【比較レビュー】Osmo Action vs GoPro HERO 7 Black:強いて言うなら「僅差でGoPro」だけれども

  • 18,465

  • author 武者良太
【比較レビュー】Osmo Action vs GoPro HERO 7 Black:強いて言うなら「僅差でGoPro」だけれども
Photo: 武者良太

いろいろ比べてみましたが甲乙つけがたいところ、ありましたね。

2016年に起きた第一次ドローン大戦。DJIお得意の分野で勝負を仕掛けてきたGoProがあっさりを返り討ちにあったことをみなさま、覚えていますか。

あのバチバチを彷彿とさせる新たな戦いがいま、アクションカムの分野で起きています。今度はDJIが「Osmo Action」を引っさげてGoProの主戦場に殴り込んできていますよ。

この手ぶれ補正を見よ。水陸両用アクションカム「Osmo Action」の性能をさっそくチェック

取り急ぎ。電子手ぶれ補正、効くわー。GoPro HERO7 Black以上じゃないかしらん。ドローン、ジンバルときて、今度は純粋なアクションカム。...

https://www.gizmodo.jp/2019/05/dji-osmo-action-jp.html

さすが後発なだけあって、ハイエンド機である「GoPro HERO 7 Black」(以下GoPro)のウィークポイントを研究しまくり。一気に寄り切って勝負を決めると思いきや、両者を同じ土俵で比較してみると、そうとは言いきれない気配が漂ってきました。

比べたポイントは、フロントディスプレイの使い勝手画角手ぶれ補正などの機能をひっくるめてのアクションカムらしさ写真撮影性能です。見た目はよく似ている一方で、性能にはちがいがあるOsmo ActionとGoPro、その差は撮れる動画や写真にどう影響するのでしょうか。

フロントディスプレイ勝負:自撮りするなら、Osmo Action

190612_osmo_gopro
Photo: 武者良太

フロントディスプレイを持つ両者ですが、GoProは撮影モードやバッテリー残量などを表示するだけ。

-8628951729294900626_IMG_4795
Photo: 武者良太

対してOsmo Actionはレンズの捉えた映像を映し出すことができます

スマホのインカメラとアウトカメラで自撮りをするときと同じく、鏡のように撮影範囲を確認できるフロントディスプレイは便利というしかない。表示をリアディスプレイとフロントディスプレイで切り替える際に録画が停止状態になってしまうとしても、です。ココはファームウェアアップデートで対処できるでしょうし。

自撮りOSMO
Osmo Action
Photo: 武者良太
自撮りGOPRO
GoPro HERO7Black
Photo: 武者良太

慣れればあまり変わらないんじゃないかなって気もするんですけどね。少なくともGoProユーザーが自撮りをしたいがためだけに、買い換える必要はないとみました。

画角勝負:ダイナミックな絵を撮りたいなら、GoPro

Osmo ActionとGoProは、共に電子式手ぶれ補正機能をもっています。どちらもクロップして余った部分の領域をぶれ補正用に使っている(捉えた映像を切り取って使う)のですが、クロップ率はOsmo Actionのほうが多め。ズームしたんかってくらいにアップめになっちゃう。

OSMO_00_00_01_02
Osmo ActionとGoProの画角の比較。GoProの画角モードは広角です
Photo: 武者良太

こうして比べると、Osmo Actionの手ぶれ補正なしと、GoProの手ぶれ補正あり状態が同じくらいの画角でしょうか。だったら気にならないかなと思いきや、手ぶれ補正をOFFにしたアクションカムの映像はゆっさゆっさと盛大に揺れまくりで使いにくい。

んー、手ぶれ補正機能に頼らなくてもいい、昼間の写真を撮るならOsmo Actionでもいいかなー。

cap_手ぶれ補正なしsuperviewGOPRO_00_00_03_01
GoPro(SuperView)
Photo: 武者良太

と言いたいキモチもあるのですが、GoProの画角モードには超ワイドなSuperViewもあるからなあ...。めっちゃ歪んで忠実な絵ではなくなるのですが、ダイナミックダイクマなシーンを撮りたいならコレ、有効打なんですよね。

アクションカムらしさ勝負:差は感じない

IMG_4972
Photo: 武者良太

長い自撮り棒をつけて超ハイアングル撮影をするとか、パイプマウントを用いて自転車走行中の映像を撮るとか、水気のある場所で使うとか、この2者がもっとも活躍するアクティビティの現場で使うとなると、おおきな差は感じませんね。

Osmo Actionの発表会時は取り外しやすい保護レンズに「きたー!」と思った(GoProの保護レンズは工具不要といいながら異様に固く締められており、人の手だけで外せそうな気配ゼロ)のですが、一眼カメラのレンズじゃないんだからそもそも頻繁には交換しないし。

水深力はGoProの10mに対してOsmo Actionは11m誤差でしょコレ。スキンダイビングで10mギリギリのエリアを攻めまくる人はいないでしょうし、もし手から落としてしまったら10mも11mも変わらない気がします。

対してGoProには手ブレ補正&タイムラプスを組み合わせた、TimeWarpビデオというモードがあります。コレ、遊園地とかフェスといったシーンの楽しさを圧縮して残すのにピッタリで、個人的にはOsmo Actionのアドバンテージを無効化できる魅力になっていると感じまして。

手ぶれ補正勝負:歩きながら使うならちょっとだけGoProの勝ち

GoProよりもクロップ率が高く、それだけ電子手ぶれ補正の効きが強いと思えたOsmo Actionですが、実際に使ってみるとわずかながらGoProのほうが抑えているような。大きくクロップしたことでセンサーに余裕ができて、補正できる範囲が増えているはずなのですが、画角が狭くなったせいでブレが目立ちやすくなっている感じ。痛し痒しっていうか、3歩進んで2歩下がってる。


GoProで自転車
Video: 武者良太/YouTube
Osmo Actionで自転車
Video: 武者良太/YouTube

なおOsmo Actionは手ぶれ補正機能使用時にCPUがアタマをフル回転させて計算しまくっているのか、プレビューに遅延があります。ま、ここは慣れれば大丈夫かな。

Osmo Actionはプレビューに少しだけ遅延あり
Video: 武者良太/YouTube

写真勝負:ちょっとだけGoProの勝ち

夜景GOPRO
GoProで夜景
Photo: 武者良太
夜景OSMO
Osmo Actionで夜景
Photo: 武者良太

#GoProのある生活 的な映える写真を撮るために選ぶなら、画質や色味も重視すべきです。基本モードでの撮り比べでは、GoProのほうが勝っていますね。Osmo Actionは高感度に弱く、細部の表現力もGoProに一歩劣っています。色味もクールなトーンでナチュラル生真面目っぽい。この傾向、なんだか2万円くらいの他のアクションカムでも見たことがあるような気がする

でも、いうほど差があるというわけでもないんです。それに起動時や設定切り替えの速さはOsmo Actionが勝っていて、スナップシューターとして使うならこっちのほうがいいですもん。

総評:僅差でGoProのほうが使い勝手がいいけれども

IMG_4980
Photo: 武者良太


IMG_4982
(左)Osmo Action、(右)GoPro
Photo: 武者良太


IMG_4979
Photo: 武者良太


IMG_4977
Photo: 武者良太


なんだけど、設定画面も見やすいし、パッと見てストレスなく使えるのはOsmo Action。写真勝負の欄で「起動時や設定切り替えの速さはOsmo Actionが勝っていて」と記しましたが、何度も使っていくうちにここが効いてくるんです。

僕らが毎日持ち歩いているスマートフォンも、ロック解除に手間がかかるモデルってだんだんと鬱陶しく感じてきませんか? それと同じです。特にアクションカムだけではなくカメラというデバイス全般でいえることなんですけど、電源ONと電源OFFの速さはめっちゃ重要。速いモデルのほうがいますぐ目の前のシーンを撮りたいという思いに応えてくれるし、何度も使っていくうちに「このカメラは使っていてキモチいいな」という感情が芽生えてきます。

GoPro HERO7 Blackやリーズナブルなアクションカムを数台持っている立場として見ると、新たにOsmo Actionをマイカメラのラインナップに加えることはないかも。でもアクションカムを1台も持っていない立場であるならば...。んんん、トータルではどっちも出来のいいカメラだからなあ...。難しい。自撮り用のフロントディスプレイにどれだけの価値を見いだせるか、すなわちどれだけ多くの自撮りをするかで勝負を決めていいかも。

なお気になる価格ですが、原稿執筆時の最安値はOsmo Actionが4万3100円。GoProは4万2775円でした。うわあ、ここでもいい勝負しているじゃんか!

Osmo Action ほしい?

  • 0
  • 0
DJI

あわせて読みたい

powered by