中国の怖いネットのお話。
中国国民は、ネットアクセス、新たな携帯電話の番号の取得に、通信キャリア側からの顔スキャンが必要になります。これは先月末に、中華人民共和国工業情報化部が発表した新しい取り組みで、施行は今年の12月1日。スキャンした顔画像は、申請者のIDと合致するか確認されます。SIMカードを別端末で移動させるのも不可になります。
また、政府側からの要求で、キャリア各社は、携帯もしくは有線の通信ネットワークの契約者が実名で登録しているかを確認する必要があり、実名でない場合は契約を中止しなければいけなくなります。施行の目的は、サイバースペースにおける国民の興味、権利の保護。
表面上は、詐欺アカウントなどを減らすことができ国民の保護につながりますが、中国政府としてはやはり国民のネット上の活動を制限したいというのが本音なはず。顔スキャンしておけば、SNSでのポストやウェブ観覧など、オンライン活動のトラッキングがより簡単にできるようになる上、ユーザー側への活動抑止効果もあるでしょう。
中国がネット上の活動に規制を設けるのは、すでに平常運転。FacebookやTwitterはブロックされてますし、香港のデモに関連してQuartz newsアプリが使えなかったり、Appleがデモ参加者が多様しているアプリを削除せざるえなかったりと、何かしら規制が強化されて続けています。顔認証技術も空港での使用や、警察で特定の民族の追跡に使われるなどすでにあちこちで採用。香港デモでマスク着用が禁止されたのも、顔認証技術での身元特定を脅しに使いたいからでしょうし。
今回のネットアクセスに顔認証必要というのは、さらに次のステップというか、今までよりもエクストリームな動きに感じますけれど。一方で、その顔認証も可愛くしてほしい!という中国民のたくましい要望に期待もしたいところ。
Source: Business Insider