「はやぶさ2」探査機が小惑星リュウグウへの2回目のタッチダウンに成功

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  • author George Dvorsky - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
「はやぶさ2」探査機が小惑星リュウグウへの2回目のタッチダウンに成功
Image: JAXA、東京大など

2度目も成功という快挙!

7月11日、日本のJAXAが宇宙に送り出した小惑星探査機「はやぶさ2」が、地球近傍小惑星リュウグウに対して2度目のタッチダウン(接地)を成功させました。

今回の成功について、JAXAのプレスリリースにて、このような報告があります。

「はやぶさ2」から送られてきたデータを確認した結果、サンプル採取のためのプロジェクタイル(弾丸)の発射を含む「はやぶさ2」のタッチダウンのためのシーケンスが実施されたことが確認できました。「はやぶさ2」の状態は正常であり、今般、リュウグウへの2回目のタッチダウンを成功させることができました

1度目も成功させているだけでなく、2度目のタッチダウンでも小惑星リュウグウの地中からサンプルを採取という快挙を成し遂げた「はやぶさ2」。この成功は、太陽系の初期段階について重要かつ新しい洞察をもたらす可能性を秘めているのですが、採取されたサンプルの分析は来年の「はやぶさ2」帰還後、少し先のことになります。

JAXAの実況ツイートに見るタッチダウンの様子

「はやぶさ2」のタッチダウンは、日本時間の7月11日午前10時06分に行われました。公式Twitterアカウントでは、タッチダウン前から一連の動きがつぶやかれていましたが、成功後はこのような報告が公開されています。



リュウグウは地球から約3億kmの場所に位置する、幅870mの小惑星です。最初のタッチダウンは今年2月22日で、惑星の地表にタンタル製の弾丸音速射撃し舞い上がったレゴリスや砂利を採取しました。

地表ではなく地下物質には貴重なサンプルが眠っている

今回2度目の挑戦は、「はやぶさ2」がこれまでに行なわれたことのない地下物質の収集を試みたという点で、注目に値します。

4月には「インパクター」と呼ばれる銅製の弾丸を射撃し、リュウグウに人工クレーターを生成。これにより、地表より下の層を露出させることに成功しています。地下物質は、地表の岩石が覆い被さっていたため、宇宙線や太陽から降り注ぐ荷電粒子といった、宇宙空間にさらされ風化しないでいる場所にあります。科学者たちにとっては大変貴重なものです。

リュウグウの地中サンプル分析には、太陽系の起源や数十億年前の様子を解明する可能性を秘めているのです。

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Image: JAXA、東京大など

2度目の挑戦の軌跡

7月9日に降下するための設定が行なわれ、「はやぶさ2」のリュウグウの地上への旅路は10日からゆっくりと行なわれました。「はやぶさ2」は以前に投下いていたマーカーの30m上空へと軌道を調整しながら近付き、最終的に人工クレーターから20mほどの場所にある「C01-Cb領域」と名付けられたエリアにタッチダウンを果たしました。

タッチダウンそのものは数秒で終わりましたが、「はやぶさ2」はその間に小さな衝突装置を地表に向けて発射。そこで舞い上がった岩石や砂利などを採取用の筒に(たぶん)封じ込めました。

その後、「はやぶさ2」はホームポジションという安全が確保できる距離まで上昇し、リュウグウおよびタッチダウンをした場所をモニタリングしています。

危険も伴う任務だった

この任務は結講なリスクも伴います。「はやぶさ2」はすでに1度目を成功させているため、もしこの2度目で失敗して故障などが起これば、地球に帰還できなくなり、1度目の努力が水の泡になってしまいかねませんでした。ですが今回の挑戦は、JAXAが「完璧」だったと太鼓判を押すほどの成功となりました。

NewScientistは、記者会見で「はやぶさ2」チーム研究総主幹 久保田孝さんが以下のようにコメントした、と伝えています。

成功でした、大成功です。すべてスケジュール通りに、目的を達成させました

今回の任務は、地球への帰還前の「はやぶさ2」にとって最後の大きな挑戦となりました。来年後半に、サンプルと共に無事に戻ってきてくれることを期待しましょう。

「はやぶさ2」は戻ってもすぐに別の小惑星へ

AFPでは採取したサンプルの入った容器は帰還時に地球の大気圏に放出されるものの、「はやぶさ2」はまた宇宙へトンボ返りする、と伝えています。JAXAいわく、「はやぶさ2」をさらに別の小惑星へと派遣する長期ミッションを検討しているのだとか。何だかフーテンの寅さんみたいですね。

それはともかく、「はやぶさ2」がリュウグウ城で手に入れた玉手箱の中には何が入っているのでしょうか?

Source: JAXA(1, 2), Twitter, PHYS ORG (1, 2, 3), NewScientist
Reference: ファン!ファン!JAXA!

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