スマホ触って、申し訳ない気持ちになるのは初めてだったよ。
そのくらい、よくできた弟です。そう、先日のGoogle I/O 2019で発表された、Googleのスマホ「Pixel 3a/3a XL」です。ギズモード編集部に無事到着したので、さっそくハンズオンをお届けしますね。
予め言っておくと、Pixel 3オーナーは読まないほうが良いかもしれません。穏やかな心を保つために。
さぁ、まずは正面から。こちらはPixel 3a XL。持ってみた感じは「でっかいスマホ」。
デザイン的な目新しさや攻めているパーツは無く、落ち着いたイメージ。「どう? この端末のココ見て!」といったアピールポイントは外見には無いかな。良く言えばシンプル、悪く言えば遊び感が無い。
でも、この端末の肝心なところは外見というより、その中身。AI処理のちからです。
専用チップが無くても問題ないんじゃない?
Pixel 3aのアウトカメラが広角対応じゃなかったり、Pixel 3a XLのインカメラが1つで、やっぱり広角対応じゃなかったりと、カメラの仕様は微妙に違うんですが、「仕上がり」という観点で見ると、ぜんぜん問題なし!


ポートレートの仕上がりも、夜景の仕上がりもキレイで、僕が期待していたPixel 3のそれとなんら変わりはありません。えっ、これ廉価版だよね? GoogleのAI力、すげぇ。
ただ、ポートレート写真や夜間撮影などの現像(画像処理)の時間は気持ち遅め…かなぁ?と感じます。
まぁ、画像処理用のPixel Visual Coreコプロセッサが無くなって、SoCのSnapdragon 670だけでこれを処理しているのだと考えると、めちゃくちゃ健闘しているんだけどね!
操作感も変わらず、同じ体験を与えてくれた
握ってアシスタントを呼び出すActive Edgeも健在。
Google I/O 2019でのGoogleアシスタントの今後の進化っぷりを見ていると、このワンアクションでアシスタントを呼び出せるという機能はきっと、Androidスマホにおいてはメインの操作に近いアクションになってくるでしょう。廉価版にもちゃんと搭載されている理由はそれだと思うのです。
ブラウジングでのレスポンスも特に違いは感じられませんでした。これが重いゲームとかになると、差は出てくるのでしょうけどねー。
質感の差も気にならない、シンプルさも手伝っている
背面はポリカーボネート素材になったから、もっとやすっちーイメージを抱いていたんだけど、全然OK! もともとシンプルなデザインだから、ガラスだろうがポリカだろうが、大した差じゃないんじゃない?
あと大事、今回唯一増えたものがこのイヤホンジャック。Pixel 3a、Pixel 3aXL共にイヤホンジャック対応です。お気に入りの有線ヘッドホンがドングルをかまさずに利用できるってのは、やっぱり強み。
まさかの御本人登場、Pixel 3シリーズとの比較
って、いろいろ触ってたら、編集部にPixel 3があるっていうんで、比較してみました。まさかのご本人登場パターン。
実際に比べてみると、全く同じってわけじゃありませんね。若干Pixel 3aはPixel 3より厚みがあって、横幅が気持ち大きめ。神経を集中して握らないと気づかないレベルだけど、やっぱりシュッとしていて、手に馴染むのはPixel 3。
この横幅の違いは、ベゼルの太さ分の違い…かなぁ。よぉ〜く見るとPixel 3aのほうがベゼル太めなんですね。
Pixel 3XLとPixel 3aXLの違いはノッチで一目瞭然、でもこのぶっといノッチなら、ノッチじゃなくても良い気が…するんだぜ…。
「これでいい」と割り切れるGoogleの残酷さよ…
よくよく比べてみると、写真を現像(処理)する時の待ち時間は、2テンポくらいPixel 3シリーズのほうが高速でした。Pixel 3aはちょっとした息切れ感も感じたので、そこに関してはPixel 3ユーザーが気持ちよくなっていいポイントです。SoCの性能を見ると、ゲームに関してもPixel 3のほうが有利です。
他にも耐水じゃなかったり、画面サイズがほんの気持ち小さかったり、カメラの仕様が若干違ったり、背面の素材が違ったり。仕様に関しては若干の違いはあるのです。
しかし…です。こうした仕様の違いがあれど、僕はこれらの端末から得られる体験に、大きな違いを感じられませんでした。それなのに、Pixel 3aが48,600円、Pixel 3が95,000円。実に2倍近い価格差が開いているのは…残酷だ。
Pixel 3が持つSoCと専用チップというアドバンテージは、今後のアップデート後の性能に影響してくるという未来も考えられますし、今でもゲーム用途ならPixel 3のほうが豪腕。でも!それでも! …今の所はPixel 3aという優秀な弟がよくできすぎていて、お兄さんのことを思うと息が詰まる思いなのよ…。
あぁ、Googleはなんて残酷なんだ…。
Source: Google