探査機や小型衛星をたくさん運び、充電ステーションにもなります。
かねてよりAmazon(アマゾン)のジェフ・ベゾスCEOが、熱を上げている航空宇宙企業Blue Origin(ブルーオリジン)。ダミー人形のマネキン・スカイウォーカーを乗せたカプセルの打ち上げと帰還テストを成功させ、弾道飛行の体験は約2250万〜約3370万円のチケット価格になるだろうなんて気の早い話もありました。
月面着陸機「BLUE MOON」
そのBlue Originが、このたび月面着陸機「BLUE MOON」を発表した、とengadgetが伝えています。まずはプロモーション映像をどうぞ。
公式サイトいわく、これは月面に小型、中型、そして大型の荷重を届ける柔軟性のある着陸機とのこと。飛行中にキューブサット(小型の箱型衛星)を放出したり、月面上に小型探査機を降ろしたりと、数トンの調査機器を積んで飛べるようです。
またそれらの荷降ろしを考慮して、荷重は低い位置に積むよう設計されています。そして内蔵された燃料電池から各探査機に給電することも見据えています。これで長期ミッションでも、探査機が電池切れの心配が減りますね。
加えて月面着陸時は、精密誘導および降下センサーを駆使し、機械学習技術で月面のどこにでも正確に着地することが出来るのだそうです。
ベゾスの野望の第一歩
以前からベゾスの宇宙ビジネスの野望は、月で製造業を行なうことと話しており、この「BLUE MOON」は2024年までにアメリカ人を月に戻すことも目標としています。ESAが考えた月面村が実現しそうですよね。

動力には新型の「BE-7」ロケットエンジンが採用され、1万0000 lbf(重量ポンド)=約4.5トンの推進力を誇るそうです。初テストは、早ければ今夏とのこと。これも最近5度目のテスト飛行を成功させた「New Shepard」ロケットで飛ぶことになるのでしょうか? それか次世代の大型ロケット「New Glenn」かも?
Congrats to the whole @BlueOrigin team on the fifth flight of this particular New Shepard vehicle. It’s another big step in demonstrating operational reusability. #LaunchLandRepeatpic.twitter.com/55LXBMdECP
— Blue Origin (@blueorigin) 2019年5月2日
億単位のポケットマネーで運用されているこの事業、ぜひとも夏のテスト飛行を成功させて欲しいですね。
Source: YouTube via engadget, BLUE ORIGIN, Twitter