ソーダ税、みんなの健康に効果があったみたい

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ソーダ税、みんなの健康に効果があったみたい
Photo: tornadoflight / Shutterstock.com

みんなちょっとスリムになった?

アメリカで俗に言うソーダ税が導入されてから早4年。砂糖入りソフトドリンクを課税することで人々が健康的になるか否かという議論は、この税制度を全米で初めて導入したカリフォルニア州バークレー市の経過を見れば収束するかもしれません。

最新の研究で、ソーダ税が2014年に可決されてからバークレー市民のソフトドリンクを飲む習慣は改善され、その後3年間にわたってその状態が維持されたことが分かりました。彼らは以前よりソーダを飲まなくなっただけでなく、水をもっと飲むようにもなったのです。

反対派も多かったソーダ税

ソーダや甘味料入り飲料への課税を支持する一派は、値上がりした価格によって人々は肥満や2型糖尿病、虫歯につながる商品を買うのを思いとどまるようになると論じています。しかし、いわゆるソーダ税は控え目に言っても物議を醸す政策のアイデアでした。保守派は市民をコントロールするための過保護国家的な策略だと攻撃し、左寄りの批評家はこの税制度が何よりもまず貧しい人々を罰していると主張してきたのです。そして当然ながら、飲料業界もまた積極的に反対運動をしていました。

政治はさておき、ソーダ税が住民の健康を改善するかどうかを示す証拠はたくさんあるわけではありません。それどころか課税はソーダを飲むのを思いとどまらせはせず、人々は同じような他の不健康な食べ物を食べるなり飲むなりして補うと論じた研究者もいます。

2014年、バークレー市は1オンス(約30cc)あたり1セントを課す(法律上は販売業者に課税されるも、そのコストは消費者に転嫁される)ソーダ税を設けた米国初の都市となりました。その直後、フィラデルフィア市とコロラド州のボルダー市が後に続きました。しかし、2018年にはカルフォルニア州の議員たちは、州内で新たにソーダ税を課すことを2031年まで禁止する法案を通過させました。地方自治体の3分の2という圧倒的多数の票がないかぎり、新しい税制度を通過させまいとする住民投票を支持すると脅した後、飲料業界と結んだ取り決めただったのです。

しかしバークレー市のソーダ税は有効なままで、カリフォルニア大学バークレー校の研究者らは近隣地域への影響を注意深く見守ってきました。

ソーダは増えたけど砂糖は減った

2016年、同チームのメンバーたちはソーダ税が定められてから1年の影響を調べた研究を発表。その調査結果は、バークレー市と比較する2つの都市サンフランシスコとオークランドに住む低所得者が回答した数千のアンケートに基づいていたものでした。バークレー市民はソーダや糖分入り飲料を飲む量が21%減少したものの、他都市の住民は以前よりもソーダの消費量が4%増えたことが分かったのです。

American Journal of Public Healthに掲載された最新の調査結果では、さらに状況が良くなったことを明らかにしています。3年が経って、バークレー市民が糖分入り飲料を飲む量は一日当たり1.25杯から0.7杯へと減って、平均して52%低くなったのです。一方で、彼らの水の消費量もまた29%上昇。オークランドとサンフランシスコは2017年中ごろからソーダ税を導入していますが、同じ期間中に住民が消費したソーダの量に大きな変化は見られませんでした。

論文の上席著者でカリフォルニア大学バークレー校公衆衛生大学院のBerkeley Food Instituteの所長であるKristine Madsen氏はプレスリリースで「この結果はソーダ税が有効的だと強調しました」と語っています。

この調査結果は、こういった税金に対してなされた重要な反対意見を支えています。貧困な人たちの方が値上がりしたソーダの価格に影響を受ける傾向が強い一方、糖分入り飲料が直接の原因である肥満、2型糖尿病と虫歯のような健康問題にも過度に影響されています。低所得で暮らす住民らは新鮮で健康的な食べ物を買えるところが少ないだけでなく、近隣では健康的な食べ物の選択肢がないのをいいことにファストフードと飲料メーカーが意図的に多く宣伝しているのです。

タバコに対する税金と似たようなもの?

ソーダ税は、単に人々にソーダのために多くの額を出させようにしているだけでなく、タバコへの高い税金がその人気を引き下げることに成功したように、こういった飲料に対する集団社会的な姿勢に変化が求められるという信号でもあるとMadsen氏とチームは論じています。しかも、この税収は肥満予防などのための健康問題に費やされています。

プレスリリースでMadsen氏は、「(ソーダ)税は過保護国家の兆しだという考えに強く抵抗したい」と語っています。「それらは国として私たちが何を重んじるかを明確にする数多くある方法の1つ。私たちは糖尿病と肥満の流行の終焉を望んでいて、税金は企業広告のバランスをとるためのある種のカウンターメッセージです。より健康な食事を魅力的で入手しやすく、手ごろな価格にするための一貫したメッセージと介入が必要なんです」とのこと。

Source: American Journal of Public Health via UC Berkeley, SSRN, Sacramento Bee, NCBI,NBC,

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