ついに完成形がお目見えか?
SpaceXのCEOにして、Twitterの鬼としても知られるイーロン・マスクが、次世代ロケット「Starship」計画について何やら発表をすることを連投で匂わせている、とars TECHNICAが伝えています。
フォロワーへの返答から発表会が判明
それはまず、とあるフォロワーが2008年9月28日に「ファルコン1」ロケットの初離陸に成功し、荷物を軌道に乗せたことを祝うツイートに、イーロンが「あれは最後のチャンスだったんだけど、もし失敗していたらSpaceXは死んでいたよ」と返答したことに始まりました。
That was our last chance to reach orbit. If it had failed, SpaceX would have died.
— Elon Musk (@elonmusk) 2019年8月3日
次に別の人が、「でもあなたは決して諦めなかった!スターシップの更新情報はある?」と追随します。そこでイーロン兄貴による返答がこれだったのでした。
August 24th, either at Cape Canaveral or Boca Chica
— Elon Musk (@elonmusk) 2019年8月3日
8月24日、ケープ・カナベラルかボカ・チカのどちらかで
「Starship」とは
「Starship」はZOZOTOWNの前澤友作さんとクリエイターを乗せ、月を回って戻ってくる宇宙旅客機のこと。月旅行だけでなく、2028年頃に「火星基地アルファ」にも飛ぶかもしれない巨大ロケットです。100人の乗客を長期の惑星間飛行に乗せるように改造することも可能なうえ、地球上の2地点間輸送にも利用でき、たとえばニューヨークとパリの間を、たったの30分で移動できてしまいます。
実は2機作っている
またars TECHNICAいわく、テキサス州ボカ・チカの発射試験場で作っているのは「Starship MK1」で、実はフロリダ州ココアでも別の技師たちに競わせて「Starship MK2」を製造、試験しているのだそうです。
なので8月24日の発表がいずれかの場所になるというのは、その時の進捗状況によるのかなと思います。
またイーロンは発表について、少し内容をツイートしています。
Yes, detailed review of the first orbital Starship, explaining the pros & cons of each design decision
— Elon Musk (@elonmusk) 2019年8月4日
「Starship」初軌道飛行についての詳細を見直し、各デザイン決定についての長所と短所について説明するよ
まだ「Starhopper」のテスト中だけど
現在はその下、第2段階に合体する「Starhopper」試作機が頭から火を吹いて飛行テストが中止になったり、そのご初めて命綱なしで20mのホップを成功させたりと、技術完成に向けて試行錯誤している段階です。
一方で「Starship」の全貌はまだ実物がお目見えしておらず、私たちはイメージ図やレゴでしかその姿を確認できていません。なので発表で、実物か原寸大のモックアップが出ると良いなぁと思うんですけどね。
「Starhopper」が火を吹いたりホップしている間、おそらく秘密裏に別のチームが上に乗っける「Starship」を同時進行させているので、8月末の発表ではその成果がいったん公開される、ということなのでしょうね。「Starhopper」はもうすぐ地上200mをホップして戻ってくるテストに移行しますし、徐々に完成に向かっている気がします。とりあえず続報を待つとしましょう。
Source: Twitter via ars TECHNICA