やはり彼は偉大なのです!
青天の霹靂のごとく、数々の革新的な製品デザインを手がけてきたとされるJony Ive(ジョニー・アイブ)氏が、年内にApple(アップル)を去るとのニュースが世界を驚かせました。
その報せにもっとも敏感に反応したとされるのが、その直後の米株式市場。なんとApple株は、一気に下げに転じ、数時間で90億ドル(約9700億円)も吹き飛んでいったと伝えられていますよ。
現最高デザイン責任者が、突如としてAppleを去るという事実そのものは確かにショックが大きいものの、これこそAppleの今後の成長が終わりを迎えることを印象づけるものだと考えるのは、やや早計でしょう。
というのも、直近でIve氏が、なにか革新的なデザインを披露したというニュースは、しばらく耳にしていません。また、Appleから独立後、同氏が立ち上げる新デザイン会社のLoveFromは、Appleを主要なクライアントに挙げているそうです。ですから、AppleとIve氏が、なにか深刻な仲違いをし、敵対関係に発展するというのではなく、引き続き、Ive氏の影響が、Apple製品のデザインにおよんでいくことに変わりはないんだとか。
90億ドルのApple株の利益が吹き飛んだと聞くと、これは大事かと心配にはなるものの、そもそも下げ幅は1%のみ。90億ドルくらい、どうってことないと考えられるAppleの巨大な時価総額にビビらざるを得ませんし、そのうちすぐ上昇にも転じることでしょう。しかしながら、これぞ、Ive氏という巨匠の偉大さを示すエピソードの1つではないでしょうか。