ソニーの新型コンパクトカメラ「RX100 VII」レビュー:14万円は高くない(覚悟は必要)

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  • author 武者良太
ソニーの新型コンパクトカメラ「RX100 VII」レビュー:14万円は高くない(覚悟は必要)
Photo: 武者良太

コイツと付き合うには、コイツをとことんまで理解してやる覚悟が必要です。

1インチ高級コンデジの本命といえるRX100シリーズ。その最新モデルの「RX100 VII」が颯爽登場! RX100 VIの時点でスキのなさっぷりにびっくりしたもんですが、今回のアップデートポイントはRX 100VIの光学性能に、α9のAF・連写性能が加わりました

レンズはRX100 VI同様24-200mm F2.8-4.5。シャッターはRX100 IVから引き続きアンチディストーションシャッター。このほかの主要機能も性能がグッとUPで、いったいどこまで進化しようとしているのか。圧倒されちゃいますなあ。

しかし大事なのは実際の使い勝手。さあ、そこんとこRX100 VIIはいかがでしょうか。バッグに入れて一緒に旅をしてきましたよ。

RX100 VII

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これはなに?:ソニーの1インチセンサーコンパクトカメラ。RX100 VIの光学性能に、α9のAF性能をプラス

価格:14万5000円(税込、公式オンラインショップにて)

好きなところ:なんでも撮れる。とにかく撮れる

好きじゃないところ:複雑なメニューが多機能化でさらに使いにくく

やっぱさ、旅カメラにはズームと高速AFって必須だなあ

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Photo: 武者良太
104mm f/4 1/640 ISO200|今回はマレーシア旅行のついでにRX100 VIIでスナップ

被写体までの距離を自分で自由にコントロールできる自宅やオフィスでの物撮りや、人気の少ない場所でのポートレートなら単焦点コンデジサイコー。ストリートスナップもいいよね合うよね。

でも観光客で混み合う場所だとそうもいきません。周囲の不要な情報をフレームの外に追いやる望遠ズームこそサイコーってなことになります。

また、狙った場所に、速くて迷いが少なく、確実に食いついてくれるAFもサイコーです。

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Photo: 武者良太
91mm f/8 1/500 ISO400

ポケットから取り出す。電源入れる。モニター見る。焦点距離を決める。はいシャッター。ここにいたるまで5秒ほど。いいシーンを見つけたらちょっとだけ立ち止まってパチリしてまた歩きだせる。うむ。RX100 VIIは実に快適でござる。α9ゆずりのAF性能は伊達じゃないなあ。

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Photo: 武者良太
24mm f/5.6 1/500 ISO400

では旅カメラに、どれほど長いレンズがあるといいのか。

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Photo: 武者良太
200mm f/7.1 1/500 ISO400

答え。長ければ長いほどいい。ワクワクする。ドヤれる。

その代償として大きくなると旅カメラとしてはアウト。レンズが暗くなりすぎてもイカン。ポケッタブル明るめ長玉にこそ価値が生まれるんです。だからRX100 VIIは、高くても良いコンデジ。

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Photo: 武者良太
139mm f/5.6 1/500 ISO400|シャッター半押しで被写体の瞳を追い続ける「リアルタイム瞳AF」が対応

モデルがモンキーでも瞳AFがバッチリ合うしさ。すごいねRX100 VII。スナップ撮影で失敗できる気がまったくしません

ツヤを捉えるチカラは単焦点レンズと戦えるほど

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Photo: 武者良太
169mm f/4.5 1/20 ISO800

旅写真に一眼クラスや単焦点コンデジはもういらないかも。そう思えちゃう。だって1インチでこの照りを出せるならバッチグーじゃない? しかも望遠域の絞り開放で、ですよ。

ガッチガチの硬さではないけど、それだけに輪郭に柔らかさと優しさと温かみがあって、美味しそうな食卓が撮れるRX100 VII、強いわ。

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Photo: 武者良太
43mm f/4.5 1/640 ISO200

ダイナミックレンジだって、1インチ機だということを忘れるくらいに、広い。あえてのドアンダーで撮ってみましたが、暗がり部分もしっかりと色情報が残っています。

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Photo: 武者良太
163mm f/4.5 1/25 ISO1600

艶やかさを活かしたままにしておきたいなら、ISO値は1600くらいまでがいいかもしれません。この感度であれば、ガラス反射の性格なミラー感と、塗装面のクリア層の厚みが作る光の拡散、どちらも手に入ります。

手ブレ補正は200mmの望遠域で4.0段。手ブレ補正もしっかりと効いてくれるので、ちょい遅めのシャッタスピードにしても大丈夫。

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Photo: 武者良太
98mm f/4 1/15 ISO400

ただ、近接撮影はちょっと苦手。ワイド域だとレンズ先端から8cmでピントが合うようになりますが、ズームすると「これ以上ヘリコイド回せないから!」とレンズが根をあげちゃう。ここんとこは気をつけねばなりませんね。

メニューくんさあ、もうちょっとなんとかなりませんかね?

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Photo: 武者良太
65mm f/4 1/60 ISO3200

撮影機能に関してはパーフェクト。進化ポイントが既存の機能とトレードオフすることなく、そのままストロングポイントになっているし、従来機から受け継いだ部分もライバル機を凌駕していますし。高速物体を撮ってもフリーダムダンシングしないノーローリングシャッターには、改めて感動しちゃうし。

しかし。

しかしなのです。

操作性が…よろしくない!

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Photo: ギズモード・ジャパン

デザインやコントローラーを替えない、ソニーの確固とした信念はとても素晴らしいもの。

でもそれって、RX100 VIIのような多機能機でやるのは難しいと思うんですよ。

メニュー構造が、ボディが大きくボタンも多いα7/9系と共通。そして世代が新しくなるにつれ機能が、メニューが増えてきた。ぶっちゃけ複雑です。なのに、基本的なコントローラーは歴代RX100ゆずり。だからRX100系の操作感に慣れていないと、戸惑うところがあるんです。目的の機能の設定場所にアクセスするのに時間がかかるんです。

不要な機能をメニューから省いて、必要なものだけに整理できるのは素晴らしいけれども。写真用のメニュー、動画用のメニュー、自撮り用のメニューなど、プリセットがあってもいいんじゃないでしょうか。もしくはタッチパネルでメニューや撮影画面をコントロールできるようにするとか。

覚悟をキメたらいいお付き合いができるはず

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Photo: 武者良太

とにかく機能は素晴らしい。14万5000円という価格も、この1台で今回の作例のすべてを撮ったと思うと、納得できちゃいます。この小ささで、一眼クラスを食っちゃえるだけのポテンシャルも持っているのですから。

だからこそメニューの操作性がとことん残念。RX100シリーズを使ってきた方なら、言っていることをご理解いただけるはず。そしてRX100シリーズが売れまくってきたことを思うと、この操作の難しさは多くのオーナーが乗り越えてきたことでもあるのがわかるはず。

じっくり使ってRX100 VIIのことを隅々まで理解してあげて、その上で自分色に染まるようにカスタマイズすれば、RX100 VIIはあなたの写真&動画を撮りたい欲を高めてくれますよ。

Source: ソニー

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