スマートウォッチ「Withings Move」レビュー:バッテリー18カ月もち、ポップなデザインで70ドル

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
スマートウォッチ「Withings Move」レビュー:バッテリー18カ月もち、ポップなデザインで70ドル
Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

安いけど、これいいの?

普通の腕時計に似せたフィットネストラッカーというような位置づけの「Withings Move」は、どれほど買いなのか? ややシビアな米ギズモードのVictoria Song記者のレビューをお届けいたしましょう。


スマートウォッチにしても、そのほかのガジェットにしても、人はテクノロジーに進化を期待するものです。Apple Watch Series 4には、新たにECG(心電図)機能が搭載されました。Fitbit Ionicのスマートウォッチには、いまだ詳細が明らかになっていない、血中酸素濃度を予測するSpO2センサーが搭載されています。Samsung(サムスン)だって、負けていませんよ。Galaxy Watchシリーズに、より長寿命のバッテリーを導入したほか、血圧測定機能のベータテストをGalaxy Watch Activeで進めてみたり…。

ところが、このすべてとは逆を行くスマートウォッチが現われました。それがWithings Moveです。とにかく省機能に徹していて、通知は一切なし、継続的に心拍数を測定してモニタリングする機能もゼロ。必要最小限のトラッキング機能は搭載されています。その主なセールスポイントは、まるでSwatchの腕時計みたいなカラフルデザインと18カ月もつというロングバッテリー70ドル(約7,800円)という販売価格! アナログ腕時計とのハイブリッドを目指すスマートウォッチ業界へ、通知ゼロのシンプルさで攻め込んできた感じですね。

Withings Move

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Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

これはなに?:スマートウォッチのデザインをしたベーシックなフィットネストラッカー

価格:70ドル

好きなところ:18か月もバッテリーがもつ、とにかく安い

好きじゃないところ:通知機能はゼロ、素材がチープな印象

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Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

Withings Moveのデザインは、これまでWithingsが発売してきたスマートウォッチに似ています。丸型の文字盤にアナログ時計の針があり、ほかに自分で設定した目標歩数まであとどれくらいかを示す針があるだけ。本当にこれだけのデザインですね。写真の上には、よりハイエンドな「Withings Steel HR Sport」が写っていますが、こちらには歩数や心拍数、消費カロリーや歩行距離などを示すLEDスクリーンが搭載されていました。

ただし、Withings Steel HR Sportが、シックなブラック&ホワイトを基調とするデザインだったのに対して、Withings Moveには、ブルーやミントグリーン、コーラルレッドなどなど、とにかくカラフルポップデザインが用意されています。あまり知られていませんが、北米では、ブラック&イエローなんてカラーオプションまで、豊富に用意されていますよ。

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Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

写真を撮ったら、Withings Moveのカラフルデザインは見栄えがします。ただなんだか子ども向けのキッズウォッチをはめているような感覚は否めません。そもそもボディはプラスチック製ですし、お世辞にも高級感を醸し出すものではありませんね。シリコン製のストラップと合わせると、なんともチープな腕時計だなって感じてしまいます。ただし、バッテリー寿命だけは、この値段にしては唸らされる性能でしょう。ボタン電池を採用しているおかげで、充電不要のまま18カ月間は使い続けられますよ!

機能はミニマルだが、防水アリでGPU連携も

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Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

もしWithings Moveに、誇れるユニークな機能があればすべて許されるはずです。でも、残念ながら、なにもありません。そもそも通知機能ゼロ。なにをするにしても、母艦のスマートフォンがなければできません。唯一チェックできるのは、現在時刻と、目標歩数までの達成%のみ。もしあなたが、とにかくスマホの通知が嫌でたまらないのであればまだしも、ほとんどの人にとって、スマートウォッチを身につけたい理由がWithings Moveではカバーされないでしょう。たいていのスマートウォッチは、単体で歩数や歩行距離、睡眠状態などなど、チェックできるようになっていますからね…。

もちろん、Withings Moveではなにもできないと言っているわけではありません。歩数も歩行距離もカロリー消費量も睡眠状態も、すべて計測可能です。5気圧防水(5ATM)も備わっており、装着したままプールへ飛び込んでも問題ありません。スマートフォンのGPSと連携する機能も装備されており、スマートフォンで専用アプリの「Withings Health Mate」を開けば、どこをどれだけ、どんなふうに走ったかなどの情報も一目瞭然。このアプリから、バイブレーションのアラームをセットすることだってできますよ。

歩数測定の精度

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Photo: Victoria Song(Gizmodo US)

左がWithings Health Mateですが、より専門的な右の「Map My Run」アプリと比較すると、シンプルなインターフェースとなっています。ちなみに、どれだけWithings Moveで、精度の高いトラッキングがなされているか、実際に2.82マイルのランニングをして試してみました。同時にMap My RunおよびApple Watch Series 4でも、同時に測定してみます。

すると、Withings Health Mateでは、2.89マイルも走ったことになっており、Apple Watch Series 4では、2.84マイルという実測に近い数値が出ました。このランニングで、Withings Health Mateは5,481歩を計測したのに対して、Yamax SW-200 Digi-Walkerの歩数計では、5,717歩との数値を示したので、誤差は4.1%ほどあります。1日全体のカウントで見ると、Withings Moveは11,300歩だったのに対し、同時に装着していたApple Watch Series 4のカウントは13,444歩でした。これでは2,144歩の差があり、1km以上もカウントに違いあるということですね…。

需要はあるの?

総合的に考えるならば、カジュアルなデザインを重視し、スマートウォッチ機能も搭載するフィットネストラッカーに対して、なにを求めるかがすべてではないでしょうか? 決して精度は高くないものの、おおまかな1日の運動量を知る目安とはなります。これは睡眠状態の測定に関しても、やはり同じことが当てはまりそうです。いつ眠り、いつ目ざめたのかは正確に記録していましたが、睡眠レベルの測定は適当でしたよ。だって、午前3時に飼い猫が騒ぎ出し、餌をあげるまでは、しつこく鳴き続けていたのに、Withings Moveが示した睡眠状態は、なににも邪魔されずに良好な睡眠レベルという表示でしたから。

Withings Moveには通知機能がありません。それほどトラッキング性能もよくありません。同じ値段だったら、Fitbit Inspireの精度のほうが、よほどよいです。では、Withings Moveって、どんなユーザー向けなんでしょう?

「ベーシックな測定のみを求めるユーザー」と「フィットネスバンドを装着したくはない人」というベン図を描き、集合の要素からどれほどWithings Moveのニーズがあるかを考えようとしましたが、うまくいきませんでした。機能性よりもデザインを重視するユーザーが、Withings Moveに飛びつくというアプローチも、あまり現実的ではないように感じています。Withings Moveよりは、少し販売価格も上がる80ドル(約8,900円)の「Misfit Path」のほうが、ほぼ同機能ながら、通知を受け取れるようになっていますしね…。

魅力的な選択肢となり得る可能性を秘めているのは、姉妹品の「Withings Move ECG」でしょう。今年のCESで発表されたモデルですが、まだFDA(米食品医薬品局)からの認証待ちのため、発売時期は明らかになっていません。でも、12カ月バッテリー寿命心電図測定機能があり、130ドル(約1万4500円)の販売価格であれば、低価格なApple Watch Series 4の対抗馬として、かなり攻めてくるのでは?

でも、ECGのない普通のWithings Moveには、どんなユーザー層と存在意義を見出せるのか、大きな疑問です。いまやメーカーは、エントリーレベルの低価格なスマートウォッチで、激しく競い始めようとしているのでしょうか? Apple、Fitbit、Samsungから、ハイエンドで高級感あふれるスマートウォッチが並ぶなか、150ドル前後で、機能は限定しつつ、デザインで攻めるモデルに、まだまだ勝機があったりするのでしょうか? この分野では、Fitbit Versa Lite Edition160ドルで販売されており、なかなか奇抜なカラーデザインをアピールしています。Withings Moveは、70ドルという価格設定でアグレッシブに切り込んではきたものの、やや期待はずれな面もあるかな?

まとめ

・カラフルなデザインは魅力的だが、チープな素材で子どもっぽくも見える。

70ドルという価格設定はすばらしいものの、心拍数の継続的なモニタリングは行なえず、歩数や歩行距離、睡眠状態、カロリー消費量などの測定値の精度は、それほど高くない。

通知ゼロなので、スマートフォンを常にチェックしなければならない。

18か月ももつロングバッテリーはスゴいの一言! ボタン電池なので充電も不要。

GPS連携ができ、防水性能もある。

訂正[2019/04/19]GPS機能について、記事初出時「GPS搭載」と表記していましたが、正しくは「スマートフォンのGPSと連携する機能」の誤りでした。謹んで訂正いたします。

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