ストリーミング参入のApple。と同時にNetflixはAirPlayサポートを停止

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ストリーミング参入のApple。と同時にNetflixはAirPlayサポートを停止
Image: sitthiphong / Shutterstock.com

NetflixとAppleのケンカ激化中。

突然、NetflixがAppleのAirPlayサポートを停止しました。Cult of Macが最初にレポートしたところによると、これは「技術的な制限」が理由とのことですが、実際は隠れた理由がありそうです。

Cult of Macによると、iOSアプリを使い、Apple TVにデバイス上の動画をストリーミングするAirPlay機能にNetflixが対応したのは2013年のこと。つい先日発表された、新しいApple TVサービスでは、多くの大手競合他社のサービスを含むもののNetflixを含まなかったことも話題になりました。そのことから、今回のAirPlay停止はNetflixによるAppleへの仕返し的な側面があるのではないかと推測を呼んでいます。

AirPlayが使えなくなったことで、モバイル端末からストリーミングするためには、ChromecastやNetflixの「セカンド・スクリーン」機能をサポートしているテレビへと送る、もしくはデバイスをスクリーンにHDMIケーブルを使って接続する、という他の手段を探ることになる、とCult of Macは伝えています。

Netflixの言い分は「視聴クオリティが確保できないから」

The Vergeによると、Netflixが指摘する技術的な問題とは、AirPlay2に対応する第三者パーティのデバイスが増えたことで、「視聴クオリティの水準を満たしている形で」複数のデバイスを識別すること、またデバイスを承認することが不可能になった、とのことです。

Appleが最近になって発表したパートナーシップによると、ほとんどの大手テレビブランドが2019年に発売するテレビは、ファームウェア・アップデートを通じてAirPlay 2に対応するようです。しかしNetflixは、AirPlay2ではこれらのテレビを識別することができない、と広報担当者が語っています。そのため、これらの新しいテレビにおいて、Netflixが最高のクオリティを提供できているかどうかも確認できないというわけです。

そのため、NetflixはAirPlayそのものをサポート停止することになったということです。


「デバイスを区別することが我々にはできません。我々はデバイスを認証することができません。そのためサポートを停止するしかなくなりました」とNetflixの広報担当者は言いました。

またNetflixはThe Vergeに対して「どのようなデバイス上でも、素晴らしいNetflixの体験を私達のユーザーが持てることを、確実にしたいと思っています。AirPlayのサポートが第三者パーティのデバイスに拡大されることで、私達はデバイスを区別する方法(どれがApple TVでどれが違うか)が無くなってしまいました。そのため、視聴クオリティのスタンダードを確保するために、NetflixにおけるAirPlayサポートを停止することにしました。ユーザーは引き続き、Apple TVやその他のデバイスに搭載されているアプリを使ってNetflixにアクセスすることができます」と声明を出しています。

ほとんどのユーザーにとってはこれは大きな問題ではなく、ちょっとした面倒が増える程度でしょう。現時点でマーケットに出ているテレビのほとんどがNetflixアプリを最初から搭載しています。Apple TVや、XboxのようなNetflixのアプリを搭載するデバイスなどを使ってスクリーンにNetflixのコンテンツを写す手段には影響はありません。またスクリーンミラーリング機能には影響は無く、こちらを使って動画を写すこともできます。それでもAirPlayを日常的に使っていたユーザーにとってはかなりガッカリしてしまう変更となります。

一般消費者的にはシンプルなエコシステムが望ましいけど…

AppleとNetflixの戦いは激化しています。Appleの新しいストリーミング・サービスにNetflixが参加を拒んだのもそうですが、Mac Rumorsで報じられたように、2018年12月以降、iOSを通じてNetflix入会はできなくなりました。これはiOSを通じて入会をすると、規約上、サブスクリプション料のうち、2桁の%を手数料としてAppleに支払わないといけなくなることが理由とされています。

この争いを見て、2015年に始まったAmazonとGoogle間の争いを思い出す人もいるかもしれません。AmazonはGoogleのChromecastデバイスを彼らのサイトから販売停止し、争いは激化。GoogleはAmazonのEcho ShowとFire TVデバイスにおいてYouTubeの再生ができなくしました。もちろん、再生させるテクニックは存在しています。

NetflixとAppleの場合は、お互いのサービスとの互換性を保つモチベーションが存在しています。一般消費者からすると、大手サービスが断絶された状態よりも、余計なテクニックを使わなくても動画をシンプルに再生できるエコシステムのほうが好ましいわけです。2社の争いも、何らかの形で解決されることが望まれます。

Source: Cult of Mac, The Verge

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