大爆発を防ぎたい。電気自動車が「自壊」する技術が開発中

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岡本玄介
大爆発を防ぎたい。電気自動車が「自壊」する技術が開発中
Image: South Jordan Police Department (AP)

小さな爆発で断線! シアーハートアタックみたいなもの(?)です。

電気自動車(EV)を作るのは簡単ではありません。燃料タンクをバッテリーに、ガソリンを大量消費するエンジンを電気モーターに交換するだけではなく、事故が発生した場合の新たなリスクへの対応を含め、我々が知る自動車からの大掛かりな再設計が必要なのです。

そこに着目したBOSCH(ボッシュ)は、意図的な爆発がEVをより安全にするだろう、と考えているようです。

EVが抱える事故時のリスク

ガソリン車が交通事故に遭ったとき、そこには燃料タンクからガソリンが漏れ出し、揮発性の火災を発生させる危険性を秘めています。そしてEVでも、事故時には火が出るリスクを抱えています。

ですがさらに心配なのは、事故で配線が破損した場合に強い衝撃を与えるバッテリーです。EVには、事故が検知されると瞬時に電気系統をオフにするメカニズムがあります。しかし衝突の状況によっては、損傷した配線が車の金属フレームや車体に電流を流し、脱出が困難になる可能性があるのです。救助隊や、それより早く助け出そうとする近場の人たちなど、車内に閉じ込められた人々に車外から近付こうとしても、これまた危険です。

ボッシュの解決策

その危険を回避するべく、ボッシュは追加の安全対策としてパイロヒューズを発動させる小型装置を開発しました。これは、EVのバッテリーから伸びるすべての電子機器と、パワートレインに繋がるケーブルに物理的なくさびを打ち込むべく、制御された小さな爆発を引き起こす、というもの。これにより、衝突時に車内の電子部品や配線に何が起こっても、バッテリーへの物理的な接続がなくなるので、表面的には感電のリスクが排除されるようになります。

とはいっても、爆発レベルはエアバッグを作動させるのと同程度なので、車の乗員に危険が及ばないよう高度に管理されています。爆発音的には、事故の直後に起動するとしても、それが激しい事故であれば実際に耳にすることはまずないだろう、と考えられます。

100%安全ではないけれど

事故の衝突があまりにも強く、何かが車のバッテリーを物理的に損傷し、それがさらに致命的な爆発を引き起こす危険性は常にあります。なのでボッシュによるこの解決策は、巨大なバッテリーがさらなる大爆発を引き起こし、事故を大惨事にする可能性を完全に排除するものではありません。

ですがこれは、非常に独特なリスクを減らすことになり、EVが徐々に道路を占拠していく中で、いくつかの心配事を緩和するのに役立ちそうです。


ちなみにボッシュは以前、バイクの横滑り転倒をガス噴射で立ち直らせるシステムを開発していたことがありました。激しい勢いで何かを解決しようとする共通項がある気がしますね。きっと爆発にロマンを感じる人たちなんでしょうねぇ。

Source: BOSCH

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