Apple Arcade先行ハンズオン:とりあえず月600円の価値はありそう

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Apple Arcade先行ハンズオン:とりあえず月600円の価値はありそう
Image: Alex Cranz(Gizmodo US)

9月19日(米国時間、日本では20日)に立ち上がるAppleのゲームサブスクリプションサービス、Apple Arcade。月600円の定額で100以上のタイトルがプレイでき、しかも追加の課金は一切ない、ニュータイプのゲームプラットフォームです。中身のゲームタイトルも、Apple Arcade用に開発されたものばかりとのこと。

でもそうだとしたらいろいろ新しすぎて、プレイして楽しいの?と不安になるかもしれません。が、そんな疑問を抱きながら先行ハンズオンした米GizmodoのAlex Cranz記者は、「とりあえず面白い」と言ってます。

え、「とりあえず」って…? どのへんがとりあえずなのか、以下Cranz記者です。


Apple Arcade、多分、大丈夫そうです。Appleファンの方は最初からそう思われてたかもしれないし、「厳選ゲームが月5ドル(日本料金600円)なんて、それだけでも良いに決まってる」と思った人もいることでしょう。それでもApple Arcadeが発表されたこの春以来、実際どうなんだろう?という疑問はずっとくすぶってきました。が、ローンチに先駆けて2、3時間ですがプレイさせてもらったところ、とりあえずは良かった、と思っています。

「とりあえず」っていうのは、2、3時間じゃApple Arcadeをじっくりテストするには不十分だからです。私がプレイしたデモゲームにはポテンシャルを感じましたが、フルにやってみるとまた全然違う感想になるかもしれません。それに、デモでプレイしたゲームだけが、Apple Arcadeの中でもまともなゲームだったってこともありえます。

ともあれ、Apple Arcadeのモデルは今までのモバイルゲームとまったく違います。今までモバイルゲームにありがちだった、ゲーム内課金とか独自通貨とか、お金を払わないと使えないキャラとかストーリーとか、そういううっとうしいものが入ってないタイトルが100以上も集まっているんです。モバイルゲームってこういうものだからしょうがない…とあきらめていた、ちゃりんちゃりんとお金が吸い取られていく感覚がないのはありがたいです。月5ドル払うだけで100以上のタイトルをダウンロードできて、いつでもどこでもプレイできます。

私が今回プレイしたのはジャーナリスト向けに限定公開された8タイトルのうち6つで、中身はFinjiの『Overland』、Simogoの『Sayonara Wild Hearts』、カプコンの『Shinsekai Into the Depths』、RAC7の『Sneaky Sasquatch』、Snowmanの『Skate City』と『Where Cards Fall』です。

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Image: Alex Cranz(Gizmodo US)

ゲームはApp Storeで新たにできる「Arcade」タブの中にあります。タブをクリックすると、App Storeの通常の動作と同じように、ダウンロードのおすすめとかが出てきます。

Appleデバイスならどれでも、iPhoneでもiMacでもゲームをダウンロードできます。操作はiPhoneやiPadといったタッチディスプレイでも、Apple TVやmacOSがサポートしている無数のコントローラーでもできます。

ただ少なくとも私がプレイした限りでは、操作感はゲームタイトルによってまちまちです。終末世界の戦略ゲーム、Finjiの『Overland』はゲーム機用に作られたものなので、コントローラーでのプレイはもちろん、マウスでもうまくプレイできました。Snowmanの『Skate City』は横スクロールで、コントローラーだとちょっとやりにくいんですが、iPhoneだとすごく直観的です。Snowmanはもともとモバイルアプリデベロッパーで『Alto's Adventure』とか『Alto's Odyssey』といったiOSゲームも作っているので、納得です。

一方iPadだと、ほとんどのゲームがやりにくかったです。多くのゲームはタッチデバイスをコントローラーに見立てていて、それはスマホの場合はサイズ的に近いのでいいんですが、iPadを巨大コントローラーにしてしまうとほんとに使いにくいです。ディスプレイの両サイドにジョイスティックがある風に操作しようとしても、私の手は小さすぎました。

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Image: Alex Cranz(Gizmodo US)
iPadではプレイしにくいです。

もうひとつ気になるのは、入ってるゲームがなんか大体みんな同じように見えるってことです。『Overland』も『Skate City』も『Where Cards Fall』も、良質なiPhoneゲームにありがちな見た目をしています。『Alto's Adventure』とか『Lara Croft Go』、『Monument Valley』とかとよく似ていて、すごくシンプルにデフォルメされててマンガっぽくてかわいい、って感じです。

どうしてこうなってるのかデベロッパーにも聞いてみたんですが、説明できる人はいませんでした。単にこういう絵が流行りなのかもしれないし、『Skate City』と『Where Cards Fall』、『Alto's Adventure』はSnowmanの作品なので、それが彼らのテイストってことなのかもしれません。

とはいえ、みんながみんな同じテイストってわけでもないです。走ったりバイクに乗ったり飛んだりするレーシングゲーム『Sayonara Wild Hearts』は、シンプルって意味でコアは共通してるかもしれませんが、全体には華やかでカラフルでした。明るい色が目立ち、キャッチーなBGMに合わせて脈打ってるような感じがしました。

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Image: Alex Cranz(Gizmodo US)
カプコンのShinsekai Into the Depthも、見た目全然違います。

カプコンの『Shinsekai Into the Depth』(以下『Shinsekai』)も、他とは一線を画していました。全部深海という設定のパズルアクションゲームで、冒険してだんだん強くなりながら、最初はアクセスできなかったエリアもたどっていけるようになる、というものです。

『Shinsekai』はPS4とかXbox Oneとかにありそうな雰囲気で、グラフィックスが洗練されていて、App Storeのゲームではおよそありえないほどのリアリズムの追求ぶりです。音のデザインも突出していて、キャラクターの呼吸する酸素ボンベのシュウウという音も、ウェットスーツから出ていく泡のポコポコという音も、しっかり響いています。

でも見た目とか操作感より大事なのは、とにかく楽しいかどうか、ってことですよね。

で、実際、楽しいです。

特に、『Shinsekai』と『Where Cards Fall』はツボでした。『Shinsekai』は私の好きなジャンルだし、『Where Cards Fall』はカードでできた家のサイズを変えながら地図上を進んでいくパズルゲームです。時間を忘れてパズルに没頭しながら、私はどっちかひとつのゲームだけでも5ドル使ってもいいと思えました。

でもこの評価は変わるかもしれません。Apple Arcadeの他のタイトルは、今回プレイできた超厳選タイトルに比べると大したことないかもしれないし、まともなタイトルは先行レビュー用の8タイトルのみだった、っていう最悪のシナリオもありえます。でも少なくともローンチ時点では、私がプレイした6タイトルだけでも5ドルの価値があると思います。これだけでも何カ月かは遊べそうだし、サブスクリプションでしかプレイできないので、楽しめる限りはやめないと思います。

でもArcadeの真価は、初期のゲームがプレイしつくされた頃にならないとわかりません。もしAppleがコンスタントに新タイトルを追加できなければ、他のサブスクリプション制サービスと同じく、やめるべきか続けるべきか、頭痛の種のひとつになっていくと思われます。

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