Appleの新AirPodsレビュー : アップグレードとしては上出来

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  • author Adam Clark Estes - Gizmodo US
  • [原文]
  • Kaori Myatt
Appleの新AirPodsレビュー : アップグレードとしては上出来
Photo: Adam Clark Estes(Gizmodo US)

やっぱりいいんだ。

なめらかな白い表面、スリークなデザインは第一世代と一緒。AirPodsが新しくなって、どんなところが違うの?って気になっている人も多いでしょう。特に新しいチップとBluetooth 5との関係は?

米GizmodoのAdam Clark Estes記者が早速レビューしています。実はAdamはJabraファン。私もJabraを愛用しています。ところどころでJabraや他のイヤホンとの比較が出てきますので購入の参考にしてください。


革新とはいえないが、マイナスな点がない

最近のAppleって、製品の革新を忘れてビジネスをサービスやストリーミング販売にフォーカスさせているだとか、クレジットカードがカッコいいとかなんたらと、そんなことばかりで騒がれてちょっと食傷気味。でも多くの人が例外を指摘しているものがあります。それは新型AirPods。新しいApple製品での久々のヒットともいえる第二世代のAirPodsは、文句なくすぐれています。第一世代のアップグレードとしては、上出来。けっして「革新的」とまではいえないまでも、いいんですよね。

ここではっきりさせておきたいのは、AirPodsにはマイナスな点はないということ。第二世代でよいなと思う点は、すでに2016年にそのリリースをさかのぼる第一世代AirPodsでもカバーされています。

AirPods第二世代

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これは何?

第二世代のAirPods

価格

160ドル〜200ドル(日本小売価格1万7800円〜2万2800円)

好きなところ

接続性がバツグンでバッテリー寿命がよいところ。Siriとの連携もよし

好きじゃないところ

第一世代のAirPodsと大幅に違う点がないところ

ぱっと見、新しいAirPodsは前の世代と見分けがつきません。機能的には第二世代のほうがすぐれているんですが、これはAppleが作ったH1ワイヤレスチップのおかげ。 さらにAirPodsをワイヤレスで充電できるケースもオプションで購入できます。 第二世代のAirPodsは普通のケースがついて160ドル(日本小売価格1万7800円)、ワイヤレス充電のできるタイプは200ドル(日本小売価格2万2800円)。ワイヤレス充電ケースは別途購入でき、こちらは単体で80ドル(日本小売価格8,800円)で、古いほうのAirPodsでも使えます。Amazonでは新品の第一世代を150ドル(約1万6000円)以下で販売してたりもします。

価格を見ると、Appleは第一世代と同じ価格帯で第二世代を売り出していることがわかります。新しいほうがいいに決まってますが、向上点については後述するとして、新機能をフルに楽しむことだけを考えると、買い替えだけに200ドルも投資する価値あるのかなと疑問です。正直、現在第一世代AirPodsを持っているなら、機能向上は買い替えるだけの理由にはならないということ。ただし、毎日Siriとの会話は欠かせないという人はのぞきます。

H1チップとSiriとの関係

明らかにAirPodsのもっともすぐれた向上点はH1チップです。第一世代のW1チップと違い、H1は音声を使ってSiriを起動できます。これはSiriを呼び出すのにiPhoneを開く必要がないということ。「Siri、お父さんに電話して」というだけでSiriが電話してくれます。AppleによればH1チップにより、AirPodsの反応性も効率性もよくなっているとのこと。

技術面をみてみましょう。AppleのH1は古いBluetooth 4.2ではなく、Bluetooth 5に対応しています。新しいBluetooth標準では、消費電力が少ないうえ、データ転送が早くなっています。Appleによれば、会話できる時間は50%増(新型AirPodsの3時間に対し、旧型は2時間)、連続再生時間も長くなり(4時間から5時間に)、デバイスの切り替えも速くなった(2倍)としています。データ転送時間が速くなったことによりSiriの機能を加えることができたのでしょう。

ボクにいわせりゃ、Appleの新型AirPodsは旧型AirPodsにBluetooth 5がついただけ、のようなもの。まあ、それでも機能向上はしていますが! 新しいBluetooth 5についての詳細は、Bluetoothのウェブサイトを参照されたし。 Jabra Elite 65tSamsung Galaxy Budsではずいぶん早くから採り入れていたので乗り遅れ気味くらいですが、いずれにせよAppleが新標準を採用したのは喜ばしいことです。第二世代のAirPodsはこの新しいテクノロジーをめいっぱい活用しているため、疑いもなく性能はよいです。

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第一世代のAirPods (右)はステンレス製のヒンジ、第二世代のAirPods (左)はアルミのヒンジ。 Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo US)

それではBluetooth 5に対応しているということ以外に、Appleの新しいH1チップはいったいどんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。Appleは新しいヘッドホンチップを採用していますが、これは他社だっていち早く採り入れているもの。AirPodsが特に先駆けているというものでもありませんよ。仕様がちょっとよくなったという程度です。

画期的な接続性

それでも新しいAirPodsはとっても使い勝手がよいです。でもそれは旧型AirPodsも同じこと。フタを開けたらすぐにiOSデバイスに接続でき、スムーズにペアリング。一度ペアリングしたら、AirPodを耳に装着するだけですっと iOSデバイスに接続してくれます。AndroidデバイスでもAirPodsを試してみましたが、これもスムーズに接続可能なことが確認できています。ワイヤレスヘッドホンには理想的な設計で、多くの完全ワイヤレスイヤホンで接続性が問題となっているのを鑑みると、これは画期的です。

次はサウンドのクオリティをみてみましょう。新型AirPodsのサウンドは旧型AirPodsとほとんど変わりません。いい感じです。Sennheiser(ゼンハイザー)のMOMENTUM Wirelessヘッドホンのような本物の音響に近いサウンドは期待できませんが、ちょっぴりお安いSamsung Galaxy Budsよりも使用感がよいことは約束できます。ノイズキャンセレーションどころか、ノイズアイソレーションすらないAirPodsは、騒がしい環境下においては少し頼りない存在であり、その辺はJabra Elite 65tが極めています。

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AirPod第一世代 (左)とAirPod第二世代 (右)。違いがわかるかな。 Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo US)

バッテリー寿命については、これまた満足行くもので、新型AirPodsを試したところ、約束の5時間はもってくれました。通話時間についてもテストしたところ、AirPodsは旧型と比較して50%長く通話ができました。長電話テストでは、移動なし通話のみの動作で3時間持ちました。これはAppleのバッテリーが大きくなったからというわけではありません。

ガジェットを大解剖してその機能性を研究しているiFixitのティアダウンを見ると、新型AirPodsのバッテリーハードウェアはなんら初代と変わっていないことがわかっています。ということは、バッテリー寿命の向上はH1チップ、ひいてはBluetooth 5によるものなのです。

ソフトウェアのアップデートでメリットを最大限に

新型AirPodsは複数の機器を使用するときにその本領を発揮してくれます。ボクたちが行なったテストによれば、 デバイス間での切り替え速度が2倍になったというふれこみについては、Appleのアプリケーションを使用した際には本当だということが証明されました。他社製アプリケーション、たとえばSpotifyなどは、まあ正直そんなに変わらないかなという印象ではありました。

新型AirPodsは、旧型AirPodsと同じく、いい仕事してくれてます。今回購入するなら、新しいソフトウェアバージョンにアップデートするよい機会です(iOS 12.2、macOS 14.4.4、watchOS 5.2)。これにより、AirPodsのメリットをめいっぱい享受できるようになりますから。オペレーションシステムが古いと、全部の機能を活用できません。普通のBluetoothヘッドホンと同じようにしか使えないのです。

新しいAirPodsは古いAirPodsを少しだけよくした、というのが本音。初代AirPodsをすでに使っているなら、第二世代もきっと気に入るでしょう。ということは、もしあなたが古いAirPodsで満足できていないとしたら、新しいAirPodsで絶対に大満足できるかといったら、それは疑問です。

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Photo: Adam Clark Estes(Gizmodo US)
新しいH1チップでとくに風のある場所や騒がしい場所でのマイク性能も向上しているらしい。

インジケータが内側から外側に

次はフィット感。たとえばボクの耳は、AirPod耳とは言えません。よく落っことしてしまうんですよね。これがあるから、もしかしたらボクはJabra Elite 65tやSamsung Galaxy Budsに惹かれているのかも。逆にこれらのいずれも、ボクの耳にはぴったりとフィットしてくれます。AirPodsはボクに言わせればなんか宙ぶらりんという感じなんですが、逆に世間ではそれがいいという人が大多数なのかも。なにしろAirPodsは世界でもっとも売れているイヤホンですから

スポーツする人にとってはどうでしょう。AirPodsは決してスポーツ向けではありません。どんな耳にもフィットするという面ではすぐれていますが、問題は防水。AppleはAirPodsの防水性についてはまったく触れていません。 AirPodsをつけながらハーフマラソンを走っている人を見かけることもありますが、雨が降ってきたら即取り外すべきでしょう。

新型AirPodsについても防水性は保証されていません。新型AirPodsはデザイン自体も変わっておらず、将来的にAppleはもっと耐久性のよいAirPodsのリリースを考えているのかもしれませんが、それはボクの想像にしかすぎません。今のところは防水性はナシです。

率直に言えば、新型AirPodsはすべてのテストをクリアしています。バッテリーの持ちはずっとよいし、初代よりも倍の速さでデバイス間の接続が可能です。iPhoneを開かなくても「ヘイ Siri」と言えばSiriが答えてくれます。ワイヤレス充電ケースもちゃんとワイヤレスで充電できました。これはワイヤレス充電器をすでに使用しているなら超便利です。新しいAirPodsは初代よりもいい。これは疑いようもありません。AirPodsの購入が初めてで、同額を出すのなら、絶対に新型が買いでしょう。

ワイヤレスケースの違いは、バッテリーの残量を示すインジケータが内側から外側になったことです。ケースが充電中にも充電されているかどうかがわかるようになりました。

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Photo: Adam Clark Estes(Gizmodo US)

でもこれだけで買い替えを考えるのはどうかな。買い替えを勧めるポイントがあるとしたら、それはSiriの使用感かな。Siriを日常的に使いこなしているとしたら、これは便利。まるでマジックです。でもそうでないとしたら、バッテリー寿命と速度のアップグレードは確かにいい、でも人生観が変わっちゃうほどの変化ではなし。

また、これまで完全ワイヤレスイヤホンをまったく購入した経験がないとしたら、AirPodsに限らず、いろいろみてみるべきでしょう。Jabra Elite 65tは150ドル(日本での標準小売価格は3万5000円)だし、Samsung Galaxy Budsは170ドル(日本価格2万3130円)だし、どれもAirPodsにひけをとりません。特にApple製品を買いそろえていないなら、なおさらのこと。でもAppleファンならAirPodsは絶対に気に入るはず。AirPodsは市場最高の完全ワイヤレスイヤホンとはいえませんが、オールラウンドに使える汎用イヤホンとしては、間違いなくオススメはできそうです。

まとめ

・新しいAirPodsのH1チップでBluetooth 5が使えるようになる点はすばらしい

・Siriとのスムーズな会話はAirPodsライフ(Siriライフ)を変えてくれる

・ワイヤレス充電ケースはワイヤレスに充電できる

・総合的にみて、アップグレードはいい感じ

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