人間が近くにいると安心だよね。
マナーの悪い運転や暴走運転の報道を耳にするたびに、「全部自動運転になればいいのに」と思う一方、自動運転だけに自分の身を委ねるのはなんだか怖いような気がします。やっぱり不測の事態に対して臨機応変に対応できるのって人間だと思いますしね。
そういう点では、Mashableが報じた、オレゴン州に本社を置くテレオペ会社Designated Driverの自動運転シャトルの遠隔操作というのは、今のところは理想の形かも。
Designated Driverは、テキサス州ブライアン市のダウンタウンに位置するテキサスA&M大学の自動運転シャトルと協力して、同大学のショッピングエリアを通る半マイルの固定ルート走行を遠隔操作しているのだそうです。
テキサスA&M大学とブライアン市は、もともと安全運転手と安全ナビゲーターを運転席と助手席に配置した自動運転シャトルをローンチしていたのだとか(普通に人が運転した方が早くない…? )。しかしDesignated Driverが参加して、カメラとコミュニケーションシステムが配置されたため、必要なのは乗客の乗り降りやシートベルト装着確認などをサポートする安全ナビゲーターのみになったそうです。

で、この採用された安全ナビゲータというのが、遠隔操作ドライバーのこと。肝心の操作の心地はどうなのかというとーー? Designated DriverのCTOであるWalter Sullivan氏曰く「まるで車の中にいるような感覚」なんだとか。また、遠隔操作と自動運転シャトルのタイムラグですが、このシャトルが運行されている場所と遠隔操作のオペレーションの距離だと、システム上の反応時間は70ミリ秒だそうです。
Mashableによると、今のところ、遠隔操作は全方向一時停止の十字路や、左折といった特定の状況で使われていますが、ゆくゆくは事故現場や工事現場を迂回させたりするのを目指すとのこと。
ちなみに、Sullivan氏によると、自律走行車メーカーが遠隔操作チームを持つことは一般的になっているらしく、その理由は「人間の介入が比較的頻繁に必要とされるから」なんだとか。
やっぱり、どんなに機械が優秀でも、いざとなったら人間に介入してもらうのがいいのかもしれませんね。私自身、やっぱり人が見守ってくれているといいな、と思いますし。
Source: Mashable