Firefox、再び舞い上がれ!
Mozillaは今週、ブラウザ「Firefox」の新バージョンをリリースしました。そのアピールポイントは、スピードとプライバシー。はたして、Google(グーグル)のChromeに対抗できるのでしょうか?
現在3億人のユーザーを抱え、Chromeの次に人気のブラウザとなったFirefox。2017年のアップデートではスピード向上がアピールされましたが、今回Windows、 Mac、LinuxとAndroid向けにリリースされた「Firefox 67」には、新たなセキュリティとプライバシーツールが搭載されています。
新バージョンの目玉機能は、あまり使っていない機能の優先度を下げ、InstagramやAmazon、Googleなどのメインスクリプトなどの優先度を上げることです。これにより、40〜80%の性能向上が期待できます。さらに、空きメモリが400MB以下の場合にはアイドル状態のタブもサスペンドされます。
第三者のテストによれば、FirefoxとChromeのパフォーマンスは同等になったとのこと。これまでスピードで先をいっていたChromeにFirefoxが追いついた、ということですね。さらに新バージョンでは、暗号通貨の不正な発掘やフィンガープリンティングを防いでくれます。
暗号通貨の不正な発掘とは、ユーザーの知りえない形でコンピューターを使用し発掘を行なう攻撃のことで、PCのパフォーマンスとお金(電気代など)を犠牲にしてハッカーに利益をもたらします。またフィンガープリンティングとは、広告業界で用いられるブラウザーを正確に追跡する技術です。
現在のブラウザ業界は興味深い状況にあります。FirefoxのファンはMozillaの最近の実績に満足しており、乗り換えを宣伝しています。Apple(アップル)のSafariはスピードやセキュリティ、プライバシーを改善し、そのエコシステムでデフォルトブラウザとして利用されています。またMicrosoft(マイクロソフト)のEdgeでさえ、現在大きな改革を迎えています。
現在でもChromeが王者であることに変わりはありませんが、他のブラウザも少しでも差を縮めるために、プライバシーなどを改善しています。もしかすると、数年後のブラウザ業界は今と全く異なるものになっているかもしれませんね。