初心者フレンドリー。
数あるスマートホームガジェットのなかでも初期に登場したPhilips Hue(フィリップスヒュー)は、リリースから7年経ったいまでもスマートライト界で最高のソリューションとして支持され続けています。
今回レビューを担当した米GizmodoのAndrew Liszewski記者によるとBluetooth対応スマート電球Philips Hueは、これまでスマートライトがどんなものか気になっていた人にオススメできそうです。
Philips Hue Bluetooth対応スマート電球

価格:ホワイト15ドル、ホワイトグラデーション25ドル、ホワイト&カラー50ドル
好きなところ:Hueシリーズのなかでも安価で、セットアップも簡単
好きじゃないところ:ほかのHueシリーズとは別のアプリが必要
最初に明確にしておきたいのが、フィリップスHueの他モデルを取り付ける作業がものすごい複雑だというわけではありません。電球だけでいえば、単にはめ込めば良いだけなんです。ただ、セットアップには自宅のWi-Fiルーターに接続する追加のハブ「Hue Bridge」が必要で、プラス数千円の出費がかかることになります。技術に疎い自分の両親に電話越しで説明するには、ちょっと面倒かなというところ。
いっぽう、今回登場したBluetooth対応バージョンのHueは取り付けも接続もかなり簡易的なのが特徴です。電球をはめてランプの電源を入れたら、専用アプリで接続するのみ。アプリが自動的に電球を検出して、接続処理までやってくれるのです。

電球はスマホやタブレットのほか、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーなど最大15種類のデバイスを記憶できます。複数のユーザーがコントロールできるので「誰かがいないと使えない...」といった状況も回避できますね。
ただし、1台のデバイスが制御できるのは最大10個の電球まで。Hue Bridgeの場合、電球を1つ追加すると自宅にあるすべてのデバイスが自動的に電球にアクセスできるようになりますが、Bluetoothの場合はデバイス1台ずつ、電球1つずつセットする必要があります。この点は、家にある電球とデバイスの数次第でどちらが良いか事前に考えておくとよさそうです。

現時点でHue Bluetoothの電球サイズは、天井用のA19とBR30の2種類のみ。カラーは、ホワイト、ホワイトグラデーション、ホワイト&カラーの3種類あります。
ホワイトは暖色の明かり1種類、ホワイトグラデーションは寒色〜暖色の調整が可能で、ホワイト&カラーは寒色〜暖色の調整に加えて1600万種色のフルカラー照明などが楽しめます。カラー調整はアプリで操作できますが、デバイスごとに設定を共有できないので「この色が良い!」「どれよ?」というようなやりとりが必要になるかもしれません。

フィリップスが長年にわたって開発・拡張してきた、家のなかをレインボーに照らすテクノロジーを試してみたいという人は少なくないはず。ただ、何年も前からフルカラー電球を使っている身としては、正直その斬新さは長続きしませんでした。
そういった意味で今回のBluetooth電球は、Hueがどんなものか気になっていた人が実際に使ってみるのにピッタリだといえます。他モデルと比べてセットアップやインストールのプロセスが簡易化され、Hue Bridgeのコスト数千円分を節約できるのがポイントです。
また、ZigBeeワイヤレスプロトコル対応なので、もし気に入ったらフル機能のHue Bridgeにアップグレードして電球をそのまま使い続けることも可能です。ただその場合、なぜか制御アプリだけは同じではないので、別のものを使用する必要があります。
Hueエコシステムのより高度な機能(テレビで視聴しているものに一致する照明カラー、タイマー、モーション検出、Apple HomeKitサポートなど)も利用できるようになります。でも、そもそもPhilips HueすべてBluetooth対応のフル機能にしたら良いのに...なーんて。
メモ
- 追加でハブが不要。専用アプリを使った接続プロセスがシンプルで使いやすい。
- Philips Hueスマート電球の標準モデルと同じ価格。
- 調光スイッチやモーション検出器など他のHueアクセサリーとの互換性、高度な機能(タイマー、色設定の共有、電球のグループ化、AppleのHomeKitのサポート)なし。
- アプリからコントロールできるBluetooth電球は10個まで。
- 電球はBluetoothとZigbee対応なので、Hue Bridgeと接続してフル機能を使えるようにすることも可能。
- Bluetooth対応は、Hue製品のなかでも3つのみ。