごしている)という答えが導かれたのでした。動画にある、シミュレーションの右下の円グラフを見ると、金星が地球に近付いている時間よりも、水星は常に10%ほど上回っていますよね。しかも公転が早い水星は、この計算方法だとどの惑星にも一番近い惑星という驚きの結果になったのでした。

蛇足ですが冥王星は太陽をド真ん中にせず、大きく傾いているため、シミュレーション時の仮定が当てはまらなかったそうです。いずれにせよ、2006年に国際天文学連合によって準惑星へと降格させられてしまったのですが……。

さらに数学的に詳しい話はPHYSICS TODAYでぜひどうぞ。

Source: PHYSICS TODAY, YouTube

    あわせて読みたい

    powered by