ついにAppleから「腕時計」が生まれた。「Apple Watch Series 5」ハンズオン

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  • author 小暮ひさのり
ついにAppleから「腕時計」が生まれた。「Apple Watch Series 5」ハンズオン
Photo: 小暮ひさのり

腕時計派の方々、おまたせ!

って言える。今回こそ言える。そのくらい体験が違う。

先日発売された「Apple Watch Series 5」。今年はリークも少なくて、ギリギリまでほんとに出るのか?とドキドキしたけどちゃんと出てくれて、新素材としてEditionにチタンが追加、セラミックが復活。さらには「常時点灯(Always on)」という、新たな武器を引っさげて今年もバージョンアップを果たしました。

では、この武器(常時点灯)、どのくらい強いの?

って気になっている方も多いとおもうので、今回のハンズオンはまずはそこから行きましょう!

「Always on」は誰のため?

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Photo: 小暮ひさのり

トップ画像が通常表示、そしてこちらの画像が常時点灯モードです。

常時点灯モードでは、画面のリフレッシュレートは60Hzから1Hzへと下がり、画面は暗く。時間の更新も1分に1回へと下がります(アナログタイプのウォッチフェイスでは秒針が消えます)。

画像のように見た目としてはかなり暗くなるのですが、明るい屋外でも時間はわかる程度の明るさがキープされています。また、ウォッチフェイス(文字盤)によっては色味やデザインも若干変わるなど、ただ暗くなるだけじゃなくて、それなりに手が込んでいます。

でも、正直言うと僕、最初は常時点灯の良さがわからなかったんです。

Apple Watchは初代からずっと使っているのですが、時間を見る時には腕をひねるという動作が染み付いていて、特にそこに違和感も不足感も感じていなかったんですよね。常時点灯していなくても、「腕を傾ければ画面が表示される」から要らないよね?って。

しかし先日、Series 5で初めてApple Watchを購入した友人と話していて、今まで気付いていなかった。腕時計としておかしい点を指摘されたのです。

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Photo: 小暮ひさのり

「接客やミーティングで時間をチラ見できないって、腕時計として致命的なんだよね。常時点灯になって、やっと買えるなって」

ああ、なるほど。…なるほど!

腕時計で時間を見る時って、なにも自分だけの時とは限らないんです。友人が言うように、かしこまった接客の最中に「さぁがっつり時間を見るぞ」と腕をひねってWatchを見るのは、確かに気が引けます。その点、チラッと視点を移すだけで時間を確認できる腕時計っていうデバイス強すぎません?

言い換えれば、Apple Watch Series 5は、スポーツやファッションだけでなく、ビジネス用としても、ようやく誰にでも選べる「腕時計」となったといって良いのでは?

すごいぞバッテリー! 充電無しで1泊2日を戦えそう!ただし…

AppleのイベントではApple Watch Series 5のバッテリーは18時間持つと発表されていました。僕が検証した中では…ですが、バッテリーの持ちはSeries 4と比べて伸びていました。

計測したのは40mmのチタンモデルで、

1日目:朝8時30分に装着、夜20時に帰宅して電源OFF(この時点で残量は48%)

2日目:朝8時に電源ON〜装着、夜18時30分にバッテリー切れ

合計すると公称値の18時間を大きく上回り、バッテリーは22時間持った計算ですね。

同様の使い方ですと、Series 4では2日目の昼過ぎにはバッテリー切れを起こして午後は40gの虚無を腕に巻いていたので、常時点灯でこれだけバッテリーが持つというのは飛躍的な進化です。1泊2日の旅行や出張なら、夜間に電源切っておけば(ギリギリだけど)充電器は持ち歩かなくても済みそうですよ。

ただ、SNSではインフォグラフ系のウォッチフェイスを使うとバッテリー消費が早いという声も見かけました(今回検証したウォッチフェイスは「カルフォルニア」)。ウォッチフェイスを変えたり、活動量が増えたりすると、バッテリーの持ちは変わると思うので、あくまでも目安としてどうぞ。

watchOS 6のAppStoreは…現状使わないかな?

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Image: Apple

これはSeries 5じゃなくても利用できる機能ですけど、せっかくなのでwatch OS 6で追加されたAppStoreも試してみました。

WWDC 19での発表では「うぉぉおぉ!ついにー!」と歓声が起こったように記憶していますけど、実際使ってみると「ふぅん」といった感じなんですよね。視認性も情報量もiPhoneで操作した方が明らかに上です。

なにより普通に生活していると、手元にiPhoneが無いけど今すぐ!アプリが欲しくてたまらないぜ!というシーンはありませんでした

う〜ん…これはどういった時に役立つのかなぁ? 僕には、Watch単体でアプリがインストールできることの恩恵がイマイチわかりませんでした…。誰か「これはこうつかうのだ!」という上手い例があれば教えてください。

こうして現状ではあまり活躍できなさそうだけど、やがてAndroidとのペアリングに対応するための布石なのでは? といった期待感もあるため、継続的に様子を見たい機能ですね〜。個人的にはこうしたwatchOSの挑戦的なアップデートは毎回楽しみですよ。トランシーバーとか。

腕時計を求める層に「Series 5」が選択肢に入るようになった

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Photo: 小暮ひさのり

今回のApple Watch Series 5、買おうか悩んでいる方も多いと思います。

スペック的に見ると、内部的にはSeries 4とあまり変わってないし、サイズも変化なし。新機能として加わった海外での緊急通報は安心できそうだけど、頻繁に使う機能ではない。ワンダーフォーゲル的なスポーツをしない限り、追加されたコンパス機能を使うシーンもそう多くありません。

となると、体験として大きく変わる「常時点灯」が焦点です

僕は、この機能の恩恵に気がつければ、他の「変化少ないよね」要素なんて一気に覆されるんじゃないかなと思っています。だって、腕を動かさずに時間を見られるのです。

なにを当たり前のことを言っているのだ…。と思われちゃいそうですけど、でもそうなんですって!

初めてApple Watchを使ったとき、僕は「スマホを使わずに時間が見られる腕時計とはなんと便利なのだ」と、当たり前のことに感動したんですよね。でも、Series 5を使った今、改めて気づいたんです。自分で腕を動かさないと時間が見られないなんて、それはぜんぜん当たり前じゃなかった

ようやく当たり前に時間が見られる常時点灯機能を得て、Apple Watchは晴れて腕時計になりました。おそらくApple Watchは、Series 5以前・以後でApple Watchという体験が大きく変わります。これまでチラ見できなくて不便を感じていたApple Watchユーザーは、これだけでSeries 5へ乗り換えるだけの理由になると思いますよ。

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Photo: 小暮ひさのり

製品のターゲットもまた、スマートウォッチを求める人だけでなく、「腕時計」を求める人という本来あるべき市場へと到達したように思えます。そのくらい今回のアップデートは、製品にとって大きな飛躍です。

バッテリーの持ちなど、まだまだ腕時計には敵わない要素がありますが、買い悩んでいた「腕時計」派も一度検討してみてもいいのではないでしょうか? 文字盤がカスタマイズできて、電車に乗れて、コンビニで支払いができて、心拍数がわかって、健康・フィットネスチェックができて、転倒検知してSOSも発信してくれる。

「Apple Watch Series 5」って言います。毎日充電しないといけないけど、便利なやつです。

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