なにがいいたいのかというと、写真だけじゃなくて動画撮影&編集も楽しくて。
ハードウェアスペックの進化って目に見えにくいからわかりにくい。だからでしょうか。iPhone 11/iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Maxのレビュー記事はカメラ性能に寄ったものばかり(僕がギズモードで担当した記事もそうでした)。
でもお待ちを。iPhoneの進化はプロセッサの進化でもあったはずです。此度のシリーズの発表会でも、A13 Bionicの CPU/GPU/ニューラルネットワークエンジンが高速化したことをアピールしていました。A12 Bionicと比較して20%の速度アップ。
ふうむ。20パー。実のところ体感しにくい伸び率です。でも違いが見えてくる環境はきっとあるはず。そう思っていろんなアプリを使ってみたら...。
ワンストップなビデオカメラとしてよくないコレ?
金色の野ってこんな感じ? #元は真緑#iPhone11#iPhone11Propic.twitter.com/kkckOZuvmm
— 武者良太 (@mmmryo) September 23, 2019
コレよくない?
ゲームアプリ、ビジネスアプリ、画像編集アプリなどいろいろ使っていったなかで、個人的に高速化の恩恵を受けているのは動画編集アプリじゃないかなと感じまして。
標準の写真アプリの動画編集機能からしてスピーディ。iOS13になって強力なカラーコレクション機能がつきましたが、調整してから保存が完了するまでの時間が短くて快適なんです。4K 60fpsで撮ってもね! 2分ほどの動画を編集すると、XSと11 Proで書き出し時間に20秒ほどの差が出ます。たかが20秒かもしれませんが、はっきり体感できる違いがあります。
なお内部では映像の見栄えをよくする「Extended Dynamic Range」機能のために、元データは4K 120fpsとなっている様子。なんですかそれは。直接書き出せないんですかそれは。
ほかにもGoProやInsta360などの、自動編集機能がついたアプリを使ってみましたが、これまた速い。
もう後ろに下がれないってところでも気持ちよく撮れるから、超広角は旅によき #iPhone11#iPhone11Propic.twitter.com/D8lCIq87aM
— 武者良太 (@mmmryo) September 23, 2019
だから、いままでは写真でスナップしていたシチュエーションも、動画で撮りたくなってくる。ああ、いままでiPhoneでの動画撮影にハマらなかった理由って、撮影後にも時間かかるよなあというネガティブな考えからだったのか。
#iPhone11 に限ったことではなくてP30系もそうなんだけど。レンズちっさいから、鉄網あっても難なく撮りたいものが撮れちゃうんだよね。
— 武者良太 (@mmmryo) September 23, 2019
しかし超広角にしたら、鉄網かぶっちゃったのでちょいズームイン#iPhone11Propic.twitter.com/elvViOWBdM
レンズが小さいから鉄網あってのその隙間からシューティングできるしさ。って、あれ。いつのまにかカメラ話に収束してる!? ま、まあカメラとしての素性もいいから、撮影から編集、アップロードまでワンストップで実現できるということで。
ちょっとしたシーンも動画で撮っていくつかつなぎ合わせてTikTokで出したら半日経たずに数十万再生いって。わわ、いろいろ言われているけど盛り上がっているなTikTok。
明るく見えますが、間接照明1つのみ。だから瞳孔まん丸です。 #iPhone11#iPhone11propic.twitter.com/Gvy4clOuYI
— 武者良太 (@mmmryo) September 24, 2019
動画編集速度が高まったことでストレスが大幅減となるのは事実です。動画をいじってシェアする行為のハードルがさらに下がりました。A13 Bionicよありがとう。
クラウド全盛時代、端末にプロセッサのパワーって必要なのか

iPhone 11 Proのプロセッサに視点を戻しましょう。
個人的にはクラウドのサーバーに計算させればいいじゃない何事も、と思っていました。重いデータをアップロードするには時間がかかりますが、回線の先はとんでもないスペックのマシンが待ち構えているんですから。
だからスマートフォンはハイパワー化よりも燃費(電費?)のいい効率性重視のプロセッサで、従来サイズを維持しながらバッテリーの持続時間を伸ばしていったらいんじゃない? フツーにSNSやってYouTube見てといった使い方なら、ミドルレンジスマホでも申し分ない。いまだとしたら5万円台から買えるiPhone 8とか。動画撮影だってフルHDで十分でしょ。
しかし、アップルとしてはディープラーニングの技術を駆使した機能をOSに実装する土台を作りたいのでしょうね。露出の違う複数の画像を重ね合わせて高精細な1枚に仕上げる「DeepFusion」とか、A13 Bionicでもなければ待ち時間長くてキツいんじゃないかって予感。
ちょっとボディ、熱くない?

9月20日、発売日にそう言ったのはライターの小暮さん。
アンボックスして立ち上げたばかりだと、内部でいろいろアップデートしていてプロセッサがフル回転してんじゃない? ちょっとしたら落ち着くんじゃない?
と、いったのは僕。
9月24日時点、熱いです。だいたい常にお熱です。
えー、A13って、低負荷な作業時は高効率なコアを使って消費電力下げる→発熱抑えるんじゃないのー?
この点に関しては引き続き調査が必要とみていますが、真夏日は使いたくないですね。ケースをつけていても。
足りないのはインフラ。通信速度。5G普及時代

動画にハマれるかもと思えるからこそ、通信速度がもっともっと速くなってくれないと、動画公開時に時間がかかってストレス値が右肩上がり。
だからといって、iPhone 11 Proに5Gの通信機能が欲しかった、とはいいません。普及前にその機能があっても宝の持ち腐れですから。
あらためて見ると、iPhone 11シリーズはいいスマホです。特にリーズナブルなiPhone 11のさがキラリと光る。ディスプレイの差とかもあるけど、望遠カメラを使わないのであれば素のiPhone 11でいいと思う。iPhoneユーザーならアップデートするべきとも思います。
でも来年か再来年5G普及時には、また新たなiPhoneに買い替えたいと思うはず。だから...512GBは、いらない、かな...。4K 60fpsを撮りまくる人でもないかぎり。