5000万年前の「魚の群」の化石が発見

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • 中川真知子
5000万年前の「魚の群」の化石が発見
Image: Mizumoto et al./Proceedings of the Royal Society B

古代のタタミイワシみたい。

上の写真は、5000万年前の「めだかの学校」の化石です(多分めだかではないけど)。魚たちが長い間、一緒に浅瀬を泳いでいた証拠なんですって。

古生物学者はこれまでにも、性交する虫や、襲われた恐竜、移動途中の三葉虫など生き物の行動をそのまま残した化石をみてきました。このような状態になるは、すごい速さで埋められなければならないそうです。この「めだかの学校」化石は、先日の『Proceedings of the Royal Society B』で発表されました。

259匹の小魚の痕跡を残した石灰岩の一枚岩は、米国西部のグリーン川層から採取されたそうです。この堆積システムは始新世(3390万年前から5600万年前)に始まっており、現在のコロラド、ワイオミング、ユタにまで広がっています。ScienceNewsによると、この化石は福井県立恐竜博物館に輸送され、そこで2016年にアリゾナ州立大学の行動生態学者であるNobuaki Mizumoto氏の目にとまったとのこと。

今回の研究の筆頭著者であるMizumoto氏は、この化石から協調的な集団行動を推測できるか分析しており、集団力学の進化的起源古代生物がどのようにお互いに作用していたのかの新たな見識を与えてくれるだろうと期待しています。

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閉じ込められたのは、259匹の絶滅種のErismatopterus levatusの稚魚。研究者たちは、分析するにあたって、各個体の位置と方向を慎重に測り、最も近い個体までの距離を記録したそうです。ただ、写真からわかるとおり、化石は二次元のスナップショット。浅瀬は三次元ですし、魚たちも三次元で移動します。そのため、各個体間の距離を過少に測定している可能性もあると研究の中で言及されていました。

研究チームは1000回近いコンピューターシミュレーションを行ない、水流の変動、空間分布などの要因を考慮して浅瀬の次の位置や予測しました。「個々の魚の位置からとても短距離移動している場合の位置を推定しました。そして、個々の魚が1番近い魚に近づいているのか(引き寄せられている)のか、離れているのか(反発している)に分類しました」と著者は書いています。

結果、魚たちは集団で行動しているだけでなく、ほかの個体に近づきすぎると離れ、遠くに離れすぎた個体の方に泳いで行なっていることまでわかったのだそうです。現存する魚にも同様のルールがありますが、この発見により、集団動態が少なくとも始新世以降から存在していることが判明しました。

この魚たちがどのようにして化石の中に閉じ込められてしまったのかはわかりませんが、何かとてつもない速さでことが起こったのは確かです。新しい研究では、砂丘が崩れて浅瀬に流れ込んできた可能性が示されています。ちなみに、当時のグリーン川層は温暖だったため、凍結という可能性はないそうです。

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