漆黒の闇を纏った車が誕生しました。
世の中には通電するとビカビカと発光する塗料もあるというのに、その真逆で可視光の最大99.965%を吸収し、艶を出さない究極のマット・ブラックな塗料「ベンタブラック(Vantablack)」なるものも存在します。
THE VERGEいわく、そんな暗黒塗料一色で塗られた自動車が登場したとのこと。それが自動車メーカーのBMWが、真っ黒に仕上げた第3世代「BMW X6」。
「ベンタブラック」はアクシデントから生まれた偶然の産物で、顕微鏡レベルで見ると直立、密集するナノチューブで構成されています。光はナノチューブの隙間に入って出てこられなくなるので、結果として反射されないという現象が起こるのです。
BMWは、塗料を開発しているSurrey NanoSystemsと共同でこの車両を製作しました。使われたのは新開発の「VBx2」という、ホンの少しだけ反射する塗料なのだそうです。

この「BMW X6」は、フランクフルトモーターショーで展示されるとのこと。報道陣はストロボを光らせて撮影するかと思いますが、どの写真もボディーが妙にフラットで遠近感のおかしな写真になりそうな予感がします。どんな絵面になるのか気になりますね。