ダンボールでここまでやれるとは : Nintendo Labo VR Kitハンズオン

  • 20,412

  • author Sam Rutherford : Gizmodo US
  • [原文]
  • Kaori Myatt
ダンボールでここまでやれるとは : Nintendo Labo VR Kitハンズオン

鳥になってぱたぱたしたい〜。

トリになりたいとかバズーカ撃ってみたいとか、そんな夢は誰でも描いたことがありますよね。それをバーチャルに叶えてくれるゲームが満載のNintendo Labo: VR Kitなら、大人でも童心に帰って楽しくお手軽にVR(仮想現実)体験ができそう。素材がダンボールというところが、エコっぽくていいですね。

4月12日に日米で同時発売される任天堂のLabo VR Kitは、ダンボール工作のキットNintendo LaboシリーズのVR版。これを一足早く米GizmodoのSam Rutherfordがハンズオンしてくれました。子どもじゃなくても夢中になりそう。


任天堂が、またまたリサイクル可能なダンボール素材を使って今回はなんとVRキットをリリースしました。Labo VR Kitは、Nintendo Switch(スイッチ)に新たな次元をもたらしただけでなく、ダンボールでトリ、ゾウ、バズーカなどなどいろんな個別キットを手作りしてゲームと組み合わせて遊ぶことができる、これまでになく遊び心にあふれたゲームキットです。昨年のキットに新しくVRキットを加えたもの。

今回のNintendo VR Kitは、前回リリースされたLaboと基本的にはだいたい同じです。80ドル(日本発売価格8618円)のキットは専用のソフトウェアを使って遊ぶもので、 作り方が添付されており、ゲームと組み合わせて使うようになっています。でも、今回はダンボールで組み立てるVRという形で、Nintendoはダンボールをバーチャルの世界へと飛躍させています。

下の写真は基本のゴーグル。Switchを起動させて、このヘッドセットを好きなToy-Con(トイコン)という追加キットに取り付けるだけ。とっても簡単です。

2-1
Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

Switchがリリースされたとき、どのようにVRを採り入れるのか、はじめは想像もつきませんでしたよね。2017年春のリリース時には、SwitchのTegra X1プロセッサはすでにリリースから数年が経った古いプロセッサであったし、Switchの1280 x 720という比較的低い解像度と組み合わせることを考えたら、同様のGoogleダンボール製VRヘッドセットと張り合うのはいささかリスクがあるのでは? と思わせました。

でもでも、任天堂はダンボールという限られた資源でマジックを繰り広げてくれましたよ。Labo VR Kitは残念ながらピクセルの網目模様が見えてしまうスクリーンドア効果が顕著でした。ですが、これはVRの宿命ともいえる問題であり、どんなヘッドセットにも起こりうること。したがって任天堂に限った問題ではありません。

3-1
これがToy-Conバズーカだ。
Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

重要ポイントとしては、VR Kitのビジュアルは非常にスムーズで、Joy-Con内部のモーションセンサの力を借りて、頭や手の動きのトラッキングがVRの世界にうまく反映されていました。 (VRがあまり好きじゃなくても大丈夫。どのゲームもゴーグルがない場合にはベーシックモデルの2Dで遊べるのでご安心ください)

セットアップもシンプルです。ダンボール製の好きなモデルを作ったら、Switchをダンボールのヘッドセットのフレームにいれるだけ。 それだけです。NintendoのVRと類似の手作りヘッドセットとの違いはヘッドバンドがついていないというところかな。ストラップがついていないので、手で常時支える必要があります。しばりがないぶん、ヘッドセットの見え方を調整できるという点は便利です。

4
Joy-ConのアナログジョイスティックがToy-Conトリの目の役割を果たす。
Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

それぞれのToy-Conには専用のゲームが開発されており、独自の機能を楽しめるようになっています。

ボクのお気に入りはToy-Conバズーカ。90年代にNintendoがスーファミ用に出した『スーパースコープ』という周辺機器をほうふつとさせるんですよね。宇宙空間に顔を出すかわいいエイリアンを次々と撃っていくという射撃ゲームでした。

今回はダンボール工作は別の人がやってくれたんですけど、ダンボールでこんなにできるんもんだと感心しました。ダンボールがもてる可能性をすべて解き放ち、バズーカの複雑なメカニズムを完成させています。ゴムを使った触覚フィードバックや、メカニカルトリガーには満足できる感じです。

Toy-Conトリは、ゲーム内で鳥になり、ダンボールのキットをニギニギすることで羽ばたきできます。頭を動かして舵をとったり、高さを調節。マップを元に旅に出かけ、道中フルーツを集めたり、一緒に旅をする友達を獲得したりします。カメラでは、Joy-Conで頭を動かすとモーションセンサーが感知して舵取りをします。「レンズ」を絞ってズームイン。また、アナログのジョイスティックでエサを落として魚を捕まえたりも。

5
Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

Toy-Con カメラでは、ゴールを目指して大海原をゆうゆうと泳ぎ回りながら写真をとることができるなど、ゆったりとした体験ができるようになっています。レンズの筒を回すとズームレンズのようにズームすらでき、近接ショットを撮れるようになっているところもうれしいです。泳ぎながら魚の写真も撮れるんです。これを次の『ポケモンスナップ』に採り入れてくれないかなあと考えるのはボク一人だけ?

次に試したのはToy-Con風(カゼ)。これは全モデルの中ではもっともシンプルなものかも。といっても全モデルの中でもっとも"深い"かもしれません。標準のVRヘッドセットでゲームをプレイ。ゲームではカエルをジャンプさせて宇宙へと旅するものです。すごいなと思ったのは、ペダルを踏んでジャンプをすると、ペダルの先についている送風器でおこした風が顔にあたり、ゲーム自体はシンプルなのにそこに没入感が加わる点。

6
3Dでのお絵かきと造形は思っているよりも時間がかかるかも。 Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

キットの中で、もっとも独特かなと思ったモデルはToy-Conゾウ。これはありきたりなゲームではなく、『マリオペイント』の続編ともいえる、3D要素が強いモダンなゲームだと思いました。頭とゾウの鼻を動かすことで3Dで描画や造形ができ、ここで作った創造物はLabo VR Kit: Labo Plazaとガレージといった他のVRキットで使い回しができます

Plazaはお手軽サッカーゲームから熾烈なカーレースまで、64種類のミニゲームセレクションを集めたアソートメント。試した感想としては、どのゲームも気軽なミニゲームといった感じで、たわいもないものなのですが、コンセプトの核心はガレージにあります。ここはLaboのもっとも頭を使う場所といってもいいでしょう。

7
風のペダルは使わないときは折りたたみができるので収納に便利。Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

PlazaのゲームはそれぞれLaboの組み込みゲームエンジンで作られるため、ゲームがどう作られているのか確認できるだけでなく、デザインを採用してそれをアレンジして、自分だけのカスタムゲームを作ることができます

保護者への注意を読んだらすぐにゲームづくりを開始することができ、あのVAXの端末でBASICを使ってブログラム作りをしたボクの幼少時代と比べたら、なんてプログラム学習の導入が楽しくなったんだろうと、時代の進化を感じました。

1-2
まさに鳥の目でみたバーズアイ Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)


2-2

Toy-Conバズーカは作るのが一番難しいが、もっとも作りがいがある。Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

3-2

Labo VR Kit Plazaでつくるゲームの舞台裏。Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

5-1

Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

6-1

Plaza にはさまざまなVRゲームがあり、ピンボールゲームなどの定番も。Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

7-1

サッカーはみんなで遊べる手軽なマルチプレイヤーゲーム。Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

VRが子どもに与える影響について心配しているなら、 任天堂では、Labo VRキットは7歳向けに開発されたものであるとしています。どのモデルも頭に取り付ける形式ではなく手で支えないと使えない設計になっているため、すぐに目から外すことができます。Labo VRキットは仮想世界からすぐに現実世界へと戻ることができるのです。手が疲れたらすぐに休憩できます。

どのゲームも『スーパーマリオ オデッセイ』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のような深みはありませんが、Plazaゲームは拡張が可能なため、Laboキットで何回も楽しめるゲームに作り上げていくという可能性があります。

ここまできたらもうなにが出てきても驚きませんね。Labo VR Kitで遊びはじめて1時間以上経ってから、つくづく80年代に生まれてしまって損したような気分になったことは否めません。Labo VR Kitは『スーパースコープ』『マリオペイント』『パイロットウィングス』など、ボクの子ども自体のゲーム体験を再現してくれ、バーチャルボーイ(1955年に任天堂が発売した3Dゲーム機)を強化して2019年のテクノロジーを組み入れたような感じです。

8
Image: Sam Rutherford (Gizmodo US)

Nintendo Labo VR Kitはアメリカでも日本でも4月12日に発売されます。上記のキットがすべてそろっている「完全版」は80ドル(日本発売価格8618円)、ゴーグルとバズーカだけの「ちょびっと版」は40ドル(日本発売価格3980円)。「ちょびっと版」に追加するための「カメラ&ゾウ」、「トリ&風」キットはそれぞれ20ドル(日本発売価格2000円)で追加購入できます。

Nintendo Labo VR KIT ほしい?

  • 0
  • 0
任天堂

あわせて読みたい

powered by