Facebookの仮想通貨Libra、どうやら米政府が待ったをかけそう…

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
Facebookの仮想通貨Libra、どうやら米政府が待ったをかけそう…
Image: Chip Somodevilla/Gettyimages

信頼性大きな疑問

いまや世界人口の4人に1人以上がユーザーというFacebook(フェイスブック)は、ついにドルやポンドをも飛び越える独自の通貨で、一大帝国を築こうとしているのでしょうか。

そんな野望に度肝を抜かれた人も少なくないようですけど、新たにFacebookが発表した仮想通貨「Libra(リブラ)」に対して、とうとう米政府から待ったのサインがかけられました。

米政府「待った」の理由

Engadgetの報道によると、このほど米下院金融委員会は、FacebookのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOらに宛てて、Libraの開発を停止するように求める書簡を送付。公聴会を開いて、事実関係を明らかにし、法的な整備が進むまでは、当面の開発計画を進めることがないように要求する内容となっています。

一連の計画は、Facebookが新たに世界的な金融制度を設立し、スイス中央銀行の管理を離れて、米国政府の金融政策やドル通貨にまで対抗しようとしている懸念を生んでもいるようだ。これは、ただFacebookの20億を超えるユーザーが関係するレベルではなく、投資家、消費者、世界経済という幅広い分野にまで影響し、プライバシー、貿易および国家のセキュリティ、金融政策への深刻な不安をあおりかねない。

同書簡には、このような懸念が表明されています。

すでにFacebookは、Libraの発表にあたり、スイスを本拠地に定める独立機関Libra Associationの創設を発表。Facebookの管理下を離れて、信頼できる中立的なコンソーシアムになると説明しているほか、MastercardやVisa、PayPalといった名だたる金融企業も、それぞれ1000万ドル(約10億円)の入会金を支払って、Libra Associationのガバナンスに関与する予定だと明らかにしていました。とはいえ、米下院金融委員会は、こうした情報を承知のうえで、やはりLibraに難色を示しています。

Libraの懸念点

まず、現時点では、Libraの実体を把握するための情報が、非常に限られていることが問題視されています。そのこと自体が、通貨運用に求められる管理体制、法的な保護、セキュリティ面での欠陥を意味していると、厳しく指摘されています。盗難への対応や、万が一、破たんしてしまった場合の保護制度もあいまいで、これまでユーザーのプライバシー保護に問題を抱えてきたFacebookが主導していって、本当に大丈夫なのか? さまざまな心配を深刻に受け止めた米政府機関から、ついに待ったを要求されたのが現状とも考えられます。

Facebookの反応

なお、どうやらFacebookは、こうした歯止めがかかることも予想していたみたいで、公聴会に喜んで出向き、すべての質問に答えて、信頼感を高めていきたいとの意向を表明しています。米下院金融委員会に対しても、上院銀行委員会に対しても、持てる情報は率直に提供し、速やかな法的バックアップを求めていく方針。前途多難の船出ですが、これも世界を変えていくために、Facebookが乗り越えねばならない試練の一つなのでしょうか?



Source: Engadget

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