ブーメランの着地点にApple。
中国が報復するとすればAppleだ、という恐怖が広まる中、CitiアナリストのJim Suva氏が火曜、来年の中国向けのiPhone出荷台数予想を3300万台超から1680万台に下方修正しました。
ゴールドマンサックスのRod Hall氏が先ごろ発表したワーストケースシナリオ、つまりトランプのファーウェイ禁輸への報復措置として中国がApple禁輸を発表した場合の推計では、Appleの1株あたりの利益は29%カットになる、という恐ろしい数も…。これは年間150億ドル(約1兆6500億円)超の減益に相当します。もっと怖いのは生産拠点が中国にあることで、そちらまで何かされたら影響は中国国内にとどまりません。
中国国内ではトランプ憎しでiPhoneからファーウェイに機種替えする報復がすでにはじまっているわけですけど、ファーウェイ任正非CEO自身は「中国政府がAppleに報復するなんてことは絶対ないし、仮に起きたとしても自分が一番に反対する。Appleは先生だ。生徒が先生に口答えなんかしない」とBloombergに語っていますよ(以下の4:00~)。
Huawei's founder and CEO says the "U.S. has never bought products from us" and says Trump is "attacking" because "we are now more advanced" https://t.co/DkxhO2e9QHpic.twitter.com/ccGBE5LyLq
— Bloomberg (@business) May 27, 2019
まあ、しかし、The Wall Street Journalには、ノーテル完コピ事件(カナダを代表する企業ノーテルが下請けのファーウェイに不正侵入で企業秘密を持っていかれて類似品を廉売され倒産に追い込まれた件)、シスコ事件(取説のタイポまで完コピされて弁護団が任正非CEOに突きつけるも「偶然」とトボケられた件)など、歴々のまとめがド~ンと載ったりしてますし、長年の所業と確執と不信が一気に噴き出して収拾がつかない方向に向かっているような気が…。
いつになったら終わりが見えるのか…。
Source: Yahoo Finance, The Wall Street Journal