ガラパゴス諸島の入島料が大幅に値上げされるかも

  • author George Dvorsky - Gizmodo US
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  • たもり
ガラパゴス諸島の入島料が大幅に値上げされるかも
Photo: National System of Protected Areas

世界遺産「ガラパゴス諸島」に立ち入るには入島料を払う必要がありますが、ガラパゴス国立公園の関係者らはその大幅な値上げを検討しているようです。値上げによって客足が遠のく…それこそが彼らの狙いなんだとか。

維持費が増えた

ガラパゴス諸島は、独自の進化を遂げた生物の宝庫です。ゾウガメ、アオアシカツオドリ、ウミイグアナそして有名なダーウィンフィンチ類が生息するエクアドルの諸島は、驚くほど自然に溢れています。しかしObservatorio de Turismo de Galápagosがまとめた統計によれば、今では観光客がガラパゴスに群がって、年間旅行者数はおよそ27万6000人になるそう。

観光客の絶え間ない流入は諸島の動植物をかなり圧迫しており、そのためにガラパゴス国立公園の職員たちは諸島を訪れる観光客に対して大幅な値上げを考えるようになったとNew York Timesは報じています。

現在の入島料は100ドル(約1万800円)で、この20年間変わっていません(エクアドル人の場合は6ドル)。その一方で、諸島の維持費は増えてしまいました。

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Photo: National System of Protected Areas
ガラパゴスにあるオプンティアの茂み

値上げは二通り、少なくとも200ドル

そのため、ガラパゴス国立公園の関係者は値上げを真剣に検討し、最近の提案書で完結させました。値上げを検討する際、彼らはディズニーのような他の人気テーマパークや、タンザニアにあるセレンゲティ国立公園のような野生動物保護区の入場料と比べながら、諸島を維持し保全するために必要なコストを考えました。

提案された値上げ後の料金は2通りになるとNew York Timesは報じています。もしガラパゴス諸島への観光客がエクアドル本土に少なくとも3泊するなら、入島料は1人当たり200ドル(約2万1200円)に。しかし、エクアドル本土での滞在が2泊以下なら入島料は1人当たり400ドル(約4万2500円)に跳ね上がります。増収と観光客削減を見込めることを除けば、この計画の裏にある論拠はエクアドル自体の観光事業を強化すること。ガラパゴス審議会のメンバーDaniela Tamayo Córdova氏はNew York Timesに、増えた収入は「サステナビリティ、観光客のエクスペリエンスそして保全と管理を向上するために使われる」と語っていました。

審議会は新たな入島料を承認する締切を2019年12月31日に設定しており、提案書には承認の1年後から施行されると書かれています。

一般的な観光地じゃない

ガラパゴス諸島は特殊かつもろい環境であって、ホテルやバーなど乱立した一般的な観光地のように扱われるべきではありません。しかし悲しいかな、まさにそういったことが起きているのです。

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Photo: Michael Perry via Gizmodo US
サンタ・クルス島で水たまりにつかるガラパゴス・ゾウガメ

「人々はピニャ・コラーダとアシカ、そしてパーティー三昧だと思ってる」とガラパゴスのツアー会社Quasar Expeditionsのマーケティング部長Fernando Diez氏はNew York Timeに語っていました。「ガラパゴスはそんな場所じゃない」とも。

実際、ガラパゴスには今や150以上のレストランとバーがあるとObservatorio de Turismo de Galápagosには記載されており、そしてたった10年でホテルは235軒も増えて300以上あるとNYTは報じています。そのうえ、Airbnbが人気でお手頃な選択肢として観光客の間に浮上しているのです。現在、飛行機で諸島を訪れる際には人数制限はありませんが、クルーズ船での訪れる人たちの数には制限枠を設けています。

数ある脅威の中でも特に、観光客たちは現地の野生動物にストレスを与え、侵入種を持ち込むかもしれず、そして廃棄物を増やすことで諸島を圧迫しています。

諸島の保護がもっとも重要

提案された入島料の値上げは、公園の関係者たちにとっては諸島への再投資と保全の取り組みへの十分な資金提供を保証する良い方法となりますが、結果としてこの諸島を訪れられるのは富裕層だけになります。地元の経済、特に伸びゆく観光産業を傷つけるかどうかは、まだ分かりません。

そうは言っても、一番大事なのは現在進行中のガラパゴス諸島の保護です。諸島が第二のハワイやフィジーにしてしまうような恐ろしい悲劇は、まだ回避可能です。

Source: Observatorio de Turismo de Galápagos, New York Times, Consejo de Gobierno del Régimen Especial de Galápagos, Airbnb

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