Apple Cardは本当にお得なカードなの?

  • 14,221

  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
Apple Cardは本当にお得なカードなの?
Image: Apple

踊らされたくはないから…。

Apple(アップル)が、Goldman Sachsとのタイアップで送り出す、新しいクレジットカードの「Apple Card」をめぐっては、早く使いたいよねって盛り上がりが大方の反響のようです。でも、なんだかクレジットカード革命みたいな受け止め方も少なくないことに対して、疑問を呈する姿勢も強まっているみたいなんですよね。

還元率2%は多い?

まずは、その話題になっている還元率ですけど、北米では、これくらいのキャッシュバックカードは、そんなに珍しいものでもないんだとか。押さえておくべきポイントは、Apple Payで支払わなければ、通常の還元率は1%ということでしょう。日本より、はるかにカード社会として進んでいる米国内においても、いまだデジタル決済に対応している店舗は、全体の4割にも満たないだなんてデータが、JP Morganの実施調査で明らかになっています。そのなかでApple Payでの支払いを受け付ける店舗となると、さらに限られてしまい、ほとんどの支払いは1%還元に終わる可能性も高いのではないでしょうか?

190329mediocre2
Image: Apple

つまり、Appleの先日の発表では、毎月5000円ほどのキャッシュバックを受け続けられるクレジットカードみたいなアピールがなされていましたけど、そこまで還元されるまでに、どれだけ注ぎこまねばならないのか? たとえば、参考データにも示された、控えめに15.87ドルという、月々2000円程度のキャッシュバックを受け取るためになら、もしApple Payで支払われないのであれば、1587ドルという、日本円にして20万円近い支払いが必要となります。ちなみにApple製品だと、Apple Payの決済で3%キャッシュバックということですけど、仮に10万円をiPhone XSの購入に充てたとしても、わずかに3000円の割引という計算ですね。これって、そんなにもお得な話なんでしょうか~?

なお、Apple Cardは、年会費延滞手数料不要のクレジットカードで、金利は13.24~24.24%と発表されています。業界でも、もっとも維持費のかからないカードだなんてアナウンスされていましたけど、このレベルのクレジットカードなら、やはり北米では珍しくはありません。何週間も待たされることなく、キャッシュバックの受け取りが、毎日のように提供されるというのは、確かに大きな魅力でしょうけどね!

プライバシーは本当に保護されるの?

それにしても、Appleは、こうしたサービスを、どんな見返りで提供しようとしているのでしょう? 表向きには、プライバシーの保護を最重要視し、どこでなにを買うために、どれくらい支払ったかなどの個人購買情報は、一切収集されないと謳われてはいます。Goldman Sachsのほうでも、サードパーティーへのデータ提供は一切行なわれず、Apple Cardを使ったがゆえのマーケティングや広告のターゲットになることはないと保証。でも、実際には、どんどんと自分の購買履歴などに応じて、アプリのグラデーションデザインまでカスタマイズされていき、匿名では詳細な購買データがAppleに送られていくんですよね? これはもう、それでもApple Cardによる個人情報の収集はなされないとう、Appleの説明を信じるしかないということなのでしょう。

要は、Androidユーザーにとっては、Apple Cardの恩恵を十分に受けられないので、残念で残念で仕方ないって悔しがるほどのクレジットカードではないかもしれないということです。よほどあなたが、Appleの製品サービスにはまっていて、すでにメインで利用するクレジットカードがあり、これから2枚目か3枚目か4枚目のカードを作ろうかなって思っているようであれば、Apple Cardなら、使い方によって、お得なカードになるかもしれないというレベル。近いうちにiPhoneユーザーをやめようかなって考えている人は、わざわざ作らなくてもいいですよ。

ただやっぱり本音は、早く日本でのサービスインの詳細が聞きたいところですが…。

    あわせて読みたい

    powered by