『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』がついに劇場公開されましたね。
今回はモスラ、ラドン、キングギドラが大集合して大暴れと、なんだかとんでもないことになっているんですが、みなさんはもう楽しんだでしょうか?
そんな話題作の監督にio9がインタビューをしたみたい。はたしてどんなことを聞けたのでしょうか。
マイケル・ドハティ監督(以下ドハティ):(レジェンダリーが)キャラクターの権利を得ても、そのすべてを登場させるのは必須ではなかったんです。レジェンダリーは力強く、こう言いました。「いいですか、あなたが1番いいと思うことをしてください。ただ、私たちはこれだけのキャラクターを持っていますよ。」と。そこで、私はこれらのキャラクターを選んだんです。彼らはゴジラと同じくらい象徴的ですよね。
そうしてモスラ、ラドン、キングギドラといった伝説的な怪獣がゴジラの続編に加えられたわけですが、予算も跳ね上がったそうです。同時に、キャラクターを加えたことで監督が与えられたもうひとつの使命を用意してくれたとのこと。

ドハティ:私は聖書風にしたかったんですね。まるで、ラブクラフトさながら古代神の蘇りを目撃している風にしたかったんです。そして、それがすべてをどう変えてしまうのかを表現したかったんです。
火山から出現するラドンは、単なる大きな鳥ではありません。空全体のカラーパレットを変えてしまいます。ギドラだって3頭のドラゴン以上の存在なんです。電気パルスを発するとスーパーストームを引き起こす可能性もある。それぞれのモンスターがアルマゲドンの封印を破るようなものなんです。」
かたやモスラをストーリーに組み込むのは簡単ではなかったようです。
ドハティ:「モスラは巨大な蛾なので、少し扱うのをためらいました。でも、考えれば考えるほど、『スターシップ・トゥルーパーズ』のような巨大昆虫をテーマとした映画を見れば見るほど、これはクールで新しいことをするチャンスだと考えるようになりました。そこで、他のモンスターとバランスを取るためにモスラを登場させることにしたのです。」
確かに、本作は過去の(ハリウッドの)ゴジラ映画と違いますし、過去65年に登場したどのゴジラ映画とも違います。
ドハティ:「僕は、ゴジラ映画の中で見たいモンスターやアイデアのリストを持っていたんだけど、それは過去65年の作品でただの1回も実現されていなかったんだ。
その一例が、ハリウッド版ゴジラの中で、ゴジラのテーマを使うことだったのだとか。その他に関してはネタバレに待ってしまうので控えておきましょう。
驚いたのは、ゴジラの権利を持つ東宝が、いとも簡単に神話上の大きな啓示や瞬間にゴーサインを出したことでしょう。一方で、認めてもらえないこともあったのだとか。

ドハティ:「モンスターが人間を捕食する、というアイディアにはノーが出ましたね。私はこのジャンルのファンとして、「怪獣が人を食べるかもしれない」というところに本能的な怖さを感じられると自然に考えていたんです。だから、それを観客にも観て欲しかった。でも、『怪獣は人間を食べない。彼らは放射能を食べるんだ。』と東宝から言われたんです、最初は。」
最終的にこのやりとりの結果がどうなったのかは、劇場でお確かめください。
今回、キングギドラと死闘を繰り広げたゴジラですが、次はキングコングとの対決を控えています。『Godzilla vs Kong』は来年公開予定で、現在アダム・ウィンガード監督が指揮をとって製作中です。本作では、コングやドクロ島に関する情報がたくさん散りばめられていますが、ドハティ監督によると、そのほとんどは単におもしろいだろうと思って入れたのだとか。

ドハティ:「自分にとっては自然な流れでした。ヒントを入れて、これからもっと大きなことが起こるよと知ってもらいたかったのです。レジェンダリーが強制したことではありませんね。ただ、『Godzilla vs Kong』が公開予定というのは周知の事実だし、誰も止めませんでしたよ。」
ーいや、単におもしろいから、というだけではないでしょう。重要なメッセージもあるのでは?
「エンドクレジットを注視してほしいかな。エンドクレジットの後の追加シーン(ポストクレジット)よりも、エンドクレジットに次回作への振りがあったりするからね。」
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は絶賛公開中です。