ネット通販の最先端はAIとARを使います。
今やネットで買物をするときは、まず店頭で現物を触ってチェックしてから、ネットに戻って最安値のものを買う、というのが当たり前の昨今。少しでも損をしないでお目当てのものを買いたいというのは、当然の消費者心理かと思います。でもそれをやられるとたまったモンじゃないという、店側の悲鳴も痛いほど理解できるんですよねぇ。
そこでネット通販の最大手AmazonがAIとAR技術を使い、AmazonのモバイルサイトおよびAmazonショッピングアプリで、バーチャルに化粧品がお試しできる新機能「バーチャルメイク」を導入した、とPR TIMESが伝えています。
家電や衣服よりも、試してみないと買うかどうかを決められないアイテムの筆頭が化粧品ではないかと思います。ですがこの機能なら、仮想的に自撮り写真やサイト上のモデルさんの顔で色味を試すことができるのです。もちろんお気に召せばすぐポチればOK。AIとAR両方を使ったお試し機能は、日本国内のEコマースにおいてAmazonが初の導入となるのです。
開始からすでに890点以上の品揃え
またPR TIMESによりますと導入は6月5日からで、最もお試ししたいと要望が高いリップカテゴリーから始めるとのこと。日本ロレアル、資生堂、カネボウ、コーセー、花王の5社が持つ18ブランドから、なんと890点以上の口紅がお試し出来るようになっているのだそうです。いきなり凄い品揃えですね。
女性の意見は?
ネットで“見た目”を試せるのは良いですが、「でもそれが即購入にはつながるわけではない」という意見を貰いました。なぜなら、たとえば塗ったあとのグロス感やマット感などのテキスチャーや、香りといった塗り心地がわからないから。当然モニターのキャリブレーションによって本物の色味は完全に再現できないでしょうし、いずれにせよ「ホントに買うならまず店頭で試してから」になる……というのが、いち消費者の感想でした。
アイディアとしては数年前からあるものの
かれこれ2年近く前の話ですが、AppleのARKitを利用して、スマホ画面に映る自分の顔で手軽に仮想メイクができるという技術が作られたことがありました。今回のものはまったく同じではないものの、ネット上で自分がどう変化するのか見られると、いくらか購買につながるかもしれません。
未来のショッピングが画面の中に
ネットの買い物は、大体が調べた予備知識と口コミを参考に買うことが多いかと思います。ですが仮想的だとしても、使用感が少しでもわかれば何らかの理由で実物を確認できないときに便利ですよね。この調子で行けば、そのうちネット通販は、スワロフスキーのバーチャル・ショウルームみたいにバーチャル美容部員のお姉さんがパーソナルに接客してくれるようになる……かも?